魔法少女はロジカルでマジカルに
失脚の・・・・・・
僕は混乱を上回り、呆けていた。
目まぐるしい感情の変化があり、自分がどうなってしまっているのか?
それすらわからなくなっている。
いやいやいや、それはない。 なぜならこれは夢なのだから。
嗚呼、夢だ間違いない。夢なのだ。
じゃ、ないと意味がわからない。
なんでラスボスがここにいる?
〈ニホン〉内閣総理大臣 天堂任
尾形真理の父親であり、彼女をさらった張本人である。
僕の目的は、彼を打破する事にある。
最も、正確に言うと、打破して尾形真理を連れ戻し、ハッピーエンドを迎えることにある。
だから、これは夢なのだ。誰がなんと言うおうとも・・・・・・
「おそらく、君は現実逃避中なのだろうけれども、現実とは逃げるものではなく乗り越えるものなのだよ。類くん」
「やっぱり夢じゃないですよね!」
ええ、わかってましたよ、本当はわかってました。
「では、なんで貴方がいるのですか?いや、それより真理はどうなっているのですか?」
「はっはっはっ、やっぱり君は、我が娘を優先するんだな。愉快愉快」
イラっとする感情を抑え、天堂任の返答をまった。
だが、次にしゃべったのは天堂任ではなく、長谷川さんだった。
「まずは、私から説明しましょう」
僕は天堂任の顔を窺う。天堂任も僕の顔を窺っていた。
僕らが同時にうなずき、肯定すると、無表情だった長谷川さんに笑みが生じた。
「天王寺類くん、我々『黒服』が貴方との契約を白紙にすると言いました」
「はい」と僕は動揺を抑え頷く。
「その契約とは、〈日本〉に潜入している〈ニホン〉側のテロリスト6人。現在、残存しているのは3人ですが、それらを制圧、あるいは確保した暁には、〈ニホン〉へ単独潜入の許可申請です」
「お前、我が娘のために単身で〈ニホン〉へ行くつもりだったのか、それは残念だな」
話に横槍を入れてきた天堂任を無視して、再び頷くが―――
・・・・・・ん?残念?何が?
「ですが、その任務は続行不可能となりました。テロリスト達は帰国した模様です」
「・・・・・・は? 帰国?全員が?」
「そうです。どうやら〈ニホン〉でクーデターが勃発し、〈ニホン〉政府は解体。政府代表者である内閣総理大臣は、こちら側〈日本〉へと亡命を行ったとの情報です」
「・・・・・・」
僕は思わず、天堂任を見る。彼は笑っていた。
いい笑顔だった。
目まぐるしい感情の変化があり、自分がどうなってしまっているのか?
それすらわからなくなっている。
いやいやいや、それはない。 なぜならこれは夢なのだから。
嗚呼、夢だ間違いない。夢なのだ。
じゃ、ないと意味がわからない。
なんでラスボスがここにいる?
〈ニホン〉内閣総理大臣 天堂任
尾形真理の父親であり、彼女をさらった張本人である。
僕の目的は、彼を打破する事にある。
最も、正確に言うと、打破して尾形真理を連れ戻し、ハッピーエンドを迎えることにある。
だから、これは夢なのだ。誰がなんと言うおうとも・・・・・・
「おそらく、君は現実逃避中なのだろうけれども、現実とは逃げるものではなく乗り越えるものなのだよ。類くん」
「やっぱり夢じゃないですよね!」
ええ、わかってましたよ、本当はわかってました。
「では、なんで貴方がいるのですか?いや、それより真理はどうなっているのですか?」
「はっはっはっ、やっぱり君は、我が娘を優先するんだな。愉快愉快」
イラっとする感情を抑え、天堂任の返答をまった。
だが、次にしゃべったのは天堂任ではなく、長谷川さんだった。
「まずは、私から説明しましょう」
僕は天堂任の顔を窺う。天堂任も僕の顔を窺っていた。
僕らが同時にうなずき、肯定すると、無表情だった長谷川さんに笑みが生じた。
「天王寺類くん、我々『黒服』が貴方との契約を白紙にすると言いました」
「はい」と僕は動揺を抑え頷く。
「その契約とは、〈日本〉に潜入している〈ニホン〉側のテロリスト6人。現在、残存しているのは3人ですが、それらを制圧、あるいは確保した暁には、〈ニホン〉へ単独潜入の許可申請です」
「お前、我が娘のために単身で〈ニホン〉へ行くつもりだったのか、それは残念だな」
話に横槍を入れてきた天堂任を無視して、再び頷くが―――
・・・・・・ん?残念?何が?
「ですが、その任務は続行不可能となりました。テロリスト達は帰国した模様です」
「・・・・・・は? 帰国?全員が?」
「そうです。どうやら〈ニホン〉でクーデターが勃発し、〈ニホン〉政府は解体。政府代表者である内閣総理大臣は、こちら側〈日本〉へと亡命を行ったとの情報です」
「・・・・・・」
僕は思わず、天堂任を見る。彼は笑っていた。
いい笑顔だった。
コメント