魔法少女はロジカルでマジカルに
『ソフトチェーン』の謎 その④
地面へ着地した僕は状況を確認する。
対峙するべき相手は目前の『ソフトチェーン』のみ。
放たれるであろう閃光の一撃を回避して、こちらの拳を顔面に叩き込む。
これが、この戦闘の勝利条件だ。
もう、負けはない。動かざる勝ちを確信していた。
再び集中力が高まっていく。五感が冴え渡っていく。
この短期間で幾つもの戦闘を繰り返し行った結果、この極致に安易に踏み込まるようになっている気がする。
まるでスイッチのON/OFFの如く・・・・・・
やがて、その時間がやってきた。
そのモーションから放たれる一撃。
彼は、光の速さで放たれる攻撃を僕が避けている事に、何ら疑問も思わないのだろうか?
どんなに速かろうと一定のモーションで事前に予告してくれるなら避けられないはずもないだろう。
攻撃が放出されるよりも速く、僕は回避運動を終わらせて、光のスピードで向かって来る攻撃を眺めていた。
「これでやっとチェックメイト・・・・・・ってやつか?」
僕は確実に意識を刈り取るためにゆっくりと、『ソフトチェーン』の顎に狙いを定めて近寄っていた。
「まだまだだよ。楽しみはこれからさ」
その言葉は、目前の『ソフトチェーン』が発した物ではなかった。
だったら誰が? 声の方向に意識が削がれる。
視線の先にいた人物。それもまた『ソフトチェーン』だった。
3人目、水系の魔法使い。そう判断したが、それも間違いだった。
なぜなら、彼の背後から『ソフトチェーン』が2人。
この場に存在している『ソフトチェーン』は合計で何人だ?
水系の魔法使いは戦意喪失を持続中。光系の魔法使いは・・・・・・
そう考えて思い出した。光系の魔法使いは連射が効かないだけで、戦闘可能なんだ。
振り向いて見ると、彼は僕に向かって手をかざしており、いつでも発射オーライの状態であり・・・・・・
気がつくと、両手を上にあげ降伏の意思を示してしまっていた。
この場にいる『ソフトチェーン』の数は5人。こいつ等は五つ子だとでも言うのだろうか?
いや、おそらく濁流を操っていた奴は離れているから・・・・・・
「なぁ、お前等って六つ子ちゃんってやつなのか?」
帰ってきた返答は、馬鹿にするような5人の笑みだった。
彼らの顔を間近で見て気がついた事がある。
嗚呼、僕が最初に双子だ三つ子だなんて考えに至った理由はなんだったのか?
今となっては思い出せない。
確かに同じ服装、同じ髪型、体型も似ていて、雰囲気も似ている。
だが、顔を見ると似てすらいない別人だという事がよくわかる。
彼らは、別に統一された格好をしているだけで赤の他人だったのだ。
そんな僕の様子に気がついたのか、1人の『ソフトチェーン』は一歩前に出て、僕に向かい話を始めた。
「ようやく理解したようだな。我々『ソフトチェーン』とはチームの名前であり、システムの名前でもある」
「システムの名前?」
「その通り」と彼は言う。彼の表情からは、僕の体のどこを痛めつけてやろうかと想像して楽しんでいるサディスティック性がにじみ出ていて、体に寒気が通り抜けた。
対峙するべき相手は目前の『ソフトチェーン』のみ。
放たれるであろう閃光の一撃を回避して、こちらの拳を顔面に叩き込む。
これが、この戦闘の勝利条件だ。
もう、負けはない。動かざる勝ちを確信していた。
再び集中力が高まっていく。五感が冴え渡っていく。
この短期間で幾つもの戦闘を繰り返し行った結果、この極致に安易に踏み込まるようになっている気がする。
まるでスイッチのON/OFFの如く・・・・・・
やがて、その時間がやってきた。
そのモーションから放たれる一撃。
彼は、光の速さで放たれる攻撃を僕が避けている事に、何ら疑問も思わないのだろうか?
どんなに速かろうと一定のモーションで事前に予告してくれるなら避けられないはずもないだろう。
攻撃が放出されるよりも速く、僕は回避運動を終わらせて、光のスピードで向かって来る攻撃を眺めていた。
「これでやっとチェックメイト・・・・・・ってやつか?」
僕は確実に意識を刈り取るためにゆっくりと、『ソフトチェーン』の顎に狙いを定めて近寄っていた。
「まだまだだよ。楽しみはこれからさ」
その言葉は、目前の『ソフトチェーン』が発した物ではなかった。
だったら誰が? 声の方向に意識が削がれる。
視線の先にいた人物。それもまた『ソフトチェーン』だった。
3人目、水系の魔法使い。そう判断したが、それも間違いだった。
なぜなら、彼の背後から『ソフトチェーン』が2人。
この場に存在している『ソフトチェーン』は合計で何人だ?
水系の魔法使いは戦意喪失を持続中。光系の魔法使いは・・・・・・
そう考えて思い出した。光系の魔法使いは連射が効かないだけで、戦闘可能なんだ。
振り向いて見ると、彼は僕に向かって手をかざしており、いつでも発射オーライの状態であり・・・・・・
気がつくと、両手を上にあげ降伏の意思を示してしまっていた。
この場にいる『ソフトチェーン』の数は5人。こいつ等は五つ子だとでも言うのだろうか?
いや、おそらく濁流を操っていた奴は離れているから・・・・・・
「なぁ、お前等って六つ子ちゃんってやつなのか?」
帰ってきた返答は、馬鹿にするような5人の笑みだった。
彼らの顔を間近で見て気がついた事がある。
嗚呼、僕が最初に双子だ三つ子だなんて考えに至った理由はなんだったのか?
今となっては思い出せない。
確かに同じ服装、同じ髪型、体型も似ていて、雰囲気も似ている。
だが、顔を見ると似てすらいない別人だという事がよくわかる。
彼らは、別に統一された格好をしているだけで赤の他人だったのだ。
そんな僕の様子に気がついたのか、1人の『ソフトチェーン』は一歩前に出て、僕に向かい話を始めた。
「ようやく理解したようだな。我々『ソフトチェーン』とはチームの名前であり、システムの名前でもある」
「システムの名前?」
「その通り」と彼は言う。彼の表情からは、僕の体のどこを痛めつけてやろうかと想像して楽しんでいるサディスティック性がにじみ出ていて、体に寒気が通り抜けた。
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