二次元美少女と恋をしたいっ!←そんなことさせないですよ?

ハタケシロ

第60話 制服えっt

桃、霧咲、せラフィがそれぞれを見つめる中で、最初に口を開いたのは桃だった。

「ひ、陽向くん!」

「な、なんだ?」

どうしてか分からないが、冷や汗の止まらない俺は、ドギマギと返答してしまう。
犯行がバレてしまった犯人の気分だ。

「一つ聞いていいですか?」

周りが雑音の中でも透き通る声で桃は言った。
はっきり言って怖い。
何故かは知らんが怖い。
桃は何か確固たる意志を持って言ってるようだし。

「い、いいぞ」

半ば中途半端な覚悟で俺は答えた。
ここでダメだと言ってもしょうがないし、だったら早いうちに済まそうという考えで。
どうせ、どうしてせラフィと居るのかとかそんな事を聞くと思うしな。

桃は少し俯いた後、なにか気合を入れる感じでよしと小さく呟いた。

「この格好……似合ってますか?」

「え?うぉ?あう〜?」

予想外の言葉に間抜けな返答をしてしまった。
今なんて言った?
誘惑のボンボンを持ったチアの格好が似合ってるかって聞いてなかったか?
せラフィのことを聞いてくるんじゃ……

「似合ってますよ!篠原さん!ね!陽向さん!」

「え?あ、あぁ。似合ってるって言ったら似合ってるな」

俺の代わりに霧咲が答え、霧咲に促される形で俺も答えた。
未だに動揺が隠せない俺は、生返事になってしまう。

「そ、そうですか!それは良かったです!」

生返事な俺の返答にもかかわらず、桃は顔をぱぁと輝かせて誘惑のボンボンを上下に降った。
本来ならいや、アニメなら胸もボンボンと同じように上下に揺れるんだろうが……この話はよそう。

「陽向くんに見られた時は恥ずかしかったですけど、似合っているなら良かったです!」

「篠原さんなら何を着ても着こなせれますよ!それにこんなので恥ずかしがっていたらベットの上で……ゴニョゴニョ」

「霧咲〜少し黙ろうなー?」

いくらこの店がコスプレ店とは言え、下ネタを言っていい場所ではない。
あからさまに卑猥なことを口走ろうとした霧咲の口を俺は塞いだ。
店員さんがすげーいい笑顔でスルー2回目もかましたし。

「ぷはっ。何をするですか!陽向さん!」

「お前が公然わいせつで捕まるのを防いだんだ」

「そんな!公然わいせつだなんて!今日はちゃんと服を着ているじゃないですか!」

「それだといつもは着てないみたいになるぞ!?」

「だって……それは……陽向さんが……キャッ!」

「俺が何かしたみたいに言うな!」

ダメだ。絶好調過ぎるぜ霧咲。

「で、ところで陽向さん?」

暴走霧咲から通常モードに戻った霧咲がニコニコしながら聞いてくる。
しかし、その俺だけに向けている顔はいや、目は全然笑ってなんかない。

「ん?なんだ?」

「どうしてせラフィそんとこんなところに居るんですか?」

「えーと、それは」

いつもより少し低い声で、ニコニコしているのに恐怖が感じれる笑顔で聞いてくる霧咲はとんでもなく怖い。特に霧咲みたいに顔立ちがいいと余計に怖い。

別に何も悪いことなんてしてないが、なぜだか幼馴染みに女の子と歩いているのを見られて、それを追求されてる主人公の気分だ。

「それは、わたくしがようたをデートに誘ったからですわ」

俺が回答に困っていると、せラフィが代わりに答えた。

「デートですか?」

「そうですわ」

霧咲が確認とために聞き返すが、せラフィはデートと肯定した。
デートと肯定された霧咲は顔を俯かせて何か思案する。
いや、落ち込んでいるように見える。

「陽向さんと、デート……羨ましいです!」

落ちこんではないようだ。

「ひ、陽向くんとデート!?」

遅れて桃も反応した。
ついでにボンボンも反応した。
胸は……この話はよそう。

「えぇそうそうでわ。嫌でしかないですけど、誘ってしまった以上は」

「嫌なら代わってください!」

「へ?」

「だから代わってください!陽向さんとのデート!」

「へ?」

「嫌なんですよね?だったら私が陽向さんとデートします!どれだけ陽向さんとデートたい女の子が居ると思いますか?そんな幸運なことにも気づけれないのに嫌だなんて陽向さんが可哀想です!」

あれ?俺可哀想なの?
まぁ、確かに美少女とは言え3次元の女の子とデートしている俺は可哀想だな。

「それは……」

何かは知らないが、熱意のある霧咲の言葉にせラフィは押されている。
ていうか、ナニコレ?
なんで、ちょっとシリアスになってるの?
修羅場からシリアスな雰囲気に変わってね?

なんか、霧咲なんて力が入ってる余り、口からヨダレでてるし。ん?ヨダレ?

「私がせラフィさんと代われれば合法的にホテルにも行けるので!」

「ほ、ホテルになんか行く気ないですわ!」

すかさずせラフィのツッコミが入った。
つか、シリアスの雰囲気を自分から作ってそれを自らぶち壊したな霧咲。
なんで、ヨダレを出していたのかは考えないでおこう。

「嘘を付かないでください!その格好を見れば私には分かります!」

そう言って霧咲はせラフィの今日の格好。
うちの高校の女子用制服を指さした。

「最初はここのお店のコスチュームかな?と思いましたけど、よく見れば私も持ってる私たちの高校の制服ではないですか。それは。となると、導き出される答えは一つじゃないですか!」

人差し指を立て、ドヤ顔で霧咲は続きを言った。

「着衣いえ、制服えっt」

「そんなことするわけがないですわ!!」

顔を真っ赤にしながらせラフィは否定した。
せラフィは顔を真っ赤にしているが、大丈夫だ。
俺は3次元を襲うなんて絶対にないからな。

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