二次元美少女と恋をしたいっ!←そんなことさせないですよ?

ハタケシロ

第80話 新学年

「おはようございます陽向くん」

笑顔で挨拶してくる桃。

「おはようございます陽向さん!」

これまた、弾けんばかりの笑顔で挨拶してくる霧咲。

「おはよ瀬尾」

クールに、そっけなく挨拶してくる柏木

「おはようございますようた」

普通に名前を間違えるセラフィ。

そして、俺もカッコよく挨拶を返そうと

「おう。おはぁああ」

「すごいあくびですね」

「だって桃お前。そりゃこんな時間に学校に来たら眠いに決まってるだろ」

「とは言ってももう6時半過ぎてますけどね」

「いつもの俺ならまだ夢の中爆睡タイムだっての。つか昨日嫁たちが寝かせてくれなかったから寝みーんだよ」

「またゲームですか」

「ほんと好きですね陽向さんは」

「ふっ瀬尾らしいな」

「早起きする習慣をようたもつけてみては?」

「それぞれ酷いな」

新学期早々、こんな4人もの美少女に朝から呼び出しを食らうっていう権利を売ったらいったいいくらになるだろうか。
金髪碧眼お嬢様がちっぱいと巨乳でそれぞれ1人づつ。クールビューティーが1人、アイドルバリの笑顔で変態なことを言う変態1人。各種取り揃えだ。
ちなみに智和は一生俺の舎弟になってもいいとまで言い放ったな。

確かにこんな4人もの美少女に朝から呼び出しをされたら誰だって喜ぶだろう。普通ならな。
しかし考えても見ろ?
こいつらは年々劣化していく肉体を持っている3次元の残念な美少女たちだ。
誰が喜ぶかってんだよ。呼び出されるなら二次元美少女達に呼び出されたい。

俺がこいつら4人に呼び出された理由それは、

「それではクラス替え発表を見に行きますか!」

「「「ゴクリっ」」」

全員でクラス替え発表を見るためだ。



「えーとあったB組だ」

良かった〜。今回はB組だから早めに名前を見つけることができたぞ!
去年はE組だったから最後まで名前を見つけられなくて焦ったからな!
ていうか俺も2年生かー。
これでやっと変猫の小豆〇梓と同い歳になったぜ!
なんだろうな……なんかよからぬ妄想が止まらねぇぞ!オラわくわくすっぞ!!

「ありました!陽向くん!同じB組です!」

「やりましたよ陽向さん!B組です!」

「B組か」

おっ、なんだ結局友人部は皆B組か。
どうせ部室でも会うのにクラスも一緒だと新鮮感が全くないな。

「イーヨッシャァアア!!!B組だぁあああ!!!」

「なんだと関!?」
「テメーコノヤロ!!羨ま!!」
「美少女ランキングベストファイブの女神たちと一緒だと!?」
「俺の桃たちたんに手を出したら……」
「で、いくら出せばB組になれるんだ?」

遠くの方で智和がなんか騒いでんなー。
智和も一緒か。
正直智和は一緒で良かった。
まともに話せる男子は少ないし、その上智和なら気楽だ。
つか、じゃれ合ってるようでさっきから智和にいいのが入ってんだよなー。智和大丈夫か?

「やったよ瀬尾くん一緒のクラスだ」

「おっシルクもB組か」

「うん。というか友人部はB組に固まったね」

「なんかの陰謀を感じるな」

霧咲に突然告白して来たシルクも同じB組になった。
シルクは年明け頃から友人部に顔を出すようになりこの間正式に友人部の1員になった。
男子が俺しか居なかったから助かる。
シルクも手取り足取りアニメのことを教えてくれと言ってたから今度一緒にオール鑑賞と洒落こもう。

「これでまた一緒の時間が増えるね」

「ん?お、おう。」

なんだ?なんか知らねーけど寒気が。

「そう言えば真昼さんはどうなんだ?」

「うん。まだ、大学入って3日しか経ってないのにいろんな勧誘とかナンパがすごいって」

「まぁあの人ならそうだろうな」

去年の文化祭でも美少女ランキング堂々の1位だったしな。
クリスマスのサンタのコスプレとかも二次元美少女L O V Eな俺が見ても可愛いかったしな。
引く手あまたってところだろ。

「じゃあ僕は先に教室行っとくね」

「おう。じゃあまたあとで」

さてと、俺らも部室に戻るとするか。

桃たちの方に戻ろうとすると、呆然と立ち尽くしているセラフィの姿があった。
寒いのか、武者震いなのか、ワナワナの震えて。

「……いですわ」

「え?」

「ないですわ!」

「ないってなにが?」

「わたくしの名前!!」

「ないってんなわけ」

B組のクラス表を見てみると、確かにセラフィの名前は無かった。

「あーねーな。まぁ気にすんなよ。友達作ればいいだろ?」

人には簡単にこんな言葉を言えるが実際俺は簡単には作れないんだよなぁ。

「違いますわ!どこにもわたくしの名前がないですの!」

「どこにもって馬鹿お前あるに決まって」

A組からE組まで探してみる。
すると、セラフィの言った通りセラフィの名前はどこにも無かった。

「ほんとだ無いな」

「B組に名前がないのはすごく残念ですけれどまさか全クラスにまで名前がないとは」

気落ちするセラフィ。
確かにどこにも自分の名前がないって言うのは悲しすぎる。試験とかならまだいいが、これはただのクラス替え発表だ。これで名前が無いとかミスでもやっちゃ……

「あっ、あったぞセラフィ」

「本当ですの!?」

「おう。ほらホワイトボードの横のトイレの便所って書いてある付近の壁に貼ってある」

「なんですかあの付け足したかのような貼り方は!」

「いやもしかしたらあれは便所担当ってことなのか?そう言えば前お嬢様が便所っていうエ〇アニメを……うん!似合ってるぞ!」

「何がですの!?……でも良かったですわ名前があって。それもB組。うれしいですわ!」

「そうか」

「なんですの?その対応。このわたくしと一緒のクラスになれることをもっと誇りに思うべきですわ」

「はいはい」

ちっ、うるさくてめんどくさいのが1人増えちまったじゃねーかよ。



「起立!」

ザッビシッ

「礼!」

ビシッ!!

「よし、なおれ」

先生のこの言葉にようやく教室に穏やかな空気が流れ始めた。

「今日から1年間、ん?来年の持ち上がりも含めれば2年間か、まぁいい。このクラスの担任は私だ。よろしく」

「「はい!!よろしくお願いします!!」」

軍隊か!
ってツッコミを入れたい。

「クラス替えの掲示板を見て疑問に思ったやつも居ると思うが、このクラスはほとんど去年のE組で構成されている。理由は私がめんどくさいからだ。以上」

まさかクラス担任がまた先生になるとは、つか、めんどくさいってあれですか?先生が知ってるメンツを集めて新しく名前を覚えなくても言いようにするためですか?

「陽向」

「は、はい」

「去年のような騒ぎは起こすなよ?」

「……は、はい」

怖ーよ!!
生徒に向ける目つきじゃねーだろ!!



「まさか先生が担任だとは、驚きましたね」

LHRが終わり、午前中しかない今日の学校は、すでに残っている生徒も少なく、居るとすれば俺らみたいに部活がある生徒だけだった。
まぁ、俺ら友人部も何もしてないって言えばしてないんだけどな。

「なぁ、けい〇ん!みたいなクラス編成も先生の仕業っぽいし」

「じゃあ、あの御手洗の近くにわたくしの名前が貼ってあったのも先生の仕業……?」

「あれはたんに忘れてただけだろ」

「そっちの方が傷つきますわ!」

ーーコンコン

「少しいいか?」

「どうしたんですか?」

先生が久しぶりに部室へとやって来た。
その先生を副部長である桃が応対する。
そう言えば、シルクのやつ最初は俺が部長だとは思ってなかったなー。まぁ、いいんだけどさ?
ていうか、霧咲さっきから変なちょっかいをかけてくるな。そしてシルク!黙って見てないで助けろ!!

「ちょっとお前達に頼みがあってだな」

久しぶりに部室へとやってきた先生はいつもみたいに漫画を読むわけでもなく、なぜか依頼を持ってきた。
ここはどこぞの奉仕部ではないんですよ先生。
捻デレさんなんていないですから。
クールな短髪っ子と元気な茶髪変態っ子なら居ますけどね。

「頼みってなんですか?」

桃の問に先生はざっと俺らのことを見渡す。
そして、軽く頷いた後で

「それなんだが、これだけ人数がいれば大丈夫そうだな。明日の入学式の手伝いをしてもらえないか?」

「それはいいですけど……いいですよね?陽向くん」

「あぁ別に……」

ん?待てよ?明日って休みだよな?
休みなのにわざわざ学校に来て入学式の手伝いをしなければならない?
……今日の夜に嫁たちと大事な予定がある俺には無理な話だな。

「いや、ちょっと明日は予定が」

「では明日朝7時に来てくれ」

「結構早い!って違いますよ先生!ちょっと明日は予定が」

「趣味以外の予定なら聞くが何かあるのか?」

なんて横暴な!
でも俺の予定は趣味であって趣味じゃない。
そういわゆる嫁とデートだ!
いけ

「それとな陽向?副校長ハゲに言われたんだ。なんの実績のない部活は廃部すべきだっ」

「明日7時集合だぞ!いいな?」

「いいなって陽向くんが一番心配なんですけど」

「身代わりが早いな瀬尾」

だってしょうがねぇだろ!?
なんの実績もないってその通りのなんだから!
実績どころか怪しすぎる部活だよ!!
これから入ってくるはずの同胞達のためにもここは守らないとダメなんだよ!守りたい世界があるんだぁ!!

「あ、でも他の部員にも予定があるかもしれないからなお前ら予定……」

「「「部長命令なら大丈夫ですよ?」」」

こういう時に信頼感のある俺が憎い!

「じゃあ頼んだぞ。本当なら生徒会だけで回す予定だったんだが、人手がどう考えても足りなくてな。その点友人部は人数もそこそこ居るし、これで学校側に恩も売れるからいいだろうということでもう副校長ハゲにも言ってある。じゃあ任せたからな」

もう副校長にOKしてたんじゃあどっちにしろ断らねーじゃねーか。



帰り道、嫁たちの新作グッズが発売されてないのかと俺はショップに立ち寄ろうとしていた。

さっきまでは桃たちとゲーセンにいたのだが、セラフィが予想以上にはしゃいでしまって店員さんが嫌な顔をしたので解散に、たくっはしゃぎたくなる気持ちは分かるが場をわきまえろって。
欲しいキーホルダーを取るために熱くなった俺を桃たちが陽向くん落ち着いて!と言ってた気もするけど。

「まぁ、取れたから満足だ」

カバンに簡単につけれるタイプのキーホルダーは、某スクールアイドルの2代目たちのキャラクターキーホルダーだ。これを取るために何回両替しに行ったことか。

「まだ、明るいしさすがに誰も居ないだろ」

俺が呟いた理由は、ショートカットできる路地裏を使いたいためだ。
この路地裏はなぜか3次元美少女とDQNヤンキーたちが愛用している路地裏だ。俺も実際に何回か遭遇してるし。

だが、さすがにまだ夕方前のこの時間帯はさすがに居ないだろう。DQNヤンキーたちならもうちょっと遅い時間にあるはずだからな。



…………。


そう思っていた時期も俺にはありました。

普通にいるんですけど!
何コレ!?なんでまた居るの!?

しかも、何回か今回は私服ver.の美少女も居るし!
例によってDQNヤンキーたちが絡んでるし!

……なんで俺はこういう場面に遭遇するんだよ!!
神様……どうせなら3次元美少女ではなく二次元美少女が絡まれてる現場に遭遇させてください。

ちっ。しょうがねぇ。俺はこの道を通りたい。
決して3次元美少女を助けたいためじゃないからな。助けたところで俺得になるわけでもないし。
相手は4、5人ってところか。多いな。つか、普通に怖いな。どうする?助けるか?

「……や、やめてください」

「…………」

どんな理由であれ、いやがる女の子に絡むのは良くないことだ。それは二次元でも3次元でも同じこと。

「おい……(あの……)」

「あん?」

「ちょっとそこどげよ(ちょっとよけてもらっていいですか?)」

怖すぎでろれつが回んない。

「他の道通ればいいだろ?それよかあれか?この女の」

「おい!」

「なんだよ」

「こいつ東の瀬尾だ!」

「は?東の瀬尾ってヤンキーを合計ウン万人病院or墓場送りにしてヤンキーの夢をぶっ壊すっていう幻想殺しのか?」

「そ、そ、そうだ!逃げるぞ!一発で倒す拳の威力から超電磁砲の異名を持つあの瀬尾だ!俺は何回かここで鉢合わせてるから間違いねぇ!本物だ!」

なんかあの、イマジンブレイなんちゃらとかレールガなんちゃらとか聞いたことある技名で尾ひれがめっちゃつけられてるけど、俺は普通の瀬尾なんですけど。

「「すんまっせんしたー!!」」

そう言ってDQNヤンキーたちはこの場を立ち去っていった。

「なんだったんだよ」

残されて俺と3次元美少女はってまずい。
このあとはなんかめんどくさくなると俺の第六感がそう言っている!
俺も早くこの場を立ち去ろう!!

去り際に何か言われた気もしたが、俺は勢いよくこの場を立ち去った。



陽向が立ち去った後、少女は落ちていたキーホルダーを拾った。

「これは?」

そして、このキーホルダーはさっきの男の人が落とした物だと分かった。

「東のレールガン……」

少女は頬を染めながら呟いた。

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