二次元美少女と恋をしたいっ!←そんなことさせないですよ?

ハタケシロ

第26話 座学 座薬 蔵王

「そういやさ。お前らはどの科目得意?」

勉強を始めてからちょっと経った頃、疑問に思ったことを聞く。
せっかく四人で勉強もしていることだし、それぞれ得意科目があるのならそれを教えあえばいいとも思ったし。

「得意科目ですか?そうですね~」

ん~と持ってたシャーペンを顎に立てながら、考え始める桃。
美少女のこういう仕草は可愛いよな!って智和が言っていたけど、うん。確かに。これは可愛いとは思う。
二次元美少女がこんな仕草をやったら萌えてただろう。

やがて、考えがまとまったのか桃が口を開く。

「強いて言えば英語…ですかね?」

「ん?なんで疑問形?」

「いえ、なんというか全科目まんべんなく得意…というか、苦手ではないので、強いて一つを得意とあげると中学校の時、英会話を習っていたから、だからでしょうか?」

ぎこちない笑みを浮かべながら言う桃。
それほどまでに考えたのかお前は。うらやましい限りだ。

桃は自分が勉強を出来るということを分かっていながら、それを鼻にかけるようなことはしない。すごく人間が出来ていると思う。

つーか、なるほどな…。桃クラスにでもなるとまんべんなく勉強が出来てしまうのか。
それで、特にとなると英語…なんかお嬢様みたいだな。いや、お嬢様だったわ桃。

「なるほどな。イメージ的に数学かと思ってた」

「どんなイメージを私に持ってるんですか?」

「ん?いや、桃は頭も切れるし計算できるから数学かなと思っただけ」

伊達に事務処理を桃に任せている俺ではない。桃がどれほどのスピードで作業を終わらせているのかを間近で見てるし。計算しながら色々なことを同時並行しながらやってたから数学だと思っただけだ。

「霧咲は何が得意なんだ?」

「はい!私は陽向さんの…!」

「そういうのはいいから」

身を乗り出した霧咲を座らせる。

「むぅ……」

「なんで不満気!?」

「別になんでもないです!」

なんで不満気?
まったく、分からん。
それに俺のなにって言おうとしたんだよ。

「とりあえず落ち着いてくれ。で、得意科目は?」

「はい私は理科、特に科学ですかね」

「へー。俺は生物なら行けるんだけど。ていうか以外だな。霧咲のことだから保健体育とか言うのかと思ったぜ」

さすがの霧咲でもそれはないか。
普通の勉強が得意だよな。ハッハッハ

「そう言いたかったんですけど、まだ勉強中で得意までとは……」

「得意と言えるまで勉強はしなくていいからな保健体育は」

ガッチリと霧咲の肩を掴み、俺の意思を告げる。
霧咲が変に余計な知識をつけたら、俺はこの先大変な目にあうと、予感がしたから。

「柏木は何が得意なんだ?」

「私か?私はバスケかな」

「それ、もはや勉強じゃねーから」

マジ顔でバスケって言われてもな。
これはあれか?天然?なのか?

「座学のほうの勉強で、何が得意なんだ?」

詳しく質問をし返す。
さすがに、とんちんかんな答えは帰ってこないだろう。

[……………?」

「……うん。なんで首を傾げたんだ?」

[ざ…学?」

ポツリと呟くように言葉を出す柏木。

「もしかして座学の意味が分からないのか?」

「ハハハ、何を言ってんの?知ってるに決まってるでしょ?」

キョトンとした顔から、ドヤ顔になる柏木。
ほほう。なら答えてもらおうじゃないか。
フラグがビンビン立ってる気もするけど。

「じゃあ座学が何なのか言ってみろよ」

「いいよ。あれでしょ?薬でしょ?」

「違う。それは座薬だ」

「うっ…。だ、だよな。今のは冗談」

明らかに動揺してるんですけど。目の泳ぎ具合が半端じゃねーぞ。
つか、柏木が薬って言うとドラッグにしか聞こえないな。
いやー不良は怖い怖い。

「陽向くん。どの顔で言ってるんですが?」

「桃よ。俺の顔がキモイことは俺自身が知ってるから。わざわざ言ってくれなくてもいいからな」

自分で自分の顔がキモイことは知ってるのに、わざわざ他人から言われるとへこむんだよな。

「おかしいですね。この話題だといつも会話が噛み合いませんね」

「私は陽向さんに噛まれたいです…本能のままに…」

「で?柏木?座学の意味は?」

「スルーしないでください!」

さっ早く、柏木に答えてもらおう。
なんか霧咲が言ってた気もするが幻聴だろう。

「うっ、まだ聞くの?」

「当たり前だろ?なんてたって柏木は座学の意味を知ってるんだからな」

「あぁ知ってるさ。知ってるよ」

さぁフラグがまた立ちましたよ!
彼女のフラグは折らないから

「陽向くんSですね」

「私はMなので相性ピッタッリですね!」

「知ってるか霧咲?Sのやつは相手の嫌がってる姿が好きなんであって、喜んでる姿は好きじゃ無いんだぞ?だから、SとMで相性がいいというのは一概には言えないからな?」

[え?そうなんですか?」

「普通に考えればそうだろ。相手の喜ぶことやってる時点でそいつはSでもなんでもねぇ」

「言われてみればそうですね」

「陽向くんが霧咲さんを言いくるめた…」

ハハ、褒めるなって桃。

……この前、テレビで聞いたのをそのまま言っただけなんだけどな。

「で、柏木。座学の意味は?」

「あれだろ?冬山で有名な…」

「それは蔵王だ」

「なんかこの二人を見てると漫才を見ている気分になりますね」

奇遇だな桃。俺もちょうどそう思ってた。

「分かんないなら、分かんないでいいぞ、柏木」

「ごめん。分からない」

ここでようやくギブアップした柏木。
粘ったと思うよ。分からないのに答えようとしたのは凄いとも思うし。

「てか、座学の意味分からないんだな」

「悪い?」

「いや、悪くないっていうか、柏木、お前って勉強できるの?」

「なんだそのバカにしたような言い方は」

「あぁすまん。いや、俺も勉強はできないから同士がいたらいいなって思っただけ」

「陽向くん勉強できないんですか?」

「生まれてこの方できたためしがない。社会特に歴史と国語特に現文なら何とかなるんだけど。それ以外はからっきし」

中学の時に数学でⅩとかYとかが出てきたあたりで数学は壊滅的。
英語は日本人である俺には相性が良くなかったし、理科は辛うじて生物ができるくらい。そのほかは音楽性の違いや、旅に出ていった以来、仲も悪くなったし俺の脳内に帰ってくることは今だにない。

「まぁ私もできないから気にすんなって。教科書開いたのも久しぶり。かれこれ教科書こいつらとは一年…いや、二年ぶりくらいふれあってなかったから」

「良くそれで受験大丈夫だったな」

ん?なんかフラグの気もするけどそんなことはないよな?
柏木は俺同様、勉強できない同盟の一員ですよね?

「まっこれで各々の得意教科はだいたい分かったし、各自得意な奴は苦手な奴に教えるってことでよろしく!特に桃と霧咲は俺に全力で教えること」

「うまくまとめたのに最後かっこ悪いですよ?」

「自分の限界を知ってるからさ。俺は」

「決め顔で言ってますけどかっこ悪いですからね!?」



「ふぅ。疲れた~」

久しぶりに集中してやっていたせいかかなりの疲れが押し寄せてきた。
集中していたからなのか、眠気もなかった。

「では、休憩にしますか?時間も1時間もやってることですし」

「でもいいのか?」

「いいんですよ。勉強は集中してやるからこそ意味があることですし、疲れたなと思ったら休憩を挟まないと返って集中できません。それに中々1時間も集中を持続させるのは凄いんですよ?」

「そうなのか?」

「はい。私なんて陽向くんに近づいて教えるたびにドキドキして集中が…んん。とにかく一回休憩を挟みましょう柏木さんなんて寝ちゃってますし」

「だな。休憩にしよう」

途中からクークーっていう寝息が聞こえるなって思ってたけど、寝てたのかよ柏木。
案外可愛い寝顔してんだな。まっ二次元美少女には適わないけど。

「というわけだ霧咲。離れてくれ」

「でもこの問題分からないです!教えてください!陽向さん!」

「俺が三次元の女の子の身体のしくみになんて興味があるわけn…分かるはずねぇだろうが!!」

「陽向くん。男の子としてそれは異常ですよ?」

「ん?なに?じゃあ桃は男の身体のしくみは分かんのか?」

「えっと、それはその…」

見る見るうちに顔を真っ赤にさせていく桃。
ハっ桃も言い負かしてやったぜ!

霧咲を何とか引き離して一息入れる。
首をコキコキ鳴らして大分疲れたなーなんて考えながら、思いついたことを提案する。

「なぁ休憩がてらアニメ見ないか?」

「見る!」

「うおっ起きたのか柏木」

「いいと思いますよ。休憩しながらアニメの勉強もできますし」

「私も賛成です」

どうやら俺の提案は満場一致で了承されたらしい。
断られたらどうしようかと思った。いいえ、すぐに勉強を再開します!なんて言われてたら俺は脱走を考えたよ。

「で、瀬尾何見る?」

「そうだな。やっぱりここは鍵作品がいいと思うんだけど」

「鍵か…クラ○ド?」

「それもいいけどアフターまで入れたら長いからな。できればワンクールの作品で、なおかつ俺が円盤で持ってる作品かな」

鍵だとやっぱあれかな?

「鍵ってなんですか?」

「私もそれ気になります」

「鍵って言うのは簡単に言うとアニメ、ゲーム会社かな。俺、説明下手だからあとはぐーるグル先生にでも聞いてくれ」

円盤を取りに行くため、一旦コレクションルームへ。
部屋を出るま際に柏木が熱く語っているのが聞こえた。



「よしと、じゃあみるか」

円盤を入れて、再生する。

「ワクワクしますね」

まだ何も映ってないテレビを見ながら言う桃。

「これは何て言うアニメなんですか?」

同じくテレビを見ながら聞いてくる霧咲。

「ん?これ?これは」

俺が答えようとすると柏木が俺より速く答える。

「Angel○eats!」

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