二次元美少女と恋をしたいっ!←そんなことさせないですよ?
第27話 アニメ鑑賞を終えて
~数時間後~
「ゆいちゃ~~ん!!!!」
「ゆいさ~~~ん!!!!」
「「ゆいにゃ~~~ん!!!」
俺の部屋は悲しみの声で包まれた。
女子高生である3次元の女の子3人の声と、ただのアニオタの声が。
Angel○eats!を見て泣かない人はたぶん居ないだろう。だって、こうやって高校生四人が泣いてるんだぜ?
見始めは順調そのものだった。
桃と霧咲は目を爛々とさせながら食いつくように見てたし、俺も柏木も、もう何回も見ているというのに俺らもまた、食いつくように見てた。
Angel○eats!は前半は天使との攻防が主な話だ。だからそこまで泣けるようなシーンは少ない。というかあまりない。いわさわさんだって初めて見たときは「え?」っていう感想を持ったくらいで居なくなった理由は始めはわからなかった。だから泣くとかは無かった。
しかし、後半になるに連れて、物語は加速し、面白味を増してくる。そして、感動シーンも。
そしてついに、やって来たのだ。消える意味が分かってからの一人目が消えるときが。
「来世では陽向くん……ひなたくんと幸せになってください!!私も陽向くんと幸せになりたいです!!」
「陽向さん……ひなたさんカッコ良すぎですっ!!陽向さんはほんとに……カッコ良すぎですよ」
桃、そして霧咲が感想を言い合う。ちょくちょくひなたという人名のニュアンスが違ってた気がするけど、そうかそうか。お前らも二次元の男にはまったか。Welcome。
「どうした?柏木」
無言で立ち上がった柏木を心配して、声をかける。
「いや、ちょっとね。風に当たりたくて」
「俺も付き合うぜ」
頬に涙腺のあとがある柏木と、同じく、目に涙が溜まっている俺は、これ以上何も語ることなく俺の部屋から出て、ベランダに行く。
夕日も沈みかけてきて、昼間より涼しくなった外で、興奮した気持ちを落ち着かせるにはいいかもしれない。
「やっぱあそこは泣けるよな」
「うん。ていうか瀬尾。ゆいにゃんが自分でゆいにゃんっていった時と4話のオープニングリピートしすぎ」
「いいじゃねーか。可愛いかったんだから。俺はAngel○eats!だとゆいにゃんが1番なんだよ」
「ロリコン」
「うっせ。ていうか俺はゆいにゃんと今は同い年だぞ。よってロリコンじゃない」
「屁理屈」
「うっせ」
ていうか、ひなたいいよなー。あんな可愛い子とプロレス技掛け合えるんだぜ?途中ちょっとばかしリア充爆発しろって念じちまったよ。
「私はいわさわさんかな。好きなキャラは」
「どことなく柏木に似てるしな」
「そうそう。私と同じで歌も上手いし」
「は?お前この前、音楽の独唱ダメダメだったらしいじやねーか」
ネタ元は智和だ。
「う、うるさい!アニソンならそこそこ上手いんだよ。私は」
「課題曲なんだったんだ?」
「ヘビーローテーシ○ン」
「今時だな。ん?ちょっと古いか?」
ヘビーロー○ーションを課題曲にするうちの高校すげーな。それも独唱の課題曲に。ヘビー○ーテーションを恥じらいながら歌う不良娘。うん。さぞ人気が出るだろう。実際出てるらしいけど。独唱のテストをこっそりと覗いてた同クラの男子から。もちろんこれも智和情報だ。
「ふぅ。どうだ?少しは落ち着いたか?」
「だいぶね。戻ろ。霧咲あたりがうるさくなるから」
「それもそうだな」
興奮した気持ちを落ち着かせるにはやっぱり十分だった。さすがAngel○eats!
アニメ一つで気持ちを落ち着かせるって……
☆
「いや〜面白いですね!Angel○eats!」
「だろ?Angel○eats!は万人受けすると思ったんだ」
「これは続編とかあるんですか?」
「今のところない。でも漫画で本編の前の話なら連載されてるぞ」
「私はもち、全巻所有」
「さすがだな柏木」
ベランダから戻った後は、残りの話数を見た。
まさか、こんなにも真剣に同じ物を一人じゃなく、みんなで見ることが楽しいことだったとは。
早いうちから桃たちにアニメを見せるべきだったかもしれないな。
「さて、どうする?」
日も暮れたし、ここらで家に帰らせたほうがいいだろう。あまり、家に帰るのが遅いのは親御さんとかに心配かけるし。
「そうですね……できれば勉強も多少はやりたいんですけど、今のこの気持ちじゃ集中できそうにないですし……」
うーむ。と悩む桃。
そういや、今日はアニメ鑑賞と勉強で集まったんだった。……勉強たいしてしてねぇ。
「お腹へった」
「そうですね。ご飯にしましょう!」
柏木の一言と、それに同意した桃によってどうやらこの後は飯になったっぽい。まぁ飯を食ったあとに送ればいいか。
「飯はいいけど、俺んちなんもねーぞ?」
一人暮らしだからな。大したものはない。カプ麺くらいしかないぞ?でもさすがにカプ麺というのもな。
「大丈夫ですよ!陽向さん!食材ならここに!」
「土鍋ならここに!」
「コンロなら……ほい」
「お前らいつ打ち合わせしたんだ?」
流れるような連携プレーで、勉強していたテーブルは、何と言うことでしょう。あっという間に鍋をするテーブルに早変わり。ほんとにいつ打ち合わせしたんだよ。つか、俺んちで夕飯食うき満々だったんだな。
「ゆいちゃ~~ん!!!!」
「ゆいさ~~~ん!!!!」
「「ゆいにゃ~~~ん!!!」
俺の部屋は悲しみの声で包まれた。
女子高生である3次元の女の子3人の声と、ただのアニオタの声が。
Angel○eats!を見て泣かない人はたぶん居ないだろう。だって、こうやって高校生四人が泣いてるんだぜ?
見始めは順調そのものだった。
桃と霧咲は目を爛々とさせながら食いつくように見てたし、俺も柏木も、もう何回も見ているというのに俺らもまた、食いつくように見てた。
Angel○eats!は前半は天使との攻防が主な話だ。だからそこまで泣けるようなシーンは少ない。というかあまりない。いわさわさんだって初めて見たときは「え?」っていう感想を持ったくらいで居なくなった理由は始めはわからなかった。だから泣くとかは無かった。
しかし、後半になるに連れて、物語は加速し、面白味を増してくる。そして、感動シーンも。
そしてついに、やって来たのだ。消える意味が分かってからの一人目が消えるときが。
「来世では陽向くん……ひなたくんと幸せになってください!!私も陽向くんと幸せになりたいです!!」
「陽向さん……ひなたさんカッコ良すぎですっ!!陽向さんはほんとに……カッコ良すぎですよ」
桃、そして霧咲が感想を言い合う。ちょくちょくひなたという人名のニュアンスが違ってた気がするけど、そうかそうか。お前らも二次元の男にはまったか。Welcome。
「どうした?柏木」
無言で立ち上がった柏木を心配して、声をかける。
「いや、ちょっとね。風に当たりたくて」
「俺も付き合うぜ」
頬に涙腺のあとがある柏木と、同じく、目に涙が溜まっている俺は、これ以上何も語ることなく俺の部屋から出て、ベランダに行く。
夕日も沈みかけてきて、昼間より涼しくなった外で、興奮した気持ちを落ち着かせるにはいいかもしれない。
「やっぱあそこは泣けるよな」
「うん。ていうか瀬尾。ゆいにゃんが自分でゆいにゃんっていった時と4話のオープニングリピートしすぎ」
「いいじゃねーか。可愛いかったんだから。俺はAngel○eats!だとゆいにゃんが1番なんだよ」
「ロリコン」
「うっせ。ていうか俺はゆいにゃんと今は同い年だぞ。よってロリコンじゃない」
「屁理屈」
「うっせ」
ていうか、ひなたいいよなー。あんな可愛い子とプロレス技掛け合えるんだぜ?途中ちょっとばかしリア充爆発しろって念じちまったよ。
「私はいわさわさんかな。好きなキャラは」
「どことなく柏木に似てるしな」
「そうそう。私と同じで歌も上手いし」
「は?お前この前、音楽の独唱ダメダメだったらしいじやねーか」
ネタ元は智和だ。
「う、うるさい!アニソンならそこそこ上手いんだよ。私は」
「課題曲なんだったんだ?」
「ヘビーローテーシ○ン」
「今時だな。ん?ちょっと古いか?」
ヘビーロー○ーションを課題曲にするうちの高校すげーな。それも独唱の課題曲に。ヘビー○ーテーションを恥じらいながら歌う不良娘。うん。さぞ人気が出るだろう。実際出てるらしいけど。独唱のテストをこっそりと覗いてた同クラの男子から。もちろんこれも智和情報だ。
「ふぅ。どうだ?少しは落ち着いたか?」
「だいぶね。戻ろ。霧咲あたりがうるさくなるから」
「それもそうだな」
興奮した気持ちを落ち着かせるにはやっぱり十分だった。さすがAngel○eats!
アニメ一つで気持ちを落ち着かせるって……
☆
「いや〜面白いですね!Angel○eats!」
「だろ?Angel○eats!は万人受けすると思ったんだ」
「これは続編とかあるんですか?」
「今のところない。でも漫画で本編の前の話なら連載されてるぞ」
「私はもち、全巻所有」
「さすがだな柏木」
ベランダから戻った後は、残りの話数を見た。
まさか、こんなにも真剣に同じ物を一人じゃなく、みんなで見ることが楽しいことだったとは。
早いうちから桃たちにアニメを見せるべきだったかもしれないな。
「さて、どうする?」
日も暮れたし、ここらで家に帰らせたほうがいいだろう。あまり、家に帰るのが遅いのは親御さんとかに心配かけるし。
「そうですね……できれば勉強も多少はやりたいんですけど、今のこの気持ちじゃ集中できそうにないですし……」
うーむ。と悩む桃。
そういや、今日はアニメ鑑賞と勉強で集まったんだった。……勉強たいしてしてねぇ。
「お腹へった」
「そうですね。ご飯にしましょう!」
柏木の一言と、それに同意した桃によってどうやらこの後は飯になったっぽい。まぁ飯を食ったあとに送ればいいか。
「飯はいいけど、俺んちなんもねーぞ?」
一人暮らしだからな。大したものはない。カプ麺くらいしかないぞ?でもさすがにカプ麺というのもな。
「大丈夫ですよ!陽向さん!食材ならここに!」
「土鍋ならここに!」
「コンロなら……ほい」
「お前らいつ打ち合わせしたんだ?」
流れるような連携プレーで、勉強していたテーブルは、何と言うことでしょう。あっという間に鍋をするテーブルに早変わり。ほんとにいつ打ち合わせしたんだよ。つか、俺んちで夕飯食うき満々だったんだな。
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