二次元美少女と恋をしたいっ!←そんなことさせないですよ?

ハタケシロ

第31話 作戦会議

「え?いや、うん。部長だけど……一応」

俺のことを珍生物でも見たみたいな目で見てくる柏木と霧咲。

「知りませんでした……」

「知らなかった……」

と、言葉を漏らす。

おかしいな。こいつらには俺が部長だという事を言った気もするんだが。

「まじで知らなかったのか?」

「はい。……聞いてませんでしたし」

「うん。聞いてない」

「あれ?言ってなかったっけ?」

記憶を辿ってみる。

うーん。うーん。

やべ、言ってねーかもしれない。けどさ、分かるじゃん?ふつーはさ。

「篠原さんが雰囲気てきに部長だとずっと思ってました」

「仕切ってるのは瀬尾と言うより、篠原って感じだったしね。部長がやるべき事務処理等々、篠原がやってたからなんの違和感もなく、篠原だと思ってたよ」

1ミリたりとも俺が部長だと思われて無かった。かすりすらしてなかった。なんか、泣けてくるな。この部作ったの俺なのに。

「陽向くん。気にしなでくださいよ。部長は陽向くんだって皆分かったんですから」

「今この瞬間な!」

部を発足して3ヶ月程度でやっと部長が誰なのかをはっきりさせる部って大丈夫なのだろうか?

「まぁいいか。俺が部長だから。忘れないように。それと俺の命令には従えよな」

「はい!」

「「…………」」

「返事したの霧咲だけだと!?」

その後は、いつも通り思い思いに過ごし、その日の部活を終えた。



陽向くんが「今日は週一の楽しみ、画面を見てhshsする日だから帰るわ」と言って、アニメを見るために帰ったあと、私たち3人は椅子に座り、来たる夏休みについて、話し合うことに。

ていうか陽向くん?昨日もその前の日も週一の楽しみっていって帰ってますけど、陽向くんには週に何回楽しみがあるんですか?

まぁ、陽向くんがhshsするのは置いておきましょう。今は夏休みについてです。

「では、先ほどアイコンタクトでお知らせした通り、来たる夏休みについて話し合いたいと思います」

正面に私、右に霧咲さん。左に柏木さんという席順で、会議します。ちなみに、アイコンタクトは必須スキルのため、常備しているのが私たちです。

「まさか、陽向さんがお家から出ないように考えてるとは」

「瀬尾のことだから、海とまでは言わないけど、どこかのアニメ聖地にでも行くものかと思った」

「引きこもるとは……」

「「「ヒッキー……」」」

ここで見事に声がハモります。

「某間違っている主人公みたいですね」

「それに、どことなくチキンなところとか」

「でも、某主人公と違うのは2次元超ラブってところ」

柏木さんの言葉を最後に、沈黙が訪れます。
あの某間違っている主人公と陽向くんが同じだと考えたら、陽向くんは本当に夏休みは必要最低限以外の外出はしないのではないでしょうか?

「とりあえず、お二人に聞きたいのですが、陽向くんと夏休み過ごしたいでs」

「「過ごしたい!!」」

「いい終える前にお返事ありがとうございます」

霧咲さんも柏木さんも、私と同じで夏休みは陽向くんと過ごしたいというのは分かりました。けど、当の本人が過ごすどころか外出すらしようとしてない……。困りました。

「いっそのこと、強引にどこかに連れ出すのは?」

「陽向さん、まずお家にあげてくれますかね?」

「「「うーん」」」

柏木さんの提案はいいとは思いますけど、あの陽向くんのことですからそう簡単に連れ出すのは……。

……!

この時、私の中で閃きました。

この前、陽向くんからラノベをヒントに!

「陽向くんを外に連れ出すのは私に任してくれないですか?」

私のお願いに二人は少し考えたあと、聞いてきます。

「いいですけど、どうやるんですか?」

「確かに」

「もちろんコレを使います」

そう言って私は、指で丸を作り、お金を連想させる形を作ります。

「お、おう」

「篠原さんがそれをやると笑えないですね」

二人の了承を得た私は、早速どのようにして陽向くんを外に連れ出すか、脳内で考えます。ま、コレを使えば簡単なんですけどね!陽向くんお嬢さまを舐めないでくださいよ!

「で、連れ出すのは篠原に任せるとして、遊ぶ場所はどうする?」

「そうですね〜。泊まれるような場所とかがいいですね」

「なら私が陽向さんと同じ部屋で!」

この霧咲さんの一言によって、空気が殺伐としたものになりましたが、陽向くんと夏休み遊ぶ場所、行き先は、夜遅くまで話し合いました。

もう少しで夏休みという、高鳴る気持ちがあった私ですが、霧咲さんが言った一言で、先月陽向くんの家で私がやってしまって気まづくなったことを思い出し、複雑な気分になりました。

いいえ、これから楽しいことがたくさん始まるんです!憂鬱な気分になんかなってる暇なんてないんですよ!とりあえず、陽向くんは覚悟しておいてくださいね!



ついに、ついに……

来たぜ!夏休み!

待ってろよ二次元美少女おまえら!心ゆくまで視姦してやんよ!

ぐへへぇまずはどのこから視姦してやっかな。
中学校の水泳部が部活を始めるまで時間は十分にある。ラノベだろうが、アニメだろうが、たんまりと見れる!

いや、街を見回るだけですからね?けっしてヤマシイ気持ちなんてな、な、いんですから……。

詰み本、未視聴ゾーンを物色していふと不意にインターホンが鳴った。

たくっ、今何時だと思ってんだよ。深夜2時だぞ?
昨日の学校帰ってから直ぐ寝て、今まで寝ていた俺だから対応できるものの、他の人だったら迷惑きまわりないぞ?

若干不機嫌になりつつ、ドアを開ける。

「どちら様です……!?」

俺の意識はそこでフェードアウトした。

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