二次元美少女と恋をしたいっ!←そんなことさせないですよ?

ハタケシロ

第51話 アニメなんか

「は?え?興味?」

金髪縦ロールは確かにそう言った。
どうして興味を示さなかったのかと。

興味を示すって何にだ?
金髪縦ロールの金髪の部分についてか?
それとも、縦ロールの部分についてか?
はたまた異国から来たということについてなのか?

うーん。分からん。
二次元美少女あいつらが転校してこない限り、3次元の転校生には全くと言っていいほど、興味がないからなー。

「どうして、何についての興味だ?という顔ができますの!?」

「いやだってそうだろ?何について興味を示さなきゃいけなかったのか分からねーし」

「わたくしがですよ!?このわたくしが転校して来たのですよ?!」

「わたくしがわたくしがって言われてもなー。桃、こいつって世間が認知してるような有名人なのか?」

もしかしたら、俺が知らないだけで有名人なのかも知れない。
ニュース番組とかあんまり見ないからな。

「こいつ呼ばわりとはなんですの!?わたくしは、ちゃんと貴方のことを名前で呼んでいますのに!」

「間違ってるけどな」

呼びずらいからってようた呼びをを認めはしたけど。

「んじゃ、金髪縦ロール」

「なんですの!?その呼び方は!わたくしにはセラフィ・クリスティアーノという名前がありましてよ?!」

「……クリスティアーノ」

「わたくしも貴方のことをファーストネームで呼んでる以上、貴方にせラフィと呼ぶことを許しますわ」

「めんどくせー」

リアルお嬢様ってこんな感じなんだな。
超めんどくせーぞこれは。

「で、桃どうなんだ?こいつ…セラフィは有名人なのか?」

「どうなんでしょ?私もちょっと。お金持ちってわりとたくさん居るので。パーティーとかでも」

「分かったもういい。それ以上はやめてくれ」

お金持ちのお金持ちあるあるとか聞いてもなんも嬉しくねーから!

「で、俺はセラフィに興味を示さなきゃいけなかったのか?」

金髪縦ロールこと、セラフィの言い分だとそう言うことになる。

「もちろんですわ!逆にですけど、わたくしに興味を示さない理由が分かりませんわ」

「いやいや、俺こそ分かんねーよ。どうして誰もがセラフィに興味を示すってことになんだよ」

意識高い系なの?
ディスカッションしようとかシナジー効果とか言い出しちゃうの?

「え?だってわたくしなんですのよ?このわたくしなんですよ?この美貌に完璧なプロポーション。興味を示して当然でしょ?」

桃とは違う豊満な胸に手を当てながら、セラフィは自分と言う人間がどれだけ素晴らしく崇高なのかを話し出す。

こいつの説明聞いてて思ったけど、

「瀬尾。こいつ某イギリスの代表候補生を思い出すんだけど」

うん。俺も思ったぞ柏木よ。

ていうか、セラフィってすげー自信もってるんだな。自分に対して。
確かに二次元美少女Loveな俺から見ても、桃や霧咲、柏木に遜色無いくらいの美少女だと思う。
けど、3次元のリアルお嬢様なんてなんかイラッとするな。
二次元から可愛いから許せるんだけど。

「そして、わたくしは……って聞いてますの?」

「すまん。途中から聞いてなかった 」

「なんてことですの!クラスでの挨拶の時と言い、今の言いわたくしが話しているのにも関わらず興味を示さないなんて!」

「あーなんかすまん。でも3次元の女の子の話を聞くなんて……はんっ」

「今花鼻で笑いましたわね!?」

「まぁまぁセラフィさん落ち着いてください。陽向くんはいつもこんな感じなので」

「そうなのですの?いつも人をイラつかせるようなことをしますの?」

「人をイラつかせるというか、落胆させると言うか、期待を持たせておいてというか……」

「一言で言うと、ムラムラさせられます!」

「おい」

よーし、霧咲〜。いい子だからこれ以上は爆弾発言しないでくれよな〜。
金髪縦ロールのセラフィにゴミを見るような目で見られる未来が俺には見えちゃってるから。

「さっきから気になっていたんですけど、その3次元とかと言う物は一体なんなんですの?」

「あーそれはですね。この際だから陽向くんについても含めて私が説明しますね」



「画面に映る女の子にしか興味がない……ですの?」

桃から、3次元及び二次元、ついでに俺の説明を受けたせラフィは、桃の言葉を信じられないと言った様子で聞いていた。
時折、チラチラと俺の方を見ては、怪訝そうな顔を俺に向けてきた。

い、いーし?
ぜ、全然なれてるし?
痛くも痒くもないし?

忘れていたけど、これがオタクに対する世間一般の反応だよな。
桃や霧咲や柏木といった例外続きで忘れてたけど、これが現実なんだよなー。

「だから、わたくしに興味を示さなかったのですの?」

確認するように、セラフィは桃に聞いていた。

「ええ。そうですよ」

そして桃は肯定した。

「…………ですわ」

「え?」

「わたくしよりもその、二次元の女の子の方が良いと言いますの!?納得いきませんわ!」

えー。そっち?
俺はてっきり気持ち悪いとか言われるものだと思ってたんですけど。

「だいたい二次元のどこがいいと言いますの?」

桃と話していたセラフィが急に俺に振ってきた。
どこがいいかだって?
ふっ。愚問だな。

「愚問だな。いいか?まず、二次元というのは」

「なんか長くなりそうなので結構ですわ」

「(´・ω・`)」

「ドンマイです陽向くん」

「ドンマイですよ陽向さん!」

「傷は浅いかもだぞ」

くっ!
ぜ、全然平気だし?
二次元愛を語れねーくらいだし?

「触れれない。喋れないでいい事なしだと思うのですけど?」

「確かに、セラフィの言う通り、二次元美少女あいつらとは触れ合えることも、ちゃんとした会話をすることも出来ない。けどな!けど!」

「あーだから結構ですわ」

「(T^T)」

「すごい……陽向くんに有無を言わせない!」

「そうですね……有無を言わせずにいろいろやっちゃえば……」

「瀬尾。傷は浅いかもだぞ」

柏木。もう少しボキャブラリーを増やそうな?

「さっき、この部屋は趣味の合う友達を見つけるための活動する部屋と仰っておりましたけど、皆さんも二次元と言うのが、お好きなんですか?」

「んーなんと言いますか、この部室は陽向くんのためにあると言いますか」

「陽向さんによって集められたのは事実なんですけど」

「私は好きだぞ?」

んーまぁ、そうだな。
この部室は俺のためにあるようなないような感じだし、いろいろな過程が合ったとはいえ、俺がこいつら三人を集めたわけだし、この中で俺以外にアニメとかがガッツリ好きなのは柏木くらいなだけであって、桃たちの説明は間違ってはいない。

これだけ聞くとろくな活動してねーな。友人部。

「そう……ですの」

と、セラフィは言い、少し何かを考え再び口を開いた。

「だったら、部活動として活動する意味が無いですわよね?桃さんと茶髪の人は」

確かに。
俺と柏木以外アニメとかが好きじゃないのであれば、活動する意味がない。

「確かにその通りですが……最近は」

「それに私たちは陽向さんのために」

「ようたのためになんですの?さっきからこのようたの話を聞いていると、ろくでもない人間ではありませんか。二次元が好きで3次元は興味がないここまではいいとしても、本当にそうですの?そういう風に装ってるだけではありませんの?生身の女の子に興味がないなんて、おかしすぎますわ。この部屋の男女比からしてもそうですけど、危険すぎますわ。いろいろと。それに、聞いたことがありますわ。アニメばかりに夢中になって現実との区別がつかなくなり犯罪を犯すものがいるとか。だいたいアニメなんか見て何になると言うのですの?悪いことは言いませんわ。すぐに」

「すぐに……なんなんですか?」

「え?」

「すぐになんなんですか!?」

感情のこもった霧咲の声が部室内に響いた。
怒気の含んだ声をこんなに荒らげている霧咲はもしかしたら、初めて見るかもしれない。

「陽向さんはそんな人じゃありません!確かに二次元の女の子が大好きで、3次元の私たちには見向きもしませんけど、陽向さんは!」

「霧咲。落ち着け」

「でもっ!」

「いいから」

セラフィになにか言われたってことよりも、霧咲にこう言われたことの方が今の俺は嬉しかった。

セラフィの言いたいことも分からなくはない。
男女比からして、いろいろとこの部は間違っているのだろう。

「セラフィさん。今日のところは帰っていただけませんか?」

「……桃さん」

「お互い時間をとる必要があるようなので」

「わたくしは何も間違ったことは言ってないですわ……!」

「いいから。帰れって言ってんだよ」

「な、なんなのですの?そ、その態度は?」

「あんたこそなんなの?その態度。こっちは部長の悪口言われて爆発しそうなんだからさ。察っしてくんない?」

「わ、分かりましたわ」

「あとさ」

「なんですの?」

「さっきあんたアニメなんかって言ってたけどさ。あれ取り消してくれない?あんたにアニメを侮辱する資格なんてないんだからさ」

「……っ!」

柏木の鋭い眼光で睨まれながらいろいろと言われたセラフィは、勢いよく部室を飛び出した。



友人部の部室を出たセラフィは、時折、音を立てながら、時にはゆっくりと廊下を歩いていた。
その様子はすれ違う人からはすごく怒っておるようにも、落ち込んでいるようにも見えた。

「なんなんですの!?あの人たちは!」

さっきの一通りの出来事を思い出して、ついついそんな独り言が出てしまう。

べつにセラフィも本心から悪口を言ったわけではなかった。
クラスでの挨拶の時に唯一自分に興味を示さなかった陽向に対して、ある種の嫉妬でああいうことを言ってしまったのである。

「あんなにムキにならなくても」

それに陽向を庇うように楯突いてきた霧咲と柏木にも驚いた。
まさか、あんなにも慕われているとはと。

「少し……言い過ぎましたわね」

誰もいない廊下で一人、セラフィは呟いた。



「お前らなぁ庇ってくれたのは嬉しいけどさ」

「じゃあどうしてそんな顔をしてるんですか?」

「だって、お前。部員探ししようって話してたのに。転校生であるセラフィは狙い目だと思ってたのにさ」

「「「あ……」」」

「まぁ、しょうがない。早めに違うやつを探すか」




























「陽向さんが止めてくれた時、私ドキッと……ムラムラしちゃいましたよ!」

「わざわざ言い直すなよ」

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