スキルゲ
3対ドラゴン
「えっと・・・・・・。え?艶子さん」
予想外の状況。うまく反応できない。
予想外だったのは、僕だけではなく北川幸二も同じようだったようで「どういうつもりですか?」と憤怒が入り交じった声を出す。
「どういうつもり? わかりきったことよ。私の彼を玩ばないでくれる?私は男同士が2人でイチャつく様子に興奮するような性癖はないのよ。たぶん・・・・・・」
最後のセリフは、小声でよく聞こえなかったが、スッと艶子さんは前に出る。
そのまま、ドラゴンと対峙する。
「この場は、私たち3人で十分だわ。貴方と晴人は、アイツを捕まえて」
戦うつもりなのか?この巨大ボスと?
その思考はすぐに停止する。ドラゴンの口から光が漏れている。
あの閃光の予備動作。
僕は思わず、艶子さんの名前を叫ぶ。
だが、光。無音。 閃光の眩しさに目がやられる。
視力が回復するまで数秒。短いようでもどかしい程、長い時間。
再び開いた僕の瞳孔に映ったものは何か?
何だ?あれ?
壁があった。艶子さんとドラゴンの中間地点の場所にいつの間にか、そびえ立つ壁が出現していた。
その壁は歪な形をしていて、真ん中部分はスプーンで削り取られたかのように滑らかな穴があいていた。そして、その壁の背後には、巨大な岩の塊が・・・・・・
いや、あれは佐々木さんだ。岩の鎧を身に纏った佐々木さんがいた。
すると、あの壁は佐々木さんのスキルなのか?
僕の知ってる佐々木さんのスキルは、岩を操り、鉄壁の鎧へ変化させるスキル。
だったら、その派生で防御壁を作るようなスキルがあっても不思議ではない。
防御に防御を重ねるという堅固なスキル。
しかし、ドラゴンの一撃を完全に抑えきるにはいたらなかったようだ。
中央に大穴が空いた防御壁は倒壊が始まり、佐々木さんの鎧には亀裂が入っている。
この状態で2度目のドラゴンの閃光を浴びたら・・・・・・
その悪夢は現実へと変化していく。再びドラゴンのアギトへ光が灯る。
2発目の閃光。
しかし、その発射直前でドラゴンは、攻撃のターゲットを佐々木さんから別の方向へ、全く誰もいない明後日の方向へ向けて閃光を放った。
閃光は建物の壁を貫き、大穴を開ける。
しかし、なぜ、そんな場所を攻撃したのか見当もつかない。
「幻覚系スキルも上手く使えばモンスターのタゲを奪えるのさ」
僕の背後で車多さんの声がする。タゲと言うのはよくわからないが、彼女の幻覚系スキルで攻撃を反らしたという意味なのだろう。
ドラゴンは、まるでパニックを起こしたかのように首を振り続けている。
もしかしたら幻覚系スキルによって、ドラゴンは敵の幻影が見えているのだろうか?
そんなドラゴンに艶子さんのムチが走った。
大きく開いた両者の距離。それを無視してムチのリーチは伸びていく。
空気を切り裂く衝撃音。しなりを上げる一撃がドラゴンの目に叩きこまれた。
ドラゴンの叫び声が大気を揺らす。
予想外の状況。うまく反応できない。
予想外だったのは、僕だけではなく北川幸二も同じようだったようで「どういうつもりですか?」と憤怒が入り交じった声を出す。
「どういうつもり? わかりきったことよ。私の彼を玩ばないでくれる?私は男同士が2人でイチャつく様子に興奮するような性癖はないのよ。たぶん・・・・・・」
最後のセリフは、小声でよく聞こえなかったが、スッと艶子さんは前に出る。
そのまま、ドラゴンと対峙する。
「この場は、私たち3人で十分だわ。貴方と晴人は、アイツを捕まえて」
戦うつもりなのか?この巨大ボスと?
その思考はすぐに停止する。ドラゴンの口から光が漏れている。
あの閃光の予備動作。
僕は思わず、艶子さんの名前を叫ぶ。
だが、光。無音。 閃光の眩しさに目がやられる。
視力が回復するまで数秒。短いようでもどかしい程、長い時間。
再び開いた僕の瞳孔に映ったものは何か?
何だ?あれ?
壁があった。艶子さんとドラゴンの中間地点の場所にいつの間にか、そびえ立つ壁が出現していた。
その壁は歪な形をしていて、真ん中部分はスプーンで削り取られたかのように滑らかな穴があいていた。そして、その壁の背後には、巨大な岩の塊が・・・・・・
いや、あれは佐々木さんだ。岩の鎧を身に纏った佐々木さんがいた。
すると、あの壁は佐々木さんのスキルなのか?
僕の知ってる佐々木さんのスキルは、岩を操り、鉄壁の鎧へ変化させるスキル。
だったら、その派生で防御壁を作るようなスキルがあっても不思議ではない。
防御に防御を重ねるという堅固なスキル。
しかし、ドラゴンの一撃を完全に抑えきるにはいたらなかったようだ。
中央に大穴が空いた防御壁は倒壊が始まり、佐々木さんの鎧には亀裂が入っている。
この状態で2度目のドラゴンの閃光を浴びたら・・・・・・
その悪夢は現実へと変化していく。再びドラゴンのアギトへ光が灯る。
2発目の閃光。
しかし、その発射直前でドラゴンは、攻撃のターゲットを佐々木さんから別の方向へ、全く誰もいない明後日の方向へ向けて閃光を放った。
閃光は建物の壁を貫き、大穴を開ける。
しかし、なぜ、そんな場所を攻撃したのか見当もつかない。
「幻覚系スキルも上手く使えばモンスターのタゲを奪えるのさ」
僕の背後で車多さんの声がする。タゲと言うのはよくわからないが、彼女の幻覚系スキルで攻撃を反らしたという意味なのだろう。
ドラゴンは、まるでパニックを起こしたかのように首を振り続けている。
もしかしたら幻覚系スキルによって、ドラゴンは敵の幻影が見えているのだろうか?
そんなドラゴンに艶子さんのムチが走った。
大きく開いた両者の距離。それを無視してムチのリーチは伸びていく。
空気を切り裂く衝撃音。しなりを上げる一撃がドラゴンの目に叩きこまれた。
ドラゴンの叫び声が大気を揺らす。
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