Opening Is Empty

些稚絃羽

めぐりめぐる

アルバムのページを捲るように
記憶の紐を手繰り寄せて
君に明かした僕のことを
少し 思い出してみる


どうだろう
僕は君の隣に居られたかな


言葉の音も 色も 温度も
僕が思うほどうまくは伝えられなくて
君の匂いや 吐息や 気配さえも
感じないのに 伝わるんだ

見えない微笑みで僕を喜ばすから
少しだけ 怖くもあるんだよ
君の居ない日々を想像したら
僕じゃなくなるような なんてね

さよならの言葉を吐いて
そうやって僕らまた出会っていくのに
その度 思いの波に溺れてしまうのは
なんて不思議な 素敵なことだね


ほつれた糸を愛おしく撫でる
失敗は度々あっただろう
けれど下手くそに絡まり合うその先は
必ずどこかに繋がっていて
届くんだって信じてみてもいいんだよね

時として君に届くんだって
願ってみてもいいんだよね



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