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ルームメイトが幽霊で、座敷童。

巫夏希

視点A:瀬谷理斗の場合 -参-

 どうやら俺は特例らしい。
 突然何を言い出すのか、と解らないだろうが俺だけの部屋が用意されている時点で特別なのだろうかと疑うのも間違ってはいないはずだ。それに、なんだか知らないが幽霊が排除されているらしい。碧さんの姿が見当たらないからだ。

「……碧さんも美夏さんも居ないし、俺はどうしちゃえばいいんだろうな……」
「どうだ、気分は? 試験体D-004号」

 俺はここに来て幾回かそう呼ばれていた。来たばかりではあるけれど。……どれくらい時間が過ぎたのか実際に俺には解らないが。

「もうなんだか訳わかんねえな……」

 俺は考えた。これからどうなってしまうんだろうかということを。
 奴は俺を人質と考えている。即ち奴による利用価値が無くなれば俺は殺されてしまうのだろう。
 一先ず――今、この状況を考えても仕方ない。さっき、奴が言った言葉について吟味してみようと思う。

――まぁいい。これで鍵を開けられる。……もしかしたら無理かもしれないが、『日本神話最強のカミサマ』ならば多少貢献はしてくれるだろう。

 鍵を開けられる、と奴は言った。その鍵とは何なのか。

「……おい、何してんだリト」
「み、碧さん……?」
「なんだよ幽霊でも見たような顔して」

 いや、あなた幽霊じゃん。

「ま、今はあんたも幽霊だけどね。とりあえず言っておく。時間がない」

 どういうことだ?

「幽霊になるには、正確には猶予時間があるんだよ。二十四時間くらいかな。今は、それから六時間くらいが経ってるからあと十八時間くらいかな」
「おいおいそんなこと聞いてねえぞ?!」
「だって調べてないでしょあんた?」
「調べるわけねえじゃん!! 俺そんなことなる機会ないし!!」
「ですよねー」

 なめてんのかこの幽霊!!

「ま、いいや。とりあえず……行こうぜ?」
「ちょっと待てよ。お前誰と一緒に来たんだ?」
「お前、とかきにくわないけど。いいよ、答えてあげる」

 直後、碧さんの背後から誰かが現れた。
 それは――俺も見たことのある人間だった。



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