約束の指きり

りょう

Another Ending~幼き日の約束~

         Another Ending~幼き日の約束~

ある公園にて。
1人の少年と少女は一緒に遊んでいる。でも、少女の様子が少しおかしい。
『どうしたの?』
『あのね・・。』
少女は突然明日引っ越す事になった事を少年に話した。
『えー、引っ越しちゃうの?』
『うん。もう会えなくなっちゃうの。』
『やだ、寂しいよ。会えないなんて嫌だよ。』
『それは私もだよ・・。』
『僕嫌だよ。一緒に遊べなくなるなんて・・。1人になっちゃうよ。』
突然やってきた別れに戸惑う少年。少女の方は涙をずっと流している。
『私も一緒に遊べなくなるのは嫌だし、1人になるのも嫌だよ。だから約束しよう。』
『約束?』
『うん。また絶対会おうって約束。』
『うん。分かった。』
『約束ね、絶対だよ。』
『うん。絶対約束。』
『じゃあ指きり。』
少女は小指を出す。少年も小指を出し、二つは重なる。
『ゆびきりげんまん、嘘ついたらハリセンボンのーます。』
『指きった。』
声が公園に響き渡る。
『絶対だからね・・。』
『うん・・。』
夕焼けの空の下、少女と少年は指きりをした。またいつか絶対に会えると・・。

そして、その想いは時を経て叶う事になる。
「やっと会えた・・。」
少年と少女は成長し、約束を果たす・・。
「会いたかった・・。私死んでるけど・・。会いたかった。」
新しい物語はまた始まった。


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