約束の指きり

りょう

仲間との絆編

              春香の日記 仲間との絆編

                       7月30日 天気 晴れ

今日はみんなで来た旅行先でこの日記を書いている。今日は本当に楽しくて、みんな常に笑っていてすごく充実した一日なった気がする。
でも夜は私にとっては少し違った。拓と2人きりになって昨日の事をちゃんと話さなきゃいけなかった。拓が私に話した事は全て事実、だからそれに私の気持ちを付け加えた。幼稚園の時から好きだったこと、その想いでこちらにやって来れた事、それを全部・・。
流石に拓は驚いたけど、その後に冷静に言葉を並べていた。取り乱さずしっかりと・・。
それが本当に嬉しくて嬉しくて・・。
私はあの行動を取ったんだと思う。

ここまで書いて流石に眠くなったし、そろそろ寝よう。拓達はまだ起きてる見たいけど、まあいいよね・・。
おやすみなさい

                       7月31日 天気 曇り

今日は特に書きたい事がない。というより、書けない。あの三人の雰囲気を思い出したら、ため息ばかりが出てくる。あの空気、私が寝た後に何かあったのかな・・。もしかしたら・・。
健や由紀ちゃんにも私の事知られちゃったのかな・・。

                         8月5日 天気 雨

今日突然由紀ちゃんから電話があった。先日の事が気になっていた私にとって、何があったのか聞ける機会。私が何を聞こうか悩んでいると、由紀ちゃんは突然泣き出してしまった。
「ゆ、由紀ちゃん。どうしたの?」
慌てて私は尋ねた。
どうやら、あの日の晩三人の中で揉め事があったらしい。何が原因なのかは教えてくれなかったけど、私の事だったのかな・・。
あと一ヶ月・・。私がここに居られるのも・・。

                      8月20日 天気 晴れ

今日は久々に四人で出かけた。近くの神社で夏祭りが行われていて、私達はそこで一夜を過ごした。あれからしばらく会っていなかったけど、拓達は無事に仲直り出来たらしく、すごい楽しそうだった。勿論私も。
ただ一つだけ、私は数日前から決めていた事があった。
次皆で集まった時に、私が夏休みが終わったらもうここには居られない事を話そうと・・。
もうこの世に未練が無い私は、居る意味を持たない。だから、作る事が出来なかった夏休みの思い出を作ったらもう居られない。それら全てを話した。
悲しそうな顔をしている皆の顔が、本当に辛くて・・。もっと皆と一緒に居たいと思っても、それが叶わないのが辛くて・・。
私は一人になってから、ずっと涙が止まらなかった。
                            皆へのメッセージ編 へ続く

コメント

コメントを書く

「その他」の人気作品

書籍化作品