東方魔人黙示録

怠惰のあるま

【探し物はいずこへ?】



アルマ「さて帰る」
パルスィ「唐突ね」

だって異変解決しただろ。まだここにいたいけどさぁ。地上がどうなってるか気になるし、一回帰らないと変に心配させちゃうからな。

パルスィ「まあ仕方ないわね。それじゃあ、またいつか」
アルマ「あいよ。じゃあな」

まあ、すぐ戻って来る予定だけどな。驚かせるために今はあえて言わない。

アルマが地上への道を登って行くのを見送り、地霊殿へと帰ろうと後ろに向きを変えるとさとり様が立っていた。

さとり「あら?アルマさん帰っちゃったの?」
パルスィ「はい..........」
さとり「一緒に居たかったら止めればよかったじゃないですか」

あのバカは、妬ましいほどに優しいですから止めればそうすると思います。けど、今は地上に信頼する友人がいるはずだから、心配させるようなことをしたくなかったんです。

さとり「そうですか。でも、あの人ほど心が綺麗な人は見たことないです」
パルスィ「馬鹿正直ですからね」

さとり様はクスクスと笑った。だが、なぜか真剣な顔へと変わった。

さとり「けど..........心の奥底はとても見てられない色をしてました。赤いようでけど黒っぽい..........見続けていれば恐怖で発狂するほどに恐ろしい色..........」

体を震わせ思い出すのを恐怖しているようだった。そんなにも恐ろしい色をしているということは..........

パルスィ「まだ根にもっていたんだ、あいつ..........消えるわけないだろうけど..........」

できれば、今度会う時は過去を乗り越えてからであること願っているわ。



地下からの通路を進んでようやく地上に出ると、腐った卵のような匂いがした。匂いの元は博麗神社からだった。
向かってみると俺が掘った間欠泉の部分に竹で作られた壁が建てられ中が見えないようになっていた。どうやら無事に温泉が湧き出たようだ。入りたかったけど、他のみんなが先に入っていたから、全員いなくなるまで外で待つことにした。紫に誘われたのは秘密。
今日も疲れたな。最近昔馴染みに会いすぎだろ。まあ、嬉しいけどさ。この調子であの野郎に会ったりしてな。会うことは絶対にないだろうが..........
草陰に気配を感じて能力を使って心の形を見てみるとネズミのような耳をし、変な棒を持った少女が見えた。俺はとりあえず話しかけてみた。

アルマ「昔馴染みに会いすぎると、なんか疲れると思わないか?ナズーリン」

ビクッと茂みが動くと観念したように草をかき分け出てきたのは、前に知り合ったネズミの妖怪?のナズーリンだ。

ナズーリン「よ、よくわかったね」
アルマ「能力さ。それで、何をしてる?まだ何か探してるのか?」
ナズーリン「まあね」

どうやら、なかなか探し物は見つからないようだ。仕方ない手伝ってあげよう。

ナズーリン「大丈夫だから心配しーーー」
アルマ「大丈夫じゃないからまだ探してるんだろ!」
ナズーリン「そ、そうだけど..........」
アルマ「じゃあ俺が勝手に探す」
ナズーリン「..........勝手にしなよ」

それでは宝探しの始まりだ!いや、ガラクタ漁りか?

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