東方魔人黙示録

怠惰のあるま

親父の昔話



どんどん先に進むと地下に続く階段を発見。しかも神霊もめちゃくちゃ発生している。怖いなおい。あと何故か奥から親父が言っていたあいつの気配を感じる。あり得ないがあいつに感じが似ている。けど聖人の力も感じるしあいつじゃないよな。

アルマ「会いたいような無いような」
幽香「誰のこと?」
アルマ「聖徳太子」
幽香「・・・ああ、あの子ね。私も同じ感じかも」

聖徳太子とはその名のとおり聖徳太子である。俺の死んだ親父がそいつの話をしてくれて幽香もあったことないけど俺の話で知ってるから同じ気持ちになるのは仕方ない。面白い人間だって言うのは知っている。
階段降りて行くと驚くことにさっき消えたはずの芳佳と青髪の壁にめり込んでる少女がいた。

アルマ「なぜ生きてる?!」
芳佳「霍青娥様に生き返らせてもらったからだ」
アルマ「は?霍青娥?親父が言っていた邪仙のことか?」
霍青娥「親父?ああ、もしかして魔王のこと?子供いたんだ意外ねぇ」

霍青娥、親父が話してくれた昔話の人物の邪仙。親父曰くかなり陽気な様で面白いと言っていた。けど苦手らしい。結構言いたいこと言うタイプらしい。そりゃ苦手だわ。

霍青娥「にしても子供なだけあってそっくりね」
アルマ「そりゃどうも」
霍青娥「それで、魔王はどうしたの?」
アルマ「死んだ」
霍青娥「死んだ?あの変人魔族が!?」

俺の親父一体どんなことしてきたんだよ。変人魔族ってまあ確かに変人だったけど。
怪我しても笑ってるし殴られても笑ってるしけど意味わかんないところで怒るしどうしろって言うんだ。
それでも俺の中ではすごい魔族だったなぁ。

霍青娥「せっかくあの子が目覚めるのに死んでいるなんてあの子も可哀想に」
幽香「あの子って聖徳太子のこと?」
霍青娥「太子?・・・ああ、ええそうよ」
アルマ「俺が代わりにあってやる」

霍青娥は少し不服そうな顔をしていた。

霍青娥「・・・会ってなにするの?」
アルマ「簡単。神霊うざいからどうにかしろって文句言う」
霍青娥「・・・・・ふふふっ!やっぱりあの人の子供ね」
アルマ「は?」

霍青娥は芳佳とともにアルマ達が来た道を進んで行った。

霍青娥「会って来なさい。いやむしろ会ってあげて」
アルマ「?」

そう言ってクスクス笑いながら地上に登って行った。
幽香は眠たそうにと言うか寝ながら階段に座っていた。

アルマ「おい起きろ」
幽香「ん・・・あ、おはよう」
アルマ「寝てたんかい」
幽香「本当はもう寝てる時間」

子供かよこいつ。まあ、今かなり遅い時間だしな。時間通り寝るところも幽香らしいか。
眠たそうな幽香を背負いながら奥に進んで行くアルマは神霊の数が尋常なほど増えていることに気づいた。ちょっとした不安を抱きながら先に進むと足がない少女がいた。
見た感じどうやら亡霊のようだ。

アルマ「なああんた」
「ん?おやおやここに人が来るのは久々だね」
アルマ「いや魔族です」
「魔族?・・・・あの時の変人魔王!」
アルマ「いえ、その息子です」

どうやらこの亡霊は親父の昔話の一人の蘇我屠自古ではないか?聞いた通りの容姿だけどまさか亡霊になってるとはまあ1400年前の話だし当たり前か。

屠自古「へぇ、流石に1400年も経てば息子もできるか」
アルマ「あんたは親父の昔話の蘇我屠自古で間違いないよな」
屠自古「昔話にされるか。まあそんぐらいの年月は経ってるし当たり前か」
幽香「正直私は会って見たかった」
屠自古「嬉しいこと言ってくれるじゃないか」

屠自古はそう言って幽香の頭を撫でていた。幽香は満更でもないご様子である。
ちょっと羨ましいと思ったのは内緒。

屠自古「それで?ここになんのようだい?」
アルマ「聖徳太子に会いに来た」
屠自古「!へぇ・・・・親の代わりにってことかい?」
アルマ「そんなとこ」
屠自古「なら早く行ってあげな?もうすぐ目覚めるはずだからさ」

やばい。この人めちゃくちゃお姉さんだ。

アルマ「んじゃあ行かせてもらいます」
幽香「じゃあまた」
屠自古「ああ、また」

どこか屠自古は薄笑いをしていたがなんだったのだろうか。嫌な感じしかしないです。


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