東方魔人黙示録

怠惰のあるま

懐かしい


「ん?なんだお前」
「我を忘れたと申すか!昔よく遊んだであろう?」

昔よく遊んだと。親父は一体どんな接し方してきたんだろう。まあ確かに見た目子供っぽいから遊んであげたんだろうな。けど俺は息子ですって言わないと

「あ、それ俺の親父です」
「え?お、親父?魔王に子供がいたのか?」

驚いたのか少し黙って考え込んでしまった。俺のことをチラチラ見ながら「太子は」と言っていた。

「おーい?黙るな」
「アルマこの子って物部布都じゃない?」

幽香が言っているとおり物部布都で間違いはないだろう。このちょっと真面目そうでどこかあほっぽいところは親父が話してたのと一致する。しかし、こんなにちっこいとは霊夢よりちっさい奴は見たことない。フランとレミリアは除くよあれ吸血鬼。

「やや!我を知っておるのか!我も有名になっておるというわけか」
「いや違うから」
「そ、そうか・・・」

なんか弄ると楽しいタイプの人間だな。親父が一番面白そうに話してただけあるな。

「もう少し話していたかったがさっきここを通っていた奴らが気になるのでなさらばじゃ!」
「あ、おい待て!」

小柄なだけあってすばしっこいやつだ。しかし、さっきここを通っていた奴らと言ってたがまさか妖夢達か?あいつらもしかして一回も戦ってないのかな。

「何してるの?追うわよ」
「イエッサー」
「つっこまないわよ」
「しどい!」

一方その頃アルマ達のいる場所から少し先にある空洞には妖夢と魔理沙がいた。
異様な組み合わせだが意外にも息があっているようだ。
ここまでの道のりで強いとは言えないが何回か妖怪達が襲ってきたがコンビネーションがよく一回も障害無く進めていたのだ。

「魔理沙さんの魔法はやっぱりすごいですね。人間とは思えないぐらい」
「そんなことないぜ。妖夢の剣術もすごいぜ」
「いえ、まだ半人前です」

そんなたわいもない話をしながら魔理沙達はある場所にたどり着いた。そこは夢殿大祀廟と呼ばれる大広間でそこには人工的に作られた大きな墓があった。魔理沙達はその墓の神々しさに見ほれていたがあるものをみて我に返った。

「な、なんだぜあれは!」
「すごい・・・・まるで星空」

大広間の天井には神霊が一眼では数えきれないほどの数がひしめき合い輝いていた。

「綺麗・・・・」
「・・・・誰そこにいるのは」
「誰だぜ!」

さっきまで誰もいなかった墓の前にいつの間にいたのかヘッドホンを着け眠たげな目をしている少女が立っていた。

「我は豊聡耳神子。聖徳太子ともよばれていた」
「呼ばれていた?」
「我はかなり昔の人間だからね。さて貴様らは何者だ?」
「霧雨魔理沙だ!」
「私は魂魄妖夢と言います」
「・・・・・貴様らに興味ない。我の興味はもっと奥にいる懐かしい気配だ」

そういい豊聡耳は魔理沙達を無視しアルマと幽香達がいる方に向かった。
魔理沙は無視されたことに驚きそして怒った。

「む、無視するなぜ!」
「・・・・懐かしい気配?」

魔理沙は豊聡耳を追いかけたが妖夢は考え込んでいた。その時、魔理沙が向かった方で爆発がおこった。

「この爆発は感情爆破?」



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