東方魔人黙示録

怠惰のあるま

親父の昔話秘話



「それでお前はこれからどうするんだよ」
「我はまあ昔と同じように生きようかと思っている」
「そうか。がんばれ」
「あ、待て。まだ聞きたいことがある」
「なに?」
「昔話とはどんな内容だったのだ?」

気になるかやっぱり気になるか。できれば俺は話したくなかったんだけどな。内容があまりにも親父が美化されてるだろうから。いや待てこれはいい機会では?親父の昔話と本人たちの話を合わせれば親父がなにして来たかどんな悪魔だったのかわかるじゃないか。

「いいよ。けど美化されてるところがあったらすぐ教えてすぐ!」
「わ、わかった」
「とりあえずここから出たいんだけど?」

幽香が不機嫌そうに言った。確かにここで話すのも気が引けるしどうせだから室内でダラダラ話したい。

「あなたからは怠惰の欲を感じる」
「当たってるわ。聖徳太子って凄いわね」
「ぶっとばすよ?」

地上に出ると聖がいた。なんか神社の下からひしひしと何かを感じて仕事に集中できなかったようだ。原因を探そうと地下に行こうとしたらちょうど俺が出て来て変な感じは消えたようだ。

「急に消えたと思ったらアルマ達のおかげみたいね。あと後ろの方は豊聡耳神子ですね」
「我のことを知っているのか?」
「ええ、さっきからいろんな人が私の神社で寛いでいるので、口々にあなたのことを言うもので」
「邪仙達か。なあ聖?こいつのこと治療したいから神社借りていい?」

借りていいか聞いた瞬間聖の顔は満面の笑みであった。あと待ってましたみたいな顔だった。

「いいですよ!あなたは私の息子同然と言ったでしょう?家と思って使ってください!」
「あれほんきだったんだ・・・・」
「嘘は尽きません!なんならお母さんと呼んでもいーーー」
「遠慮しておきます」

丁重にお断りさせていただきました。あんなお母さんいたらとっても嬉しいと思うだろ?一回神社に泊まったんだ。寝るまでは良かったんだ。布団で寝ていると聖さんが添い寝して来たんですよ。正直言うと寝れたもんじゃない。背中に柔らかいあれが一晩中くっついてるんですよ?寝れなかったよ。
聖断ったらとってもがっかりしてた。

「さて、布都も寝かせたことだし。昔話するか」

この部屋にはただいま昔話の住人さん達 (布都は除く)と聖、ナズ、幽香、寅丸がいます。
俺の親父について知りたくなったらしい。幽香は美化されてる部分は本当はどうなのか気になるということです。

「じゃあ、話すぜ」


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