東方魔人黙示録

怠惰のあるま

入居人



ただいま、さとり様に説教をされています。理由は、よくわかりません。パルスィもなぜ説教をされているのかわからないようだ。
感情が元に戻ったかと思うと、この様である。やはり俺は不幸の星の下に生まれたようだ。悲しきかな・・・・・。

「今回はここまでで許すとしましょう」
「は、はい・・・・」
「あ、そうそう。説教をした理由は、特に無いです」
「はぁぁ!?」

さとり様は戯れが過ぎる。見た目も子供なら中身も子供のようだ。そう心の中で思ってしまった。さとり様の前で、何を隠しても無駄だと言うことを忘れてしまっていた。
ただならぬ殺気を感じ、その場から逃げようとしたが金縛りにあってしまったように動けない。パルスィに助けを求めようとしたが、説教中に寝ていたようで、まだ眠っていた。意外に可愛い子なんです。今はそれどころでは無い。殺される・・・・!!

「アルマさん・・・?口にしなければいいと思っていますか?」
「いいえ、滅相もございません!」
「確かに私はぺったんこで、身長も小さくて、幼い見た目ですよ!!」
「そこまでいってない!!」

誰か私を救ってください・・・・・。

そして、誰かが救いに来るはずもなく。一時間もの間、弾幕と言葉の説教を受け続けました。身体と精神の限界です。座るのもきついよ。このまま寝てもいいよね?そう考えた矢先、パルスィに呼ばれた。

「なんですか・・・?」
「あなたにお客さん」
「俺に?」
「ええ、ネズミっぽい見た目の子が来てるわ。妬ましい」
「なんで?」

ネズミっぽいで、誰が来たかわかったが、なぜ俺が地底にいるってわかったんだ?済んでる場所は誰にも教えてなかったのに、まさか、ストーカーされた?そんな冗談はなかったことにして、とりあえず会いに行く。
橋に行くと、やっぱりナズーリンが立っていた。

「やぁ、久しぶりだね?」
「どうしたナズーリン」
「ちょっと相談があってね」
「墓荒らしは手伝わないぞ」
「もうしてないよ。それにそんなことじゃない。住める場所を探しているんだ」

ん?住める場所?なんで?命蓮寺に住んでいるんじゃ無いの?家ででもして来たの?それとも、命蓮寺で何かやらかした?

「別にそうゆうわけじゃ無いさ。ただ、命蓮寺って、今大所帯だからね」
「狭くなって来たから避難したいと?」
「察しがよくて嬉しいよ」
「それで、なぜ俺のところに来た?」
「君なら一緒に住まわせてくれそうだから」

何その俺がお人好しで、なんでも言えばやってくれるみたいな感じのアレ。別に俺はいいんだけども・・・・今俺自分の家に住んでいるってわけじゃないんだけどな。どちらかと言うと住まわせてもらってる感じだし、居候と言われても過言では無い。パルスィに聞いてみるか・・・・いや、絶対ダメっていいそう。しょうがないさとり様に聞こう。
ナズーリンを連れ、地霊殿に行くとさとり様とパルスィが一緒に話していた。

「あら、さっきのネズミさん」
「ナズーリンだ。さっきアルマを呼んで来てくれた人か。先ほどは助かったよ」
「気にしないで」

意外に和やかに話してる。パルスィもっとつっかかると思ってたけど、そんなことはなかったようだ。

「事情はわかっています。アルマさんから話は聞いています」
「君、いつ話したの?」
「さっき歩いてる時、心話した」
「それで、その方の住む場所ですが、ここでいいのなら部屋を貸しますが?」
「いいのかい?」
「アルマさんの知り合いの方なら」

パルスィが黒いオーラ全開でこちらを睨んでくるんですけど、俺だってパルスィとの二人っきりの時間が減りそうって思ってるから、そんな、余計なことしやがってみたいな顔はやめて?
仕方ないからパルスィをなだめる。頭を撫でると落ち着いてるが、やめるとまたオーラ全開だ。まるで犬だ。そんなことを続けていると、ナズーリンがこちらを見ていた。

「なんだよ」
「君らは恋人同士なのかい?」

別に特に意味はないのだが、パルスィと目を合わせてしまい、意識してしまった。顔に熱が出てきた。暑い・・・・。

「どうなんだい?」
「そこは察してください」
「・・・・ああ、そうゆうことか」
「今、チャンスと思いましたね?」
「な!?そ、そんなこと思ってない!」

ナズーリンの顔は真っ赤になっていた。さとり様はそれを見て、面白そうにクスクスと笑っていた。さとり様は、いたずらが過ぎるから、たまに怖いんだよなぁ。まあ、なんでナズーリンがいじられてるかわからないけど。
とりあえず、同居人が増えたってことです。

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