東方魔人黙示録

怠惰のあるま

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ここはどこでしょうか?映姫さんの鏡の調子が悪くなったかと思うと、いきなり眩しくなって目を閉じて、開けたら地獄ではなく森の中。いったい、何が起こったの?
幸いにもみんながバラバラになったわけではないようですね。みんなも混乱しているご様子。けど、幽香さんは、不思議そうな顔で辺りを見渡していますが、気のせいでしょうか?

「とりあえずここが何処かわからない今、どうするかを考えるべきよ」

さすが、紅魔館の主です。こんな時でも冷静に考えれているようですね。心の中は、泣きそうなほど焦っていますがプライドと言うものですね。

「そうね。まずは情報を集めること」
「いいえ、その必要はないわ」

その言葉にみんなの視線が幽香さんに集まった。どうやら先ほどの不思議そうな顔をしていた理由がわかりそうです。

「どうゆうこと?幽香」
「映姫は覚えていないかしら?ここの森」
「.........あっ!ここってまさか.........!!」
「そう、ここは私たちがアルマとパルスィの二人と初めて出会った森よ。今は無くなっているはずなのに」

幽香さんが見覚えがある、と心の中で呟いていたのはそうゆうことでしたか。でも、今は存在しない場所なのに、なぜ我々は森の中にいるのでしょう?考えられるのは一つ.........

「タイムスリップしたと考えるべきでは?」
「信じ難いけど、可能性は大きいわね」
「戻る方法を考えたいところだけど、一つ気になる事があるわ」
「気になること?」
「天狗はどこに行ったの?」

そういえば、あの鴉天狗がいないですね。全然気がつきませんでした。いない理由はすぐわかりそうですが。どうせ、スクープだとか言って、この森を探索しているのでしょう。新聞記者と言うのはみんなこうなのでしょうか?


大変なことになってしまいました。見たこともない森の中に飛ばされて、スクープ探しに出てしまったのが、運の尽きでした。迷子になってしまいました.........

「あやや.........どうしましょう!」
「.........お姉ちゃん誰?何してるの?」
「あや?」

こんな森に人が?しかも子供の声です。声の主を見ると、まだ小学生ぐらいの子でした。
それにどことなく誰かに似てる気がします.........

「私は射命丸文です。急にこの森に飛ばされてしまって.........それにお友達とはぐれちゃったんです」
「そうなんだ、じゃあ僕も一緒に探す!」
「え?で、でも.........ご両親が心配しますよ?」
「平気平気!僕は一人前の悪魔だからね!」

この子は悪魔だったんだ。でも、どちらかと言うと人間に近い気がしますが子供だからでしょうか?

「ふふふ、じゃあお願いしますね」
「任せてよ!文お姉ちゃん!」

お姉ちゃんって言われるのちょっと好きかもしれません。私って小さい子が好きなのでしょうか?いや、誰だって小さい子は可愛いはずです!私はおかしくない!

「そういえば、君の名前は?」
「え?僕?僕はーーーーー」





「《桐月アルマ》だよ!」





現在の時間に戻る前に、鴉さんを探さなくてはいけなくなりました。まったく、困った方ですね。アルマさんほどではないですが。
私たちは二手に分かれ、行動することにしました。レミリアさん、私、霊夢は鴉さんを捜索。魔理沙さん、幽香さん、映姫さんは戻る方法の情報収集。
いざ探索に行こうと思いましたが気になることが一つあります。

「そういえばここの森ってなぜ無くなってしまったのですか?」
「.........アルマの父親が聖白蓮に殺されたのは知ってるわよね?」
「はい、確かアルマさんの叔父であるグースという魔族に乗っ取られて、その時に」

幽香さんはなぜこんな時にアルマさんの父親のことを出すのでしょう?ここと一体なんの関係が

「私たちはここにはいなかったのですが、この森はある時大きな爆発によって消滅しました」
「ば、爆発だけで消えたっていうのぜ!?どうしてそんな爆発が.........!」
「ここでアルマの父親が殺されるの」

なるほど、アルマさんが怒りに飲み込まれ力が暴走しそれで森が消えたと.........しかし、そう考えると彼は恐ろしい力を持っていますよ。まあ、その力も今ではパルスィを守るためだけに使っているようですけどね。

「その時からね、アルマと会えなくなったのわ」
「自分の力を恐れたのでしょうね」
「まあ、今は心配いりませんよ。無駄に力を操れていますし」

あれだけの力を使いこなせればなかなかの強者ですよ。それでもパルスィには勝てないみたいですが.........
さて、この森消滅の理由を知ったわけですし、私たち捜索班は森の奥へと鴉さんを探すために進んで行きましょう!見つかる気配が一切しないですけどね。
捜索すること数分、少し開けたところに出ると、そこに一本の大きな木が生えており木の枝にまだ幼い少女が座っていました。こんなところで何をしているのでしょう?

「そこのあなた、ここで天狗を見ませんでした?」
「天狗?ごめんなさい、見てない」
「そう.........わかったわ。ありがとう」

立ち去ろうとすると、何故か霊夢が動こうとしない。この女の子がどうかしたのだろうか?

「どうしたの霊夢?」
「あなた、名前は?」
「私?私はーーーーーー」







「《水橋パルスィ》」





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