東方魔人黙示録

怠惰のあるま

今日のアルパル


なんか今日は静かだなぁ。さとり様がいないからかな?こいしも何処かに消えたし、お燐とうつほも何処かに行っちゃったもんな。パルスィは、橋の見張りに着いて行こうとしたら「今日は真面目にやるから来ないで」って言われた。ちょっと泣きそうだった。その後、頭なでてくれたから許した。
そんなわけで俺は暇なわけです。だからナズでもいじることにする。

「僕は君のおもちゃか何かかい?」
「え?違うの?」
「違うに決まってるだろう!」

なんだ違うのか。てっきり遊んで欲しいから俺のところに越して来たと思ってた。
まあ、ナズがなんと言おうといじることには変わりないんだけどね。だって、暇なんだもん。
ナズの耳を触った瞬間、背中にナイフを突きつけられた感覚に陥った。どうやら、相当ご立腹なようで、ここまで分かる殺気を放たなくてもいいのに、いや逆になぜわかった?

「今の殺気はなんだい?」

ナズの顔は青ざめ、少し震えた声で言った。

「ナズも感じたんだ」
「あれだけ大きな殺気を感じない方がおかしいよ」

まあ、パルスィの殺気だもん仕方ないね。俺でも寒気するぐらい怖いもん。昔から一緒なのに、慣れないものだな。

「君でも恐怖するものなんてあるんだね?」
「そりゃ生きてるうちは、恐怖がない方がおかしいだろ」

恐怖があってこその生であり半人生だ。恐怖や死がない半人生なんて、ごめんだね。必死に生きようと言う気持ちがない生活ほどつまらないものはない。

「そうかい?君は強いからてっきり無いかと」
「いやいや!俺はパルスィに比べれば弱いぞ?勝ったこともないんだぞ」

その言葉に、ナズは目を丸くした。なんかおかしいこと言ったか?

「君が・・・・勝てない?パルスィってどれだけ強いんだい?」
「確か・・・幽香と同等かそれ以上?だったはず・・・」

第一にパルスィが俺らと戦って負けた姿を見たことがない。
嫉妬の念が強ければ強いほどパルスィも強くなるからなぁ。
相手が誰かに嫉妬していれば、絶対パルスィは負けることがない。
パルスィは【嫉妬心を操る程度の能力】だから、相手が嫉妬に飲まれればもう操り人形だね。先の【ジェラシーハザード】を解決できた理由も、能力のおかげであり原因。
すなわち、なにが言いたいかと言うとパルスィ怒らせるとただじゃ済まないってことさ。

「パルスィに対する熱弁どうも」
「いや、今のは短所だ。長所は原稿用紙10枚分あるぞ」
「メタイぞ」
「誰も気づくまい」

ナズいじりも飽きてきたし、弄ぶか。

「待って、いやな予感がするんだけど」
「安心しろ弄ぶだけだ」
「それが嫌だと言ってるんだよ!君の能力は弄ぶことに特化してるんだろ!?」
「はいはい」
「人の話をちゃんと聞けないのか君は!!」

説教が始まりそうだったので、弄ぶのを断念して意識を奪い逃げた。
行くところもないので、パルスィのとこに行こう。来るなと言われてるけど、愛さえあれば関係ないよね!
ありました。関係ありました。愛があっても怒られてしまいました。

「来るなって言ったよね?」
「だって寂しかったんだもん!」
「はぁぁ・・・その性格が妬ましい・・・・」
「パルスィが冷たくて悲しい・・・・」

落胆したように言うと、パルスィは少し笑った。なにがおかしいと言うのだ。

「バカらしくて」
「バカ言うな!陰湿女!!」

カチン...!
そんな音がパルスィから聞こえた。

「へぇぇ?年中堕落男がよく言うね?」

ブチッ!
今度はアルマから切れる音がした。

「なんだと?年中嫉妬女!」
「構えなさい。叩きのめしてあげる!」
「こっちのセリフだ!!」

そして、第二次嫉惰大戦が勃発したのであった。

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