東方魔人黙示録

怠惰のあるま

意地悪な止め方



私です。さとりです。
アルマさんとパルスィの出会いを知ることができると、地獄に戻ってくることができました。それと余談ですが、天狗さんが亡き者となっていました。南無・・・・・
まあ、知ることができたと言っても私たち三人だけなんですがね。残りの人達は天狗さんを葬っていましたから、それどころではなかったみたいですし。

「結局アルマの出会いを知ることが出来なかったけど、小さいアルマを見れたからいいわ」
「霊夢の場合は、自業自得では?」
「うるさい!文のせいよ!」

また天狗さんに合掌・・・・
地獄に戻った後は、それぞれ帰って行きました。私も帰ろうと裁判所を出ると、映姫さんと幽香さんが一緒に行くと言って来ました。
ちょっと現実の二人をからかいに行くそうで・・・・・・私も混ぜてもらってもいいでしょうか?
二人をからかう算段を立てながら歩いていると、地底の入口が見えて来ました。
話しながら歩くと時間が経つのは早いですね。地底に降りると、さっきからしていた爆発音が近づいてきました。何事でしょう?
原因はすぐにわかりました。また二人が喧嘩をしていました。

「またやってる・・・・」
「喧嘩するほど仲がいいと言う物でしょう」
「あの二人の場合は違うと思いますが・・・」

喧嘩の時の二人の本気の顔が怖いです。想い人に対して殺す気で戦うなんて、なかなかできることではないと思います。二人とも心の底からお怒りになってます。どちらも沸点が低いです。

「その自分勝手さが妬ましい!」
「素直じゃないのがめんどくさい!」

言い合ってる言葉が、どうしても幼稚園児の喧嘩にしか聞こえないです。嫉妬と怠惰は相容れないのでしょうか?

「止めれないでしょうか?」
「二人の喧嘩を止めれる人なんて誰もいないわよ」
「私たちでも手を焼くと言うのに」

お二人で止められないとなると、止めれる人誰もいないじゃないですか。何かいい方法はないでしょうか・・・・・。

「もうすぐ、アルマの方から諦めるでしょ」
「そうですね。じゃあ、私達は日を改めて来ますので」
「はい。今日はありがとうございました」

二人が地上に行くのを見送り、アルマさんとパルスィに視線を移すと、終わる気配が一切ない喧嘩を、まだしていました。
今回の喧嘩もしかしたら、なかなか終わりそうにないかもです。こうなったら、致し方ありませんね。

「二人とも落ち着いてください」
「さとり様は黙っててください!」
「今回ばかりは、俺は諦めないですよ!」
「・・・・二人の出会い方をバラしてもいいんですよ?」

さとりの一言で二人の動きが固まった。そして、視線がさとりに向いた。

「そ、そんな嘘着いても無駄ですよ?」
「わ、私達の過去知らないですよね・・・?」

その言葉を待っていました。私は満面の笑みで言いました。

「二人とも始めてのキスは、それぞれいつしました?」
『!?』

二人の顔は一気に赤くなって、恥ずかしいからか顔を合わせずに後ろを向き合っている。
やっぱり、あんな出会い方をすれば恥ずかしいに決まってますよね。
二人は挙動不審で、目が泳ぎまくってました。

「い、いつしたっけなぁぁ?」
「覚えてな、ないですね」
「じゃあ、聞き方を変えます。二人はいつキスをしましたか?」
『すいません勘弁してください』

こうして安全に喧嘩は収まったのでした。
その後、お二人に他言無用と頼まれました。特に幽香さんたちには言わないで欲しいそうです。そこで、幽香さんと映姫さんは、もうすでに知っていることを伝えると、お二人は一週間部屋から出てくることはありませんでした。



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