東方魔人黙示録

怠惰のあるま

好きと言う気持ち

心の希望の面も見つけることができたし、地底にでも戻ろうか。と思ったがパルスィに地上を案内してあげないとな。

心と雷鼓は一緒に他の付喪神を探すと言って別れ、ナズは用が済んだと言って先に地底に帰るってさ。なんとなく気遣いがあった気もする。

さて、案内の前に永遠停に行こう。永琳に見てもらえれば少しは楽になるはずだ。心達と別れパルスィを背負って目的地に向かう。

背負っている間ずっと重くない?とか無理しないでね?など耳元でずっと囁いていた。パルスィを背負うことより辛かったです。パルスィに心配をされながらも迷いの竹林へ障害なくたどり着いた。

竹林の入り口に向かうと妹紅が立っていた。なにをしてるんだ?あちらさんもこちらに気づき手を振っていた。

「アルマじゃないか!」
「よう久しぶり。なにしてるんだ?」
「いや、竹林に迷い込む人間がいないか見張ってたんだ。ところでその背負っている子は?」
「パルスィって言うんだ。ちょっと怪我してさ永琳に見てもらいたくて」

ふぅんと興味があるのかないのか微妙な反応を示しパルスィをじっと見つめた。そのパルスィはと言うと俺の背中に隠れていた。シャイな子なんです。

「私は藤原妹紅よろしくお願いする」
「水橋パルスィ・・・・よろしく」

ちゃんと顔を見て挨拶をしなさいよ。ほんとに昔から人見知りだな。今回の地上観光で治ってくれればいいが。

「入ったらてゐがいるはずだから」
「わかった。ありがとな妹紅」
「ああ、パルスィも足お大事に」
「ありがとう・・・・」

妹紅と別れ竹林に入った俺にパルスィはずっと顔をうずめていた。たまに頭をこすったりしてたけど、それが結構くすぐったい。

何してるの?と聞くとなんでもないって言うから行動の理由はわかっていない。なんか可愛いので気にしないでおこう。

入り口から少し歩くとてゐが鈴仙と一緒に何かを運んでいた。人里にでも行っていたのかな?

こちらから声を掛けるとてゐが嬉しそうな顔をして近づいて来た。しかし、パルスィを見て不貞腐れた。

「なんだよぉ!おんぶしてもらおうと思ったのに」
「悪いなパルスィが第一優先だ。ちょっと急いでるんだ。永遠亭に連れてってくれ」
「じゃあ!着いたら遊んで!」

わかったと言った時のてゐの顔は無邪気な子供の笑顔だった。鈴仙はと言うと重い荷物なのか座って休憩していた。

持ってあげたいがパルスィで限界です。それとさっきの行動が無くなり頭をぶつけてくるんですけど。すっげぇ痛い。これに関しては妬ましいと言ってたから理解可能。

てゐに連れられ永遠亭に到着。急いで永琳にパルスィを診せに行った。診療室に着くと永琳が何やら薬を作っていた。

付き添いで一緒にいた鈴仙に邪魔しない方がいいですよ、と忠告をされ少し時間を空けてから来ることにした。

待っている間にてゐと遊んであげた。約束だからね。パルスィは客間で鈴仙とお話ししていた。ちょっと安心。すると、いつの間にか背中に乗っていたてゐに質問された。

「アルマってパルスィが好きなの?」
「え!?な、なんだよ急に」
「だって遊んでる間ずっとチラチラ見てるんだもん。そう思ってもおかしくないよ?」

そんなに見てた?意識してなかったけど思い返せばかなり見てたかもしれない。だって捻挫してるパルスィが心配にならない方がおかしいだろ?

「そんなに心配する人は普通いないよ?それほど好きってことなんだろうけどさ」
「・・・・・そうなの?」
「アルマはあたしとかにも優しいのはわかるけど、パルスィに対しては人一倍優しくしてる気がする」

全然意識してなかったが周りから見たらそう見えるのか?ああ、だからさとり様はいつもあんな目で見てくるのか。納得できたようなできないような。

とにかくだ。俺はパルスィが好きなのは認めるがそんなに優しくしてはいないと思う。むしろ喧嘩してる時とかいい合いをしてることが多いと思う。

「だったら意識しない方がいいんじゃない?」
「なぜそうなる」
「意識すれば素直になれないんでしょ?」
「そうだけどさ。意識しない恋愛感情ってどうよ?それは好きと言えるのか?意識して初めて好きと言う感情になるんだよ」

感情と意識は二つで一つ。意識があって伝えるのが感情であり、感情が存在してこそ意識があるんだ。だから、俺のパルスィへの気持ちはちゃんと意識していたいんだ。

「・・・・・・・・・そこまで言うんだったらパルスィに気持ちを伝えて来なよ」
「え!?む、無理だって!」
「このヘタレ!!!」

どうせヘタレですよ。

コメント

コメントを書く

「コメディー」の人気作品

書籍化作品