俺の同級生は魔王

巫夏希

1-[3] 魔王、証明。

 彼女は顔をずいっとこちらに向けてきて、ぶつかりそうな勢いで、というかぶつかってるんだけども、まあそんなことはさておき、言った。


「イエスかノーだ。簡単な選択だろう?」


「いや、よく訳わかんねぇよ。魔王ってロールプレイングゲームとかに出てくるアレかよ?」


「ロールプレイングゲーム、とやらが何かはわからぬが、正真正銘魔王だ」


「じゃあ証拠を見せろよ。『魔王だ!』っていう証をさ」


「よかろう」そういって彼女はおもむろにセーラー服を脱ぎだした。


「qあwせdrftgyふじこlp……」


 いや、もうその頃に俺は何を言ってるのかさっぱりだった。たぶん頭の回路がショートしてたんじゃないかな。何をしたかって?


 彼女は地面にセーラー服を投げ捨て、下着姿になった。といってもピンクのシンプルなブラジャーだったためか、遠目でみていると裸に見える。


「な、なにを・・・・・・」俺がうろたえていると彼女はそれを恥ずかしがるよりは誇っているかのように胸を突き出して、


「みろ。我の胸のところを」


「え?」


 そういわれて俺はその少女の胸をみた。よくよく考えるとこうまじまじと女性の胸をみるなんて初めてだから興奮してはいるものの、俺は理性でそれを押しつぶす。


「ドクロのマークが見えるだろう?」


 確かに。彼女の左の丘の3合目付近にドクロのマークが見える。「それが、魔王の証だ」


「これが?」


「ああ。そして」彼女は不適に笑みをこぼし、「これをみたものは魔王に忠誠を誓うことになる」

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