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僕のとなりは!?(僕とな!?)

峠のシェルパ

僕かレイピアかカレーライス

 「はぁ、玉ねぎは強火で焼き焦げ、ご飯はお水の入れすぎでどうにもお粥にした方が早そうなんだけどこれ…
とっても食べるには抵抗のある様な見た目になってるんだけどこれ…なんかもうすごい失望した感じ何だけど…
なんてならないと良いね!」
いきなり怖いことを言わないでもらいたいよレイピア、僕だって一生懸命…。作るつもりなんだから!
「いやいや~今から失敗した一例を紹介しておけば涼くんもおんなじことにはならないかなーって」
まさか~僕がそんか凡ミス何てするわけ無いよ、だって人に料理を振る舞うなんて始めてだから問題なんて有るわけ無いじゃないか、
「…ところでこのお米洗米って書いてあるんだけどお水に浸して洗剤で洗えば良いんだっけ?」「落ち着いて涼くん、料理なんてほとんどしたことないけどそれだけは違うって断言できるよ?」
寮室に無事に着いた僕らは料理という名の悪戦苦闘を開始するのであった。
中学生並の炊事経験しかないけれどどうにかしてみせるよレイピア!!
と張り切って作ってみてどうにかこうにかカレーと呼ばれる代物にしてみせるよ。
 家庭のことをするときは結果ではなく過程が重要ですと実につまらない洒落なんて考えている内に料理はじっくりコトコトと進んでゆく,初めは動きがぎこちなかったけど僕もレイピアもマンガに出てくるようなミスはきっと侵さないだろう、
少なくとも砂糖と塩を間違えたりしないし、じゃがいもは添えるだけ…というのもあんまり煮込んでしまうと形が崩れてルーと混じってしまうのだ。
「後は…お肉と野菜に中まで火が通れば完成だね、レイピアちょっとお願いなんだけど弱火にしておいてね
くれぐれも早く食べたいからって強火にすればいいってもんじゃないからね?」
一息つこうと台所を離れるついでにレイピアをからかってみると「私だってそんなこと分かってるよ!! 子供じゃないからね!!」と軽く怒られてしまったよ、困ったなー(棒)
1DKでこじんまりとしているけれどどうやら僕が使える部屋はダイニングだけという…
とは言えそんなに物は持ってきていないし、備え付けでどうにかするしかなさそうだね。
「レイピアレイピア、どうやらレイピアのものはそっち(和室)に入っているようだけどさ、ここからだと僕の分の布団が取り出せないんだよね、後でいいから取り出してきてくれない?」
確かここは元は二人用だったから備え付きのお布団とか必要なものは和室の押し入れにでも入っているだろう、ダイニングには残念ながらベットは置いてないのだ。
「はーい分かったよ。ご飯付ける前にちゃちゃっと持ってくるね。」
僕は小さな備え付きのテレビを何の気なしに付けてみると二・三年前の新興宗教が内部分裂を起こし教祖が精神崩壊になって教団の施設に次々と火を付けたという怪事件が様々な偉そうな専門家の視点から何やら第三者の介入した可能性があるとかと良くわからない事を言っていた。
「警察と消防はこの事件を覚醒者と呼ばれる半能力者が関わっているのではないかとの見解を示していますが証拠も余り残っていないため…」
なんとも適当な特集だな…なんて、夕方の番組はどうにも面白くない。
「レイピアってさテレビって見たこと有るの?」
どれ位厳しい家庭に育ったことやら知らないけれど今の時代にテレビもインターネット環境もなければ色々できないこともあるんじゃないかと思うのだけれど…因みに僕は携帯電話はカパカパ開くのしか持っていないけどね。
「えー? 流石にテレビくらいは見たこと有るよ、あれでしょ教育テレビ!!」
むしろそれしか見てないとかいわないでね? 予想通りすぎて困るからと言いかけたところで
「嫌だなー、もっと有名なお笑い番組くらいはしってるよ、笑う点」
それ以上はいけない、「緑の人が化けてでてきてしまう。」「まだご存命だからねあの人!!」
と紫の着物を着た黒い人の真似をしてみたりと談笑を挟む程度には話題が合致したり…あれ、話しやすいなこの子…。
「涼くん涼くん大変…」
どうしたのレイピア!!そんなに深刻そうな声を出して吹き零れでもしたのかと慌てて台所へ駆け込むと何の事はない、ただ…
「じゃがおいものホクホク感がすっごく食欲をそそるんだけどこれどうしよう、今すぐバターとか塩でも出してきて食べてしまっても構わんのだろう?」
蒸かしておいたじゃがいもはそんなに煮込まずにホクホク感を味わうのが僕の家流なのだけれどレンジから取り出したそれは確かに皮が事前に入れた包丁によって裂けて中から白く微かに湯気と黄色い中身が顔を出しているのだ、深刻そうな声をだす訳だよね
「一先ずじゃがいもの八割方をカレーのルーの中に入れます…」
レイピアが何やら期待した眼差しで此方を向いている気がするけどそんなの無視して明日のリメイク料理用に取って…取っ「とっておくわけ無いでしょ!! こうなったら食べたいときに食べちゃうのよ!!」
「やったー! ホクホクポテトだー!」両手を上げて喜ぶことでもないと思うけれど…
まぁいいか楽しそうだしと僕はくすっと笑ってみたりする。
僕だって何時も達観してばかりというわけでもなくてね、たまには笑ったりだってするし怒りたいときは怒ったりもする、大事なことは(大事なことと言うよりこれは僕の教訓だけれど)ストレスは貯めることを考えるんじゃなくて発散することを考えればいいんだって、今が全てなんじゃないと思って現状を受け入れずに反骨してもいいと考えてみたり…ね?

 「ねぇねぇ、じゃがいもの語源って知ってる?」
たしか外国語からの派生だった気がするけど一体何だったかな?
バターって買ってきてたかなーとレイピアに入れてもらった冷蔵庫の中身を確認しながら少しだけ考えてレイピアのあの口調なら知っていそうなのでここは降参するとしよう。
「たしか外国からのがなまってるのは知ってるけどそこから詳しいことはごめん知らないや、」
僕があんまり詳しくは知らないと言った瞬間に多分目が輝いてるのではと思いうしろをふりかえってm
…うん、やめておこう多分これ僕の予想当ってるから…
「ええっと、じゃがいもの由来ってそもそもは?」
恐る恐る聞いてみる
「そう! そもそもじゃがいもの語源はジャガタラ芋ということで江戸時代頃に入ってきた作物でね?
ジャカルタから来た芋という意味で、ジャガイモは本来ならインカ帝国つまりはメキシコとかソッチの方からが由来なのです!!
さてここでネクストクエスちょーーん!! 
では何故にジャガイモはインカ芋ではじゃないのでしょう!!」
はい? 輸入したのはジャカルタだけどなんでインカが原産なんだ?
「た」「太平洋を渡る手段は当時ないよ?」「え?」「にししー!」
無駄に可愛いけどなんとなく腹が立つねこのしたり顔は…
「答えは意外と単純なんだけど、インカって国はその後滅ぼされちゃうんだよね、残念ながらスペインに
っとここまで言えば分かるかな?」
確かに感が鋭いタイプの人間だからね僕はそこまでお膳立てされればそんなのは弘法が筆を誤って腹いせに筆を折るくらいありえないよ。
「そう、インカの人たちが太平洋を渡ってジャカルタににげ」「ほんとーにそう思うならそれでもいいけど私からの評価は下がるかな~?」
そうかさっき太平洋は当時行き来出来ないとか言ってたっけ、ということは可能性としては?
「い、インカの国を滅ぼした人たちとかが日本までやって来たとかじゃないかな?」
まぁ、確証はないけどねあとはこれ位しか僕には思いつかなかったよ。
「及第点にしておこう涼くん、惜しいと言えば惜しいのは持ってきた人たちはヨーロッパの人々の中でも当時一二を争う覇権国家だったオランダ船からのものだったからねー
あ、因みにだけどジャガイモってナスの仲間なんだよ~知ってた?」
正直知らなかったよ、レイピアがこんなに知識と教養を持っていたなんて…
「レイピアは凄いね、そんな雑学まで知ってるんだもんね。」
ここは正直に褒めててあげよう、素直に驚いたよねレイピアがこんな豆知識を知っているなんてね
もしかしてレイピアは頭がいいのかもしれない、抜け目ないし。
と感心しながらレイピアの様子を見つつバターを取りに行くとレ、イピアがふかし芋相手に素手で挑んで
「あひゅい!?」
なんて可愛らしいのかドジなのかもわからない行動を取っていたので僕は安心してバターとバターナイフを持ってレイピアの元へ向かうのだった。
「涼くんが安堵すると同時に何だかさ、すっごく失礼な視線が此方に向けられている気がするんだけど
涼くんって私の事残念な子って思ったりしてくれちゃったりしてるのかな?」
僕がにこやかに和やかな顔で席に座ると対象的に冷ややかで懐疑的な反応がテーブルを挟んで帰ってきた。
「いやいやそんなことないよ?」
むしろそんなギャップに男の子は弱かったりするのだけれど
ご多分に漏れず僕も男の子だからねーそーいうのには弱い。
「…いいや、先にじゃがいも食べちゃおうか?」
四つ五つ持ってきたからもしかするとこれだけでお腹一杯になるかもしれないと思って僕はカレーもこの際だから食べてしまおうとレイピアに提案し無事に法案はレイピアを通過して可決されたのだった。
「では、いただきます!「いっただっきまーす!」
僕の手作りの料理をはじめて他人に食べてもらう…
不思議と緊張してきちゃったんだけどなにこれ?
恐らく舌の肥えているレイピアにとってはこんなカレーは美味しいとは思えない代物なんだろうけどさ一先ず上手く出来てたら幸いだよね、美味しいと言ってくれなくても完食してくれれば良いかな?
「うーん庶民的?」
率直な感想をどうもありがとう、特段貧乏性を患っているわけじゃないんだけど
「それなりに良いものは使ってるはずなんだけどね、レイピアのお口には合わなかったかな?」
丹精込めて作ったといったらシェフや料理関係の人からすれば怒られてしまうかもしれない
けれど少なからず僕は努力したという自覚くらいは有る、他人から認められたいという願望がないと言えば嘘になるけれど
「レトルト買っても良かったんだけどほんとの最初位は自分達で作りたかったらさ」
自分流のカレーは果たして失敗してしまったのだろうか、レイピアの判断を固唾を飲んで待つことにする。
「ん? どうしたの涼くん、そんなにこっちを穴の空くほど見つめちゃってさ、もしかして私に見とれちゃってた?」
確かにレイピアはコロコロと表情が変わるくせその体つきに似合わない思考を持っているから初めて会った僕は戸惑っていてしまったけれど今はそんなことないよ?
「違うっぽいな~なんだろう? 
心配してたカレーの辛さの件は問題なーしだし、ならばもっと別の問題? 洗い物とか?」
洗い物のことまで気にすることが出来るのだからもっと他にカレーの出来とかに評価を頂きたいものなのですが…
「んー? あ!分かった、これからの家事の分担のこと?」
違うよ…
「寝起きとか結構見せられないくらいに悪いから起きても当分放っておいてって話はしてないよね?」
その話も後でゆっくりしたいけど違う、そうじゃないよ
「今のことだよ、い ま の こ とつまりはカレーのご感想はいかがですかなレイピア様?」
率直な感想をレイピアに聞くのは少し勇気がいるけれど今後の参考にしようと思う
個人的にはまぁまぁの出来だったのでお世辞でもてきとうにいってくれればよしとしようかな
「美味しかったーってニンマリすれば満足するんだろうけど私は家事ができないしやったこと無いから
涼くんに任せるしか無いし、とするのであれば今ひとつ上手くなってもらえるといいかなって」
お世辞ではなくて現実的な計算をする辺りやっぱり普通の中学生とは違うな…
「もう少し上手くなって」かこれまた厳しい課題を突き付けられてしまった。
「じゃあ私食べ終わったし折角だからおかわりしてきちゃおうかな?」
え? 美味しくなかったんじゃないかと、不思議に思いながらカレーをよそうレイピアに聞いてみると
「あ、いやー私の美味しい基準って多分普通の人目線じゃないから仕方ないと思う、それこそ定食屋さんとかで何年とかしゅぎょうするしかないのかもしれない」
そ、それはかなりハードルとして厳しい…
「真面目に考え込まなくたって大丈夫だからね、半分冗談だからね?」
もう半分は本気なの? 高校を早々に自主休学して三年間料理屋さんに住み込みで修行している間にレイピアは三年間留年して三年後ゆずの木でまた会おうね!
みたいな約束をしたらまるっきりこのお話が料理学園小説になってしまうから却下でお願いします。
「向上心をもって芯をしっかりしたまえ!」
韻を踏んでいるのかは微妙だけれどレイピアからの励ましの言葉に少しばかり嬉しくなった僕であった。
もしかしたら僕の事を単純なやつだと思う人がいるかもしれないけれど、相手の言動に一喜一憂するだけでなくて相手の考えとか裏の顔とか一度考えてしまえば夜も眠れなくなってしまうし
自己嫌悪やらでいつの間にか疲れてしまう、
相手がどう思っているかではなくて相手にどう思われたいかだと僕は思う。
だからって傍若無人が良いとは言えないよ?
「後片付けは僕がやっておくからレイピアは自由に過ごしてて、なんなら部屋にこもっててもいいけどちゃんと歯は磨くこと
歯だけは大切にしないと、食べ物を食べる楽しみが減っちゃったり、無くなったりするからね。」
孫に教訓を渡す祖父母の暖かい気持ちのままにレイピアに言葉を投げ掛けると案の定の反応が帰ってきた。
「涼くんってもしかして高校生じゃなくてもっとお爺さんとかじゃないの?
もしかして涼くんって若返りした人? うーん、待って違うねそうじゃない…まさか今流行りのタイムループもの?!
私の反応に変化を持たせて時代を変えるためにわざと変な物言いをしてるんじゃ…?」 
レイピアの心配しているようなことは残念ながら何にも無い、僕はお爺さんと精神が入れ替わった人でも学校までのこの一週間を何周もしているという訳でも無いので安心してほしい。
「ふーん、何にも無いのか~ざーんねん」
決して少ない量をレイピアのお皿に盛った訳でもないのにレイピアはその手を止めることなくカレーライスを二杯分をペロッと平らげてしまった。
「涼くんあんまりご飯食べないの?」
運動をしているわけでもないのであまりお腹が空かないし食べる量も人並みだと思う。
「ダメだよ、男の子はごはん食べなくちゃ後々色々大変だったりするみたいだよ?」
大変なのか…お皿を水置きしながらため息を一回だけ付く、レイピアがこれから今に絶対とはいえないけれどもずっとこうして喧嘩したり面白いことを話しながらゆっくり時間が流れていくのをすごく新鮮に感じた。
もっと女の子ってこう我儘だったり扱いが難しかったりするんじゃないかと思ったんだけど…
「それとなく思うんだけどさ、僕って今あんまり気を使って無いんだよねもっと苦労するのかと思ってた。」
ふ~んっと言いながらレイピアの視線はまたテレビに移っている、シカトですか…
「まぁそれでもいいけれどさ、そうだ部活とか入るつもり?」
基本原則として部活に入らなくてはいけないなんて校則はないけれど何かをしないと折角の高校生という時間を無駄にしてしまう気がして僕は何となしに運動部でも文化部でも興味があったものをやってみようと思っているんだけどね?
「ブカツ? チキンカツの亜種みたいなものなのかな?」
レイピアさん、そこからなのね、
「簡単に言えば…スポーツ・または文化的活動を生徒同士で高め合うために学校って場所を借りて行う放課後活動かな?」
解答として適切かどうかはこの際深くは考えないこととしよう。
中学校は出席が足りなかったりすると進級大変だったりするって聴いたことがあるのだけれどそんなこともないのだろうか?
「ふーん、ねぇねぇ涼くん」「なに」「言っておくけど私ちゃんと中学校卒業してるからね? 飛び級して本当は小学校高学年で~すみたいなことは起こらないし現実はそこまで甘くないよ、
少なくとも私はそう思ってる、だからね私の予想だとそろそろ私の家の人が連れ帰りに来ると思う。
下手に私を匿ったりはしないで素直に引き渡してね、後で涼くんが近くの川で浮いてるとか冗談でなくやりそうだから…」
さらっと怖いことを言わないでほしいんだけど、なにそれ怖い
え、レイピアの実家とかって堅気の人じゃないの? 
「もしかしてレイピアって…」
黒いスーツに高級車で乗り付け相手のシマを機関銃で奪い去る
みたいな、昔のマフィアものの映画のイメージそのままのレイピアの姿を浮かべてどうにも似合わないコスプレにしか見えなく
「うーん、ナイナイ」
と僕はのんびりそんなことを考えていたのだ、
「ナイナイって一体どんなこと考えてたの涼くん
…わたしちっちゃいからなぁ」
ちょっと待てレイピア、別に僕はその背丈とかなんとかの事をいった訳じゃ無いんだからね、勘違いしないでよね!
なんて適当な事を考えてたのを見破られたのか
「涼くんも案外分かりにくい様で分かりやすいよね」
なんてテレビを見る片手間に言われてしまった。
何処と無く薄い不安の色が僕らを覆っていた、心配事は二人とも違うのだろうけれど起こることは確実で新年へのカウントダウンのように迫ってきている












そう、まさかとは思うけれどもうすぐそこまで迫っているとか…
そんなわけ無いか…。

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