奴隷でもチートを目指す

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14話 新たな日常 食事

「なんで、こんな見た目の木の実が美味くて俺の選んだ木の実は不味いんだ……?」

「ははは、センス無いなぁ」

 ぐぅ、普通のブドウにしか見えないやつよりも粒の色が全部違うブドウの方が美味いってなんでだよ。普通のブドウじゃ無いのか? 苦すぎるぞ。

「ま、あれよりかはまだマシだろ」

 ガンダルフの視線の先には「うぅ、足りない。もっと、もっと」と呟きながらそこら辺に生えている雑草を食べているマッチョ2号がいた。

「あれは無いな。でもあっちは羨ましく感じないか?」

 俺が指差す先には、魔法か何かを使って火を起こし、何かの肉を焼いて、黙々とそれを食べているマッチョ男が3人いる。マッチョトリオと呼ぶことにしよう。それにしても何の肉だろう。旨そうだな。

「いや、あれはゴブリンの肉だな。一度だけ食べたことがあるが、あれは不味すぎる」

「え、ゴブリンの肉? てことはこの辺にゴブリンが居んの? マジで? 安心して寝れないじゃん」

 いつゴブリンに連れ去られるか、不安しか感じないよ。

「ゴブリンの百倍は強い魔物を踏み潰せるお前に言われたく無いな」

「え? いつ潰した? 記憶無いんだけど」

 そもそも踏み潰せるような大きさの魔物がゴブリンより強いのだろうか?

「はあ、もういい。お、これ美味いな。一房食うか?」

 えーと、その玉虫色と小豆色のマーブル模様のバナナのどこが美味いのでしょうか?

「あ、ありがたく貰っておくよ」

「おう、食え食え」

 うぅ、食わないと言う選択肢は無いのか。……食うしかないか。

「いただきます」

 うーん、食感はキュウリだろうか? てか完全にキュウリか。

「皮も一緒に食わないと美味くならないぞ」

「え!?」

 皮も食う!? バナナの皮を? ……食うしかないのか。

 ……ファッ!? こ、これは、この味は味噌か! 身はキュウリで皮は程よい加減の味噌味。美味い、日本を思い出す味だ。

「お、おい、なんで泣いてんだ?」

 まさかこんな所で味噌味に出会えるとは。この皮、見た目は悪いけど色々使えそうだな。

「はぁー。美味かった」

「そんなに美味かったか? 残り全部食べてもいいけど」

「良いのか!? なら貰う!」

 異世界で味噌味に出会えた。これは大きな進展だな。

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