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穴の空いた靴下

おまけ6 天空城攻略日記

 天空城攻略を開始して3ヶ月、やっと7階層目を攻略した。

 1階層目が一日でクリア出来たので2階層目に挑んだ一行はそのダンジョンの巨大さに驚くことになった。
 城内のような作りの一階層、二階層は一転して内庭? 庭園のような中を進むことになる。
 モンスターは植物系が多く比較的火属性攻撃がよく通ったのでそこまでの苦戦はセずに済んだが、種を高速で打ち込んでくる敵や蔓を鞭のように使う敵もいて油断はできなかった。
 8時間を超える探索を行ってなお階段が見つからなかった。
 その日は一旦引き上げることにした。
 翌日二階層攻略に挑むのだが、厄介な事実が判明する。
 ランダムダンジョン方式だった。
 マッピングと合わないことに気がついたサオリから撤退を進言されその日も早々に撤退を余儀なくされた。
 話し合いの結果、テントや食事など日をまたいでの攻略を可能とする準備をして攻略をすることとなる。
 一日の休息のあと準備万端で二階層にリベンジである。

 3部屋目でボスに遭遇した。ランダムだからあるよねこういうこと。
 ボスは人面樹みたいな大木とチューリップ人間みたいな格好をしたやつらだった。見た目はアホっぽかったけど色によって異なる属性魔法を使い、支援、回復役も居て見た目以上にバランスの取れた変性だった。
 セオリー通り回復から潰していき最後には俺の巨人の斧の一撃で真っ二つになった。
 簡単に書いてはいるけど、ゴーレム君が瀕死まで行ったりダイチさんの仲魔が倒されたり苦戦している。
 2階層のボスでの苦戦でいよいよもってPT構成を考える必要性が出てきた。
 今の人4人仲魔4人PTよりも人5人+ウーニャ+仲魔のほうが戦力的に優れて来る。
 仲魔も弱くはないのだが0.5人枠を使うよりは憑依型にしてプレイヤーを強化して支援なり回復を入れたほうが連携も取りやすくなる。
 強力な仲魔を持つ人も増えては来ているが、天空城は多分最終進化ぐらいまで出来ていないとしんどくなるぐらいのレベル設定の気がする。
 俺とウーニャのゴリ押しでも倒せなくもないが、被弾も増えてきているしなにより火力数不足になってサオリを守り切れない。
 結局結論は出なかった。上位ギルドの人達はギルド内のメンバーで攻略をしたいと以前から言っていて、たまに手伝うこともあったりもしたけど基本的にはお願いする気はない。
 ダイチさんヒマワリちゃんトシアキさんアンリさんの4名はすでに勇者勢の中でトップクラスだ。今のところはこの中から3名で行ってそれからまた考える。
 今はそういう結論になった。

 トシアキさん、アンリさん、ダイチさんで挑んだ3階層は森だった。
 また植物か! と思ったらコボルトの上位種やオーガ、ゴブリンなどのファンタジーっぽい構成で初心に戻ったような気分になった。
 見た目はいわゆる雑魚っぽくても実力は高かった。
 ソードマン、レンジャー、メイジ、プリースト、その他様々な組み合わせの構成で襲い掛かってくる。
 こちらも勇者5人+ウーニャ+ゴーレムでバランスや火力は上昇している。
 それでもなお、きちんとした戦闘が繰り広げられた。
 チート二人が居てなお繰り返す戦闘はこの城の難易度の高さが伺える。
 結局その日は3階層を8時間位探索してもボスは見つからず撤退になった。

 構成変化によって戦力は増加したことを確認した俺らは、兎にも角にも繰り返すことで全員のレベル上げをしていくということで一致した。

 そこからは地味な作業だった。
 探索兼戦闘を繰り返し、可能なら上層階へ、それを休日をはさみつつ連日行っていくだけだった。
 それでもレベルが上がってくると目に見えて強くなるのは皆楽しんでくれていた。
 その後、

 4階層 砂漠
 5階層 氷土
 6階層 湿地帯
 7階層 山岳

 これらのフィールドを戦い抜いた。
 それぞれ見た目は砂漠だけど過ごしやすい気温というゆとり仕様のおかげで、そこまで苛烈な環境ではなかったりした。やさしいね絶対神様。
 作りこみは素晴らしく、永遠につづくような砂漠などは視覚的に絶望感を演出していた、安心設計で道的なものがあったので迷いはしないけど、本当の砂漠を作られたらクリアできないよねーと女性陣は言っていた。日焼け止めはかかさずに。

 そして明日は8階層。
 どこまで続くかわからないけど、
 一歩一歩進んでいる。

 生かされてるんじゃなくて、生きる世界にするために。
 俺たちは進んでいる。


 

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