ライトノベルの思い出を語ろう

小夜子

第1話「出会い」

小夜子がラノベを読み出したのは中学一年生の時。
初めて読んだのは神坂一の「ロストユニバース」というライトノベルが始まりだ。
元々98年にやっていたアニメでハマったのがきっかけで、マンガも購入していた。
マンガはオリジナル展開だったので、アニメとはかなり違っていたけど。ちなみにスレイヤーズ原作者の作品でもあり、俺がアニメマニアになるきっかけがスレイヤーズだったのでなかなか縁があるな。



そのロストユニバースが放送中の時、角川の小説紹介CMでもあり、文庫があるという存在は知っていたのだが、近くの書店には残念ながら置いていなかった。というか、98年では筆者は小学校高学年くらいだったので小説という存在にもあまり興味がなかったのもあった。それから時が過ぎ、中学時代を迎える。




中学時代、小夜子は塾に通っていた。
毎週水曜と木曜日で授業が終わって、一旦家に帰り、準備を整えて自転車で通っていた。大体16時頃に行き、終わるのは20時頃。
ちなみにあまり成績がよくなかったので、個別教室だ。
塾の帰り道。ちょっと寄り道しよと思って、20分ほど行った先にある本屋へと向かった。そこは1階がパチ屋、2階が大型本屋という施設だった。
その本屋はかなり多くの本が並べられ、ライトノベルもたくさんあった。
そこで初めて「ロストユニバース」のラノベを見つけたのだ。
当然購入して、そのままどっぷりハマったのだ。
中学では小説を読み始める者が何人かいたが、真っ先に読んで、一番ズブズブハマったのは間違いなく小夜子である。これは今でもちょっとした自慢だ。




ロストユニバースの次にハマったのは倉田英之先生の「R.O.D」だ。
確か、中学の読書感想文の為に本を買いに同じ書店へ行ったとき、偶然発見したんだよな。絵に惹かれたのもあったが、内容がとても読みやすく、場面が想像しやすい文章で一気に好きになった作品である。
キャラも個性的で、後に出たOVAシリーズも楽しく視聴した。
新刊が出る度に必ず買い、小夜子の父親にも勧めて二人でハマったほどだ。
ただ、風呂敷を大きくしすぎたせいで収集がつかなくなり、その後音沙汰無しに。




倉田先生は近年でも「グリザイアの果実」などアニメのシリーズ構成や脚本などを担当したりとアニメの仕事はきちんとこなしている。
が、「R.O.D」についてのアナウンスは今のところ、一切ない・・・・。
一時期は新刊出すぞみたいな事を言っていたが…。
それに乗じて今まで出た「R.O.D」シリーズのカバー表紙を替えてアニメイトなどで代々的にアピールされていたが、残念ながらそれはまだ現実になっていない。
この作品はスーパーダッシュ文庫から出ていたのだが、かつてはRODが最高の主力作品で主人公の読子先生のイラストが必ずHPのTOPに出ていた。
だが、今では存在ごと抹消されている…。




余談だが、小夜子の好きなマンガ「ささめきこと」のある巻の帯にアニメ化決定と書かれていた。そこに倉田氏が「おめでとうございます。ぜひ、脚本を書かせてください」とも書かれていた。いや、アンタ脚本書いてないで「R.O.D」書いてよ・・・と一人ごちた小夜子であった。




ちなみにこれは特定の個人の誹謗中傷などではなく、俺の「早く新刊出して~」という涙ながらの願望と懇願であるので、あまり気にしないでほしい。




と思っていたら10年の時を経て新刊が発売された。待たせすぎだろ…誰も話を覚えていないんじゃね?と疑問に思うが、それでも出したのは凄いことだ。ある意味、ここまで待たせたラノベもないだろう。




さて、次に移ろう。
「R.O.D」の後にハマった作品が橋本紡先生の「バトルシップガール」だ。タイトル通り、SF。人格付与艦という戦艦が女の子という設定で、当時は非常に斬新だった。今だとアルペシオだとか、艦これなどがあるが、ラノベではこれが元祖かも?ラブコメが主体だが、戦闘シーンの描写も非常に良く、手に汗握るシーンも多かった。本屋で夢中になって読みまくり、どんどん続刊を集めていった。うちの父親にも勧め、友達二人にも布教するほど大ハマリした作品である。後にも先にも、布教するほど広めたラノベはこの作品しかない。




他にも「トリニティブラッド」「バイトでウィザード」「憐-Ren」「リバースエンド」「乃木坂春香の秘密」「神様のメモ帳」「必殺 お捜し人」「コギャル忍者萩王、見参」「猫は知っていたのかも」「僕にお月様を見せないで」「マリア様がみてる」などは高校時代に読破しまくり、非常に楽しかった思い出がある。




トリブラの作者が亡くなり、未完になってしまったのは残念だった。
もっと続きが読みたかったな…と今でも思うほどの完成度の高い作品だった。
ラノベではないが「妖狐×僕ss」で有名な藤原ここあ先生の悲報もかなりショックだった…。彼女が前に連載していた「私の狼さん」「dear」は高校時代の愛読書でとても笑えて感動できたのを覚えている。新装版も買ったし、ドラマCDも買ったほどファンで、何よりここあ先生の優しい絵が好きだった。大阪の南港で開かれた「ひだまりスケッチ」で有名な蒼樹うめ先生の展示会に行った時、コラボイラストのコーナーがあり、その中に「妖狐×僕ss」の絵があった。そこにうめ先生もここあ先生の訃報に涙していることを知り、胸が熱くなった…。




話がやや脱線したが、高校時代は一番心が多感な時期だ。
ある心理学によると、大人になって時間が早く過ぎるのは新鮮味がなく、時間が過ぎる感覚が必然的に早くなる等と言われているらしい。
今、現役で高校生の人もきっとカクヨムにはたくさんいることだろう。
今時の子はきっと小夜子以上に本を読んでいるだろうが、もし、まだあまり読んだことがないという人がいればぜひ、ライトノベルでも文学でもいいので、好きな本を探して読んでみて欲しい。
数え切れないほど本があるが、自分に巡り合う本は必然的に決まっている。
心に残る本があって、それを気に入ってくれる友達はきっといい友達になるはずだ。
あの有名な水戸黄門も若い頃はかなりやんちゃで今で言う不良だった。
そんな彼も一冊の本に出会い、心を改めたというのだ。
本の影響力は人の人生をも変えるのだ。
小説ってホントすごい。
どんな作品でもいいし、きっかけはなんだっていい。
まずは本屋に言って何か面白い本はないかなと探してみて欲しい。
今後も色々な作品が出てくることを切に願っている。




          

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