東方狐著聞集

稜さん@なろう)

八十三尾 夜の帝王 吸血鬼 対 狐

   ――トントン。

 「空いてるぞ」
「失礼します。 ラグナ様、お嬢様がお呼びです」
 「ん? 砕けた喋り方を止めたのか」
「いえ、ラグナ様は現在お嬢様のお客様なので持て成すように言いつけられてますので」
「私は砕けた方がいいんだかなぁ……まぁいいか」
「では、お嬢様がお待ちしておられますので一緒に来てくださいませ」
「わかった。行こうか」
 
 ――少女移動中。


◇ 玉座の間前   ラグナshift


「では、私はここまでなので」

 と、咲夜に連れてこられた場所は大きな扉がドンと構えている場所。
多分だか最初に私が連れてこられた部屋だろう。

「わかったよ。……ノックはした方がいいか?」
「ノックして入ってください」
 
  何言ってるのこの人みたいな目でみられた……ショックだ。ゴホン――さて、冗談はこの辺にして入るか。


――コンコン

「入れ」
 なんだ ? この重圧感は本当にレミリアなのか? 

「どうした? 早く入れ」
 「っと、すまん」

――ギギィと音と共に玉座への入り口が開いた。 そこにいたのは翼を広げ赤い槍持ったレミリア・スカーレット本人だった。

「なぜ、そんな物騒な物を持って構えてるんだ?」
「フフ、それは今夜が紅い満月の夜だからよ!」

―― ズドン という音と共にラグナのたっていた場所に槍が突き刺さった。

「こんな攻撃で死なれてもこもるわ。今日は気分がいいのよ、だから私と戦ってもらうわ」
  
   投擲された槍を避けたラグナは逆の位置に立っていた。

「ッチ いいだろう。子供ガキの躾は大人の役目だ。霊装【霊剣】 とりあえず切り刻まれな」
 
――ビュンと風を切る音と共にレミリアの羽が切り裂かれていた。

「なっ!? 一振りで二ヶ所を切り落とすだと」
「二ヶ所? よくみてみな1000ヶ所だ」
「は?」


――ザシュザシュ なにかが切れる音が玉座の間に反響しレミリアは細かく切り刻まれまれていた。


「まぁ、これは夢だがな」

――パチン と指をならすと世界が崩れた。

「レミリア。しっかりしろ」
「うわあぁぁぁんさぁくやぁぁぁ」

――レミリアは泣いた。それもラグナが吹き飛ぶくらいに。


「さぁくやぁぁぁぁぁあ」



つづく


 このあと飛び込んできた咲夜さんに慰めてもらうレミリアでした。

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