東方狐著聞集

稜さん@なろう)

走る藍

 霊歌との通信を終えた藍は妖怪の山に向かっていた

白狼天狗「止まれ!……なんだ八雲の使いか何用でここに来た!」
藍「雪夢お姉さまを呼んでください! 大変なんです!」
白狼天狗「雪夢様か。大天狗様に報告したあとでならいいだろう」
藍「それじゃ時間がないんです!」
白狼天狗「そんなに声を荒げるな。わかった雪夢様を呼んでくるからここを動くなよ」
藍「分かりました」
 白狼天狗はすごい速さで飛んでいった。藍は通信用の御札を使い誰かに連絡をしようとしていたが一向に繋がらない
藍「紫様……繋がってください!」
 しかし札は反応しなかった
藍「うぅ……紫しゃま……」
 泣きかけているとき頭に誰かの手触れた
藍「紫しゃま?」
 藍が上を見上げるとそこには姉の雪夢が立っていた

雪夢「どうしたの藍」
藍「雪夢姉さま!霊歌さんとラグナ姉さまが!」
雪夢「お姉さまと博麗の巫女がどうしたの?」
藍「ラグナ姉さまがいきなり黒い狐に変わって霊歌さんを」
雪夢「黒い狐? まさか」
藍「霊歌さんを助けてラグナ姉さまを元に戻してください!」
雪夢「わかったわ。それより八雲紫は?」
藍「紫様は出かけってくると言って何処かに行きました。通信用の札にも反応しませんし」
雪夢「二人の場所はわかる?」
藍「霊歌さんの霊力は覚えています。今は人里の近くです!」
雪夢「里の近くだと私は力を出せないし」
藍「……!?」
雪夢「どうかしたの?」
藍「霊歌さんの……」
雪夢「博麗の巫女がどうしたの?」
藍「霊歌さんの霊力が途切れました!」
雪夢「それって……死んだか、重傷を負ったかのどちらかよね」
藍「はい。人里に向かいましょう!」
雪夢「そうね」



つづく

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