東方狐著聞集

稜さん@なろう)

雪夢の恐怖の夏

 ここは妖怪の山と呼ばれる山、ここに足を踏み入れた人間はこの山の妖怪……天狗により消されるという
長い前置きは置いてこの山では今、夜な夜な女の声がするらしい。この不気味で恐ろしい事件を解決した者の話をしよう


 この事件が起こったのはまだ蒸し暑いある夏の夜、警備についていたある白狼天狗の一人が見回りをしていると何処かから女の泣き声がしたという
この白狼天狗は人間が迷い込んで妖怪に襲われているのだと思い気にもとめなかった。

 そして次の白狼天狗と見張り番を変わるために来た道を戻っていた、この白狼天狗は先ほどのことを忘れていたがその道を通った時顔が恐怖に染まった
一時間ほど前に通っときも女の泣き声が聞こえさすがにもう食べられただろうと思いそのことを忘れていた白狼天狗はまたしてもその道から女の鳴き声がするではないかと!

 そしてその日以来夜の見回りを嫌がる白狼天狗が続出したため妖怪の山の四天王の妻である、星熊雪夢にこの事件の解決を依頼した。
彼女は話を聞くと二つ返事でその依頼を受けてくれた。彼女は準備があるから夜に迎えに来てと頼み小屋に戻っていった



   そして夜


 雪夢は迎えに来た白狼天狗と一緒に女の泣き声のする場所にやってきた

雪夢「君は離れていてくれる? 危険かも知れないから」
天狗「は、はぃ」

 迎えに来た白狼天狗がこの事件の第一被害者だった
そして直様逃げ帰った白狼天狗に可哀想にと呟き声のしていた場所に御札を投げた

雪夢「封印結界【雪雪崩】」
 声のする場所全体に封印結界を張り雪夢は心の中で黙祷を上げ帰ろうとした瞬間、意識を失った





 そして目を覚ました雪夢は自分たちの家である小屋の布団で寝ていた
勇儀に三日間寝ていたと聞きあの夜のことを聞いた

 話を聞くとあの後どんなに待っても帰って来ない雪夢を心配した白狼天狗が声のする場所に戻ると雪夢が倒れているのを見つけ小屋まで運んでくれたらしい
そしてあの日以来女の泣き声も聞こえなくなったと言う話だ

つづく





桜鬼「そういえば私がラグナに振られて数日山の中腹で泣いていたらある日いきなり攻撃されたから相手を気絶させたんだよ、そしたら相手が雪夢だったからそのまんまにして逃げたわけよ」



つづく 

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