高校生は蛇になる

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25話 食事

 俺は今、フィートに待っていろと言った所に着いたところだ。
だが、そこに有る光景を目にして絶句している。
 だってさすがにこれはおかしいぞ。
帰ってきたら死体の山があってその頂上で死体を食ってる不死鳥が居たら誰だって言葉を失うだろ、普通。

「キュル!キュウ?」

 お帰り!食べたい?とでも言っているようだ。
 そんなに狼とか猪って美味しいのか?
猪ならまだ分かるけど狼ってなんだよ。

「キュルルウ」

 フィートが狼の死体を差し出してきた。
これはあれか、食えってことか。
確かに食欲は無いけど食事が出来ない訳じゃないし。
でもこれは食事と言っていいのか?

「キュウキュウッ」

 早く食えとでも言うように急かしてくる。
うぅ、これは食わなくちゃいけないのだろうか?

……はぁ、仕方ないか。
ちょっと血生臭いけど……頂きます。

 おそるおそる口に入れ、咀嚼する。
そしてゆっくりと飲み込む。

 うげぇ、不味い。
骨はそこまで気にならないのだが、なにより生臭い。
擂り潰した納豆を腐らせた肉にすりこんだくらいに臭い。
実際にそれを食べたことはないが、それを想像したらそうなるであろうくらい臭い。
 ちなみに味はそこまで気にならない。
蛇に成って味覚が変わったのか、血の味が少し美味しく感じた程だ。
臭さが勝ったが。

「キュッルウ?」

 こっちはどう?とでも言わんばかりに猪を差し出してくる。
もう勘弁してくれ……。
まあこうなったら食ってやるけどさあ……。

 はぁ……、頂きます……。

 口に入れ咀嚼し飲み込む。
……うん、まだいける。
臭みが若干薄い気がする。
味は同じ感じだ。

 はぁ、やった、食いきったぞ……。

「キュウイッ」

 おい、まだ有るのかよ。
そもそも鷹って食えるのか?
もうやだぁ……。


 ちなみにこのあとたくさんの種類の獣の死体を食べさせられた。
 ウサギ型の魔物は普通に美味かった。

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