高校生は蛇になる

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122話 第三ノ試練 鬼畜

 ……迷った。いや、入口に戻ってきた。

 ずっと右の壁に沿って進めば良いと思っていたあの時の自分が間違っていた。

 一方通行のワープゾーンや乗るたびに行き先が変わるエレベーター、重力反転のスイッチ等々。気付いたら入口に戻っているのだ。
 それに、この迷宮自体がとても広く、探索するにも時間が掛かる。

 鬼畜過ぎる。

 これをクリアできる人なんているのか?数日掛けても蛇は無理だったぞ。
 流石に一方通行のワープゾーンの先が行き止まりと言った、所謂詰みになることは無かったが。

 しかし試練を放棄する訳には行かない。ならあの方法を試すしかないか。

 この鬼畜迷宮の試練が始まるとき『第三ノ試練は、迷いなり』と言う文章が頭に送られてきた。
 この文章は、解釈を変えれば、心の迷いを吹き飛ばし、自分で道を切り開けと言う意味に取れる。大分変えたが。

 まあつまり、迷宮迷いを吹き飛ばし、迷宮のゴールを切り開けばいいんじゃ無いのかと言うことだ。

 と言う訳で終焉神で迷宮消そう!

『やれやれ、最初から試せば良いものを』

 ん?何か聞こえたような気が。まあいいか。本当に聞こえてたとしてもどうせ終焉神の声だし。

 俺の前に銀の煙が現れる。うーん、知能魔王の記録に有った鎧の形にはならないな。

 とりあえず、銀の煙を迷宮に向けて放つ。
 すると、迷宮の壁が音を立てて崩れ落ち、新たな迷宮の壁が現れた。

 ……は?

 どうしてもクリアしろと?
 でもよく見ると迷宮の構造が変わっている。どこまでも真っ直ぐの道が続いているようだ。

 良かった、絶対クリアしろってやつだったら精神的に死んでたぞ。2回目だけど。

 とりあえず行くか。この道の先にまた迷宮が有るのかもしれないし。

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