高校生は蛇になる

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109話 現人神ノ行動

 ――数日後――

「はぁー、ここどこなんだよ」

 動こうにもなぜかここでは現人神の能力が使えない。
 つまり今どこに居るのかさえ分からない状態だ。

「それにしても、この前のカヴァタ、やけに急いでたよなー。ここがどこなのかぐらい教えてくれてもいいだろ」

 ちなみに、今までずっと同じ思考を繰り返している。

 あー、何でもいいから変化ねぇかなー。

「……ん?何だこの音は?」

 鳥が羽ばたく音が聞こえてきた。
 その音はどんどん大きくなっていく。

「腹へったし、こっちに飛んでくるようなら食うか。って、速っ!」

 一瞬の内に空を飛んでいきやがった。そこまで羽ばたいているようには見えなかったから、落下速度も利用して飛んでるのか?
それならあれだけ速いのも頷ける……訳があるかっ!

 このクレーターは、目測で直径100mは有るんだぞ!? 100mを一瞬で飛べる鳥って何だよ!?

 ふー、落ち着こう。最近驚いてばっかりだからな。

「すー、はー、すー、はー」

 よし、これでよし。
 そう言えば、一瞬しか見えなかったけどあの鳥って、どこかで見たような気がするな。

 うーん、確か最近見たような……、そうだ!カヴァタと一緒に居たフェニックスだ!

 確かフィートって言ったっけ?この前カヴァタと会ったときも思い出したはずなんだが、どうにも忘れるんだよなあ。まあいいか。

 でも何でフィートがこんなところに居るんだ?いや、もう居ないけど。

 考えられる事としては、やっぱりカヴァタを追いかけてたとかか?

 でも、なら何でカヴァタはフィートを置いてったんだ?あいつの性格ならそんなことはしないと思うんだが。

 となると、どうしても急がなくちゃいけないような、何かが有ったって事だよな。

 ……ここに居ても暇だし、追いかけてみるか。

 追い付く見込みは無いけど。

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