桃太郎になっちゃた?
鬼族の新事実?
 俺は犬川と一緒にロビーに向かった。
 ロビーのテーブルを二人で挟んで座っていた。
 「ご迷惑をおかけしました志乃様」
 「キジミエルさんが謝るのは野暮だよ。全部俺が悪いんだから」
 「でも・・・・・・」
 キジミエルさんは目尻を少し下げ る表情を浮かべたがやむを得ず納得した。
 一方猿吉は相変わらず爆睡中。邪魔するのは気が引けるのでそのままにしておく。
 「結局鬼族はどうなったんだ?」 
 俺の素朴な疑問にキジミエルさんが口を開く。
 「捕縛しましたよ」
 「今、この船の牢屋で反省してましたよ」
 沈黙していた犬川がキジミエルさんの発言に詳しい現状を付け加える。
 四人でテーブルを囲み喋る俺達。やっぱりこの空気が一番楽しい。
 あれこれ談笑していると金髪の女性が俺たちに歩み寄ってきた。
 「ちょっといいかな?」
「なんでしょうか」
 海軍のトップとなるとついつい畏まってしまう。
 「お前名前は?」
 「鷲川 志乃ですけど」
 すごい迫力に畏怖してしまう。
 「そんなに怖がることはないぞ」
 不思議そうな顔で自分の地位を考えろよ。
 「鷲川だけでいい。ちょっと着いてこい」
 俺は指示通り金髪の女性の後を追う。
 ロビーを出た廊下の奥にある部屋に誘導され、金髪の女性の後に続いて入室する。
 その部屋はとても狭く居心地が悪そうな造りをしており窓もなかった。
中央に小さな机がそこで椅子に腰掛け突っ伏している赤味がかったオレンジ色の髪をみつ編みにぶら下げている人物が。
 「だらだらしてないで仕事しろ!」
 金髪の女性はみつ編み女性に怒鳴る。
 「仕事がないんですよ更正室なんて」
 顔を上げたみつ編み女性は眼鏡を掛けていた。
 「まぁいいや。鬼族の情報についてわかったことを鷲川に説明してやれ」
 「やっと仕事か~」
 みつ編み女性は座り直してきりり、とした面持ちでこちらを見つめる。
 「この部屋、更正室ってことになってるけど実際多用すぎるよ」
 「はぁそうですか」
 苦笑いしかできない。
 女性は机の引き出しから用紙を一枚取り出して真剣そのもので眺めている。
 「鬼族についてなんだけど・・・・・・少し暗雲が流れて来てるのよ」
 「何があったんですか?」
 やはり長い目で見ると全滅させなくては。
 しかし、女性は予想外の言葉を口にした。
 「ただただ女性がいないだけだって。鬼ヶ島は現在メスの鬼がゼロなんだって、だから界隈にいる女性をナンパして鬼ヶ島に移住させて全滅を防ごうとしているだけだそうです」
 それは飛んだ迷惑だ。
 「これだけは確証してる」
 「何ですか?」
 少し緊迫した空気になる。
 女性は一瞬、顔を伏せ、話し出した。
 「街を荒らしているのは鬼ヶ島の鬼ではないという驚愕の新事実」
 「他の島の鬼ですか?」
 俺はあまりの動揺に椅子から立ち上がり机から体を乗り出して訴える。
 「他の島でも街でも村でもない、どこかの組織が作成した人工鬼」
 「人工ってこの時代にそんな技術があるわけないだろうが!俺がいた時代でもできないことなのに!」
 声を荒らげて余計なことを口走ってしまった俺。
 「あなた異世界から来ましたね」
 「そうですよ捕まえるなら捕まえろよ!」
 俺は両手首を差し出す。
 「そうですか」
 女性は場違いに微笑んだ。
 「異世界からの来訪者は世界を大きく左右させますからね・・・・・・よい方で」
 いまいち呑み込めないが俺は不審者として扱われていないらしい。むしろ好評価らしい。
 「これから組織についての情報を集めなくては」
 俺も個人で探索しよう。
 「そろそろ港に着いたみたいですよ。では」
 女性は更正室を退室。俺も後にした。
 ロビーに向かうと三人が待っていた。
 「到着したようですし行きましょう」
 俺たちに四人は船を後にする。少し歩いて船をもう一度見返す。
 ・・・・・・空母だったんかい!
 ロビーのテーブルを二人で挟んで座っていた。
 「ご迷惑をおかけしました志乃様」
 「キジミエルさんが謝るのは野暮だよ。全部俺が悪いんだから」
 「でも・・・・・・」
 キジミエルさんは目尻を少し下げ る表情を浮かべたがやむを得ず納得した。
 一方猿吉は相変わらず爆睡中。邪魔するのは気が引けるのでそのままにしておく。
 「結局鬼族はどうなったんだ?」 
 俺の素朴な疑問にキジミエルさんが口を開く。
 「捕縛しましたよ」
 「今、この船の牢屋で反省してましたよ」
 沈黙していた犬川がキジミエルさんの発言に詳しい現状を付け加える。
 四人でテーブルを囲み喋る俺達。やっぱりこの空気が一番楽しい。
 あれこれ談笑していると金髪の女性が俺たちに歩み寄ってきた。
 「ちょっといいかな?」
「なんでしょうか」
 海軍のトップとなるとついつい畏まってしまう。
 「お前名前は?」
 「鷲川 志乃ですけど」
 すごい迫力に畏怖してしまう。
 「そんなに怖がることはないぞ」
 不思議そうな顔で自分の地位を考えろよ。
 「鷲川だけでいい。ちょっと着いてこい」
 俺は指示通り金髪の女性の後を追う。
 ロビーを出た廊下の奥にある部屋に誘導され、金髪の女性の後に続いて入室する。
 その部屋はとても狭く居心地が悪そうな造りをしており窓もなかった。
中央に小さな机がそこで椅子に腰掛け突っ伏している赤味がかったオレンジ色の髪をみつ編みにぶら下げている人物が。
 「だらだらしてないで仕事しろ!」
 金髪の女性はみつ編み女性に怒鳴る。
 「仕事がないんですよ更正室なんて」
 顔を上げたみつ編み女性は眼鏡を掛けていた。
 「まぁいいや。鬼族の情報についてわかったことを鷲川に説明してやれ」
 「やっと仕事か~」
 みつ編み女性は座り直してきりり、とした面持ちでこちらを見つめる。
 「この部屋、更正室ってことになってるけど実際多用すぎるよ」
 「はぁそうですか」
 苦笑いしかできない。
 女性は机の引き出しから用紙を一枚取り出して真剣そのもので眺めている。
 「鬼族についてなんだけど・・・・・・少し暗雲が流れて来てるのよ」
 「何があったんですか?」
 やはり長い目で見ると全滅させなくては。
 しかし、女性は予想外の言葉を口にした。
 「ただただ女性がいないだけだって。鬼ヶ島は現在メスの鬼がゼロなんだって、だから界隈にいる女性をナンパして鬼ヶ島に移住させて全滅を防ごうとしているだけだそうです」
 それは飛んだ迷惑だ。
 「これだけは確証してる」
 「何ですか?」
 少し緊迫した空気になる。
 女性は一瞬、顔を伏せ、話し出した。
 「街を荒らしているのは鬼ヶ島の鬼ではないという驚愕の新事実」
 「他の島の鬼ですか?」
 俺はあまりの動揺に椅子から立ち上がり机から体を乗り出して訴える。
 「他の島でも街でも村でもない、どこかの組織が作成した人工鬼」
 「人工ってこの時代にそんな技術があるわけないだろうが!俺がいた時代でもできないことなのに!」
 声を荒らげて余計なことを口走ってしまった俺。
 「あなた異世界から来ましたね」
 「そうですよ捕まえるなら捕まえろよ!」
 俺は両手首を差し出す。
 「そうですか」
 女性は場違いに微笑んだ。
 「異世界からの来訪者は世界を大きく左右させますからね・・・・・・よい方で」
 いまいち呑み込めないが俺は不審者として扱われていないらしい。むしろ好評価らしい。
 「これから組織についての情報を集めなくては」
 俺も個人で探索しよう。
 「そろそろ港に着いたみたいですよ。では」
 女性は更正室を退室。俺も後にした。
 ロビーに向かうと三人が待っていた。
 「到着したようですし行きましょう」
 俺たちに四人は船を後にする。少し歩いて船をもう一度見返す。
 ・・・・・・空母だったんかい!
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