桃太郎になっちゃた?
パクリのスイーツ大会決勝
 ついに決勝戦が始まる。闘技場の扉が開かれて日光が差し込む。
 「ねぇ志乃?」
 「なんだよ突然」
 犬川が闘技場に足を踏み入れようとする俺に声を掛けてくる。 
 「志乃は大きくなりたい?」
 大きくなる?どういう意味だろうか?
 「はは、判るわけないよね」 
 顔を伏せる犬川から少し怒りも漂ってくる。
「そろそろ行かないか? 待ちくたびれたぞ」
「そうだね」
 俺達は一歩踏み入れた。観客席もまばらなく入っており盛大さがよくわかる。
 「全チーム揃いましたね。それでは決勝戦のルールを説明します」
 闘技場の中央に立っていた大会の主催者が話し始たので俺は視線を向ける。
 「まずはあのボードをご覧くたさい」
 主催者が掲げられたスコアボードを指し示す。
 「あのボードにはスコアを付けていきます、そしてスコアが一番多かったチームの優勝ですが、そのスコアの取り方がよーく聞いててください」
 気になるから早く言ってくれ。
 「クイズ形式でスコアを加算します」
 はい?クイズですか? 関係なくない?
 会場がどよめく、他のチームも呆気にとられて目が大きく開いている。
 「クイズなら私にもできそうだわ」
 犬川の発言は度肝を抜いた。他チームの人達が犬川に視線を向ける。
 「確かにクイズなら私達でも解けるかも知れぬ」
 次に猿吉も安易さを確信する。何故にそこまで気楽なんだ?
 他チームの人達は犬川と猿吉を交互に見つめる。
 「ではクイズの説明ですが、三チームにはあそこに設置してありますクイズ用折り畳み式の教壇が用意してあります。判ったら真ん中にある赤いボタンを押していただいて答えるというシンプルなクイズ大会でございます」
 クイズ大会って言っちゃてるよ。
 主催者の進行速度はやり慣れた雰囲気を醸し出していて妙に現実世界を郷愁させる。
 俺達はクイズ用折り畳み式教壇のある方へ並んで歩き出す。三つあるようだ。
 「志乃チームは赤い教壇へ、マキエリチームは青い教壇へ、ナッツチームは緑の教壇の椅子にお座りください」
 主催者に促されて三チーム教壇の椅子に座る。
 「一問ずつで答案者交代してくださいね」
 主催者は闘技場のお立ち台のうらにあるクラシック時計を覗き、視線を元に戻す。
 「それでは第一門」
 最初は俺が答案者だ。ごくりと唾を飲み込む。
 「共通している者を答えなさい、生クリーム、ヨーグルト、チーズ」
 簡単だな。俺はボタンを押す。
 「志乃チーム」
 「乳製品ということ」
 「正解です」
 これでまずは一問。
 「それでは何番のパネルにしましょう」
 突然、闘技場の中央に一から十五までのパネルが映し出される。現実世界で似たようなものが?
 「いちで」
 「隅の一番取りました」
 絶対これアタ〇ク〇5のパクリだよな。
 そしてついに八問目まで突入。俺達はギリギリの戦いを余儀なくされていた。
 「正解です、何番を?」
 「十五ですわ」
 「隅を奪ってきた」
 会場はざわめきが止まらない。俺は一問一問ドキドキして手汗が抑まらない。
 「これでパネルは赤が四枚、青も四枚、緑はゼロ枚という結果ですがまだまだ逆転の機会はあります」
 これだけ差をつけても逆転される機会があるとなると気が抜けないな。
 「あと三問になりますここからはパネルの獲得数を二倍にします。運命のスイーツチャンス!」
 完全パクリじゃねーか。
 ここからが本当の勝負だ。犬川のためにも自分のためにも負けられない。負けない!
 俺たちのスイーツを賭けた戦いが正念場に突入した。
 「ねぇ志乃?」
 「なんだよ突然」
 犬川が闘技場に足を踏み入れようとする俺に声を掛けてくる。 
 「志乃は大きくなりたい?」
 大きくなる?どういう意味だろうか?
 「はは、判るわけないよね」 
 顔を伏せる犬川から少し怒りも漂ってくる。
「そろそろ行かないか? 待ちくたびれたぞ」
「そうだね」
 俺達は一歩踏み入れた。観客席もまばらなく入っており盛大さがよくわかる。
 「全チーム揃いましたね。それでは決勝戦のルールを説明します」
 闘技場の中央に立っていた大会の主催者が話し始たので俺は視線を向ける。
 「まずはあのボードをご覧くたさい」
 主催者が掲げられたスコアボードを指し示す。
 「あのボードにはスコアを付けていきます、そしてスコアが一番多かったチームの優勝ですが、そのスコアの取り方がよーく聞いててください」
 気になるから早く言ってくれ。
 「クイズ形式でスコアを加算します」
 はい?クイズですか? 関係なくない?
 会場がどよめく、他のチームも呆気にとられて目が大きく開いている。
 「クイズなら私にもできそうだわ」
 犬川の発言は度肝を抜いた。他チームの人達が犬川に視線を向ける。
 「確かにクイズなら私達でも解けるかも知れぬ」
 次に猿吉も安易さを確信する。何故にそこまで気楽なんだ?
 他チームの人達は犬川と猿吉を交互に見つめる。
 「ではクイズの説明ですが、三チームにはあそこに設置してありますクイズ用折り畳み式の教壇が用意してあります。判ったら真ん中にある赤いボタンを押していただいて答えるというシンプルなクイズ大会でございます」
 クイズ大会って言っちゃてるよ。
 主催者の進行速度はやり慣れた雰囲気を醸し出していて妙に現実世界を郷愁させる。
 俺達はクイズ用折り畳み式教壇のある方へ並んで歩き出す。三つあるようだ。
 「志乃チームは赤い教壇へ、マキエリチームは青い教壇へ、ナッツチームは緑の教壇の椅子にお座りください」
 主催者に促されて三チーム教壇の椅子に座る。
 「一問ずつで答案者交代してくださいね」
 主催者は闘技場のお立ち台のうらにあるクラシック時計を覗き、視線を元に戻す。
 「それでは第一門」
 最初は俺が答案者だ。ごくりと唾を飲み込む。
 「共通している者を答えなさい、生クリーム、ヨーグルト、チーズ」
 簡単だな。俺はボタンを押す。
 「志乃チーム」
 「乳製品ということ」
 「正解です」
 これでまずは一問。
 「それでは何番のパネルにしましょう」
 突然、闘技場の中央に一から十五までのパネルが映し出される。現実世界で似たようなものが?
 「いちで」
 「隅の一番取りました」
 絶対これアタ〇ク〇5のパクリだよな。
 そしてついに八問目まで突入。俺達はギリギリの戦いを余儀なくされていた。
 「正解です、何番を?」
 「十五ですわ」
 「隅を奪ってきた」
 会場はざわめきが止まらない。俺は一問一問ドキドキして手汗が抑まらない。
 「これでパネルは赤が四枚、青も四枚、緑はゼロ枚という結果ですがまだまだ逆転の機会はあります」
 これだけ差をつけても逆転される機会があるとなると気が抜けないな。
 「あと三問になりますここからはパネルの獲得数を二倍にします。運命のスイーツチャンス!」
 完全パクリじゃねーか。
 ここからが本当の勝負だ。犬川のためにも自分のためにも負けられない。負けない!
 俺たちのスイーツを賭けた戦いが正念場に突入した。
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