どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
78
今頃シルク君達は脳筋鬼の部屋の秘密の食堂で朝食を食べてるんだろうな…きっと今頃大変な事になってる筈だよね。
そんな僕は部屋で食事を取っている、皆の所へ行こうと思ったんだけど、シルク君を見捨てたからね……今は顔を見せられないよ、今頃凄い事になってるんだろうなぁ。
あともう1つ理由があったりする、それは今姉上と会いづらい……ついイライラして喧嘩口調で言ってしまったんだよね、はぁ……どうしようかな、そんな事を思いながらソファーに深く腰かけている僕は手に持っているグラスを見つめる。
「……急に現れて何の用かな?」
その奥にはヴァームが笑顔で立っていた、これからトマトジュースを飲もうと思ったのにコスプレ狂いのドラコンが現れたらそれが出来ないじゃないか。
「うふふ……朝食の時間ですので呼びに来たのですが迷惑でしたか?」
「勿論迷惑だよ、だから出ていってくれるかな」
此処は冷たくあしらう事にしよう、しっしっ! と手で追い払う仕草を見たヴァームは構わず僕に近付いてくる。
「ねぇ、なんで来るの?」
これで帰るとは思ってなかったんだけど……早く帰って欲しい、近くにいると何かされそうなので座ったまま距離を取る。
「何故私を避けるのでしょうか?」
「近くにいると録な事が起こらないからだよ」
俺がそう言った後、ヴァームはソファーに座ってくる、勝手に座らないで欲しいんだけど。
「ラキュ様は鬼騎さんの所にいかないのですか?」
「行かないよ……朝食は自分でとれるからね」
此処には小さいけど立派なキッチンがあるしトマトが沢山ある、だから食事には困らないよ。
「そうですか……」
「そっ、だから早く帰って」
そんな言葉を話すと「相変わらず冷たいですね」と呟いてくる、冷たい態度をとるのは君の日頃の態度が悪いからだよ……気にするなら改善するんだね。
「実はですね……」
まだ帰らないんだ……横目でヴァームを睨みながら帰れオーラを出すけど効果が無い、何なんだよこのドラコンは!
「ロア様が料理を作っているんです」
姉上が料理を? ふぅん……姉上にしてはやるじゃないか。
「そんな事僕に話してどうするつもり?」
でもそれを聞いて僕はどうすれば良い? 食べに行けば良いの?
「ふふ……トマトとご一緒にどうかと思いましてね」
少し気になってしまった、まぁ聞くだけ聞いてみようかな?
「ふぅん……姉上は何を作ったの?」
ヴァームは人差し指を立てて言う。
「見ていないのでわかりません……」
みっ見てないんだ、余計気になったじゃないか……。
「ですが確認すれば分かります……」
「確認って……別にそこまでしなくても」
と、僕が言い終わる前にヴァームは消えてしまった、空間を転移する魔法を使った様だね……そのまま帰ってこないで欲しい、でも姉上の作った料理は気になる。
「姉上、大分練習したんだろうね……」
それも全てシルク君の為……好きなら手っ取り早く名前の事を言っちゃえば良いのに、まぁ言ったら言ったで別の問題が出てきそうだけどね……。
「お待たせしました」
ヴァームが帰って来た、帰ってくるのに1分も掛からなかった……やっぱり転移する魔法は便利だ。
「速かったね……って、なにそれ」
そんなヴァームを見てみると手には皿を持っていた、その皿の上には卵焼きがあった……少し焦げてるのがあるけど美味しそう、美味しそうなんだけど……何その量!?
「それ、大量ってレベルの盛り方じゃないよね?」
「ふふ……これでも氷山の一角なんですよ?」
嘘でしょ?どれだけ作ったのさ、幾らなんでも気合い入りすぎだよ……。
「では召し上がって下さい」
そう言って皿をトマトテーブルに乗せる、うっ! これだけ卵焼きを見たら暫く卵は見たくないよ。
「たっ食べるけどさ……これ、僕一人じゃ食べ切れないよ?」
「あらあら……それはご一緒にお食事でもとお誘いになってるのですか?」
何でそうなるのさ……でも断ったらこの量を食べきらないといけない、不服だけど一瞬に食べよう。
「そう思って貰っても良いよ……今取り皿持ってくるから待ってて」
立ち上がる僕、するとヴァームが手で静して来る。
「ご足労には及びませんよ……もう取りに行ってます」
「え?」
もう取りに行ってる? この部屋には僕とヴァームしかいない筈……あっ何かいた、食器棚の方を見るとそこに……。
「ラキュ様お早う御座いますですの」
両手に皿を持ったラムがいた……身体をぷるんぷるん揺らしながらウインクしてくる、ほぼ透明の身体してるから気付かなかった……。
「お早うラム、お皿取ってくれて嬉しいんだけどさ……君が持つと濡れるんだけど……その点分かってる?」
ラムは人型スライム、全身液体人間だ、だから濡れるのは当たり前……ラムは知らなかったのか「やっやってしまいましたわ!」と驚きの声をあげる、ドジッ娘か……。
「問題ありません……ラムそのお皿をそのまま持ってきなさい、私が拭きます」
そんなラムの失態にも冷静に対応するヴァーム……流石はメイド長だね、その言葉を聞いて皿をヴァームに渡すラム。
胸元から布巾を取りだし皿を拭いていく、その胸の裏ポケット本当に何でも入ってるね……でも僕は知っている、実はそのポケット、物を入れれば入れる程胸が膨れると言う事を……ヴァームの胸は結構大きいけど実は偽物と言う事だ。
「ラキュ様、今失礼な事を考えてませんか?」
「何も考えてないよ……」
悟られそうになったので視線を反らす、ばれたら何されるか分かったものじゃない。
「そうですか、では頂きましょう」
少し疑問が残るヴァームは小首を傾げながらテーブルに皿を奥く。
「あっ箸を忘れましたわ」
「問題ありません……はい、どうぞ」
そう言って胸元から箸を3膳取り出す、色々と大問題だけど……今はその事を言うまい、下手に言おう物ならヴァームの逆鱗に触れてしまうからね……。
「何だか珍しいメンバーですわね」
「確かにそうですね……滅多にこの3人で会わないかもしれません」
言われてみればそうだ。
「ふふっ……ではこの珍しいメンバーで朝食を頂きましょうか」
「そうですわね……いただますですわっ」
手を合わせて器用に箸を持つラム、ヴァームも箸を使い山盛りの卵焼きの1つを掴んで取り皿に乗せていく、たまにはこんな食事も良いかも知れない、そんな事を思いながら僕は朝食を楽しんだ。
そんな僕は部屋で食事を取っている、皆の所へ行こうと思ったんだけど、シルク君を見捨てたからね……今は顔を見せられないよ、今頃凄い事になってるんだろうなぁ。
あともう1つ理由があったりする、それは今姉上と会いづらい……ついイライラして喧嘩口調で言ってしまったんだよね、はぁ……どうしようかな、そんな事を思いながらソファーに深く腰かけている僕は手に持っているグラスを見つめる。
「……急に現れて何の用かな?」
その奥にはヴァームが笑顔で立っていた、これからトマトジュースを飲もうと思ったのにコスプレ狂いのドラコンが現れたらそれが出来ないじゃないか。
「うふふ……朝食の時間ですので呼びに来たのですが迷惑でしたか?」
「勿論迷惑だよ、だから出ていってくれるかな」
此処は冷たくあしらう事にしよう、しっしっ! と手で追い払う仕草を見たヴァームは構わず僕に近付いてくる。
「ねぇ、なんで来るの?」
これで帰るとは思ってなかったんだけど……早く帰って欲しい、近くにいると何かされそうなので座ったまま距離を取る。
「何故私を避けるのでしょうか?」
「近くにいると録な事が起こらないからだよ」
俺がそう言った後、ヴァームはソファーに座ってくる、勝手に座らないで欲しいんだけど。
「ラキュ様は鬼騎さんの所にいかないのですか?」
「行かないよ……朝食は自分でとれるからね」
此処には小さいけど立派なキッチンがあるしトマトが沢山ある、だから食事には困らないよ。
「そうですか……」
「そっ、だから早く帰って」
そんな言葉を話すと「相変わらず冷たいですね」と呟いてくる、冷たい態度をとるのは君の日頃の態度が悪いからだよ……気にするなら改善するんだね。
「実はですね……」
まだ帰らないんだ……横目でヴァームを睨みながら帰れオーラを出すけど効果が無い、何なんだよこのドラコンは!
「ロア様が料理を作っているんです」
姉上が料理を? ふぅん……姉上にしてはやるじゃないか。
「そんな事僕に話してどうするつもり?」
でもそれを聞いて僕はどうすれば良い? 食べに行けば良いの?
「ふふ……トマトとご一緒にどうかと思いましてね」
少し気になってしまった、まぁ聞くだけ聞いてみようかな?
「ふぅん……姉上は何を作ったの?」
ヴァームは人差し指を立てて言う。
「見ていないのでわかりません……」
みっ見てないんだ、余計気になったじゃないか……。
「ですが確認すれば分かります……」
「確認って……別にそこまでしなくても」
と、僕が言い終わる前にヴァームは消えてしまった、空間を転移する魔法を使った様だね……そのまま帰ってこないで欲しい、でも姉上の作った料理は気になる。
「姉上、大分練習したんだろうね……」
それも全てシルク君の為……好きなら手っ取り早く名前の事を言っちゃえば良いのに、まぁ言ったら言ったで別の問題が出てきそうだけどね……。
「お待たせしました」
ヴァームが帰って来た、帰ってくるのに1分も掛からなかった……やっぱり転移する魔法は便利だ。
「速かったね……って、なにそれ」
そんなヴァームを見てみると手には皿を持っていた、その皿の上には卵焼きがあった……少し焦げてるのがあるけど美味しそう、美味しそうなんだけど……何その量!?
「それ、大量ってレベルの盛り方じゃないよね?」
「ふふ……これでも氷山の一角なんですよ?」
嘘でしょ?どれだけ作ったのさ、幾らなんでも気合い入りすぎだよ……。
「では召し上がって下さい」
そう言って皿をトマトテーブルに乗せる、うっ! これだけ卵焼きを見たら暫く卵は見たくないよ。
「たっ食べるけどさ……これ、僕一人じゃ食べ切れないよ?」
「あらあら……それはご一緒にお食事でもとお誘いになってるのですか?」
何でそうなるのさ……でも断ったらこの量を食べきらないといけない、不服だけど一瞬に食べよう。
「そう思って貰っても良いよ……今取り皿持ってくるから待ってて」
立ち上がる僕、するとヴァームが手で静して来る。
「ご足労には及びませんよ……もう取りに行ってます」
「え?」
もう取りに行ってる? この部屋には僕とヴァームしかいない筈……あっ何かいた、食器棚の方を見るとそこに……。
「ラキュ様お早う御座いますですの」
両手に皿を持ったラムがいた……身体をぷるんぷるん揺らしながらウインクしてくる、ほぼ透明の身体してるから気付かなかった……。
「お早うラム、お皿取ってくれて嬉しいんだけどさ……君が持つと濡れるんだけど……その点分かってる?」
ラムは人型スライム、全身液体人間だ、だから濡れるのは当たり前……ラムは知らなかったのか「やっやってしまいましたわ!」と驚きの声をあげる、ドジッ娘か……。
「問題ありません……ラムそのお皿をそのまま持ってきなさい、私が拭きます」
そんなラムの失態にも冷静に対応するヴァーム……流石はメイド長だね、その言葉を聞いて皿をヴァームに渡すラム。
胸元から布巾を取りだし皿を拭いていく、その胸の裏ポケット本当に何でも入ってるね……でも僕は知っている、実はそのポケット、物を入れれば入れる程胸が膨れると言う事を……ヴァームの胸は結構大きいけど実は偽物と言う事だ。
「ラキュ様、今失礼な事を考えてませんか?」
「何も考えてないよ……」
悟られそうになったので視線を反らす、ばれたら何されるか分かったものじゃない。
「そうですか、では頂きましょう」
少し疑問が残るヴァームは小首を傾げながらテーブルに皿を奥く。
「あっ箸を忘れましたわ」
「問題ありません……はい、どうぞ」
そう言って胸元から箸を3膳取り出す、色々と大問題だけど……今はその事を言うまい、下手に言おう物ならヴァームの逆鱗に触れてしまうからね……。
「何だか珍しいメンバーですわね」
「確かにそうですね……滅多にこの3人で会わないかもしれません」
言われてみればそうだ。
「ふふっ……ではこの珍しいメンバーで朝食を頂きましょうか」
「そうですわね……いただますですわっ」
手を合わせて器用に箸を持つラム、ヴァームも箸を使い山盛りの卵焼きの1つを掴んで取り皿に乗せていく、たまにはこんな食事も良いかも知れない、そんな事を思いながら僕は朝食を楽しんだ。
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