どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
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「いっぱい取れた」
ガサガサ……と草を掻き分けて俺も食べ物を探していた頃、アヤネの声が聞こえた。
速いな……出ていってそんなに時間は経ってないぞ。
「あぁ、おつかれさ……」
まぁ何はともあれ、食べ物が来た事には代わり無い。
労って感謝しないといけない、と思って振り返って声を掛けたんだが、途中で止まってしまった。
その理由は……アヤネが服を脱いでたからだ。
サラシ姿のアヤネから直ぐ様視線を反らして、バッ! と手で顔を覆う。
くっ……またこいつはアホな事しやがってぇ。
「なんで服脱いでるんだよ! 着ろよ!」
決してアヤネを見ないようにして言ってやると、あろうことかアヤネの奴は、とたとたと近づいてピトッと俺の背中に密着してきた。
「だって、カゴとか無かったんだもん」
くっ、まさかの正当な理由……しかしだなぁ、そうだったとしても他にも何かあっただろう! あっあとな……その状態でくっつくのは止めろ。
「……あ、シルクも食べ物集めたの?」
と、その時だ。
俺が側に置いていた物に気付く。
それは、アヤネが食べ物を探しに行ってる間見つけた物だ。
採れた量は少ないが、俺なりに毒が無さそうな物を選んだんだぞ。
って、あ……アヤネが離れた。
そして袋代わりにしてた服を置いて、その場に屈む。
「むぅ……」
唸りながら俺が採った野草やキノコを凝視する。
ん? なにか変な所でもあるのか?
あ、それとな……言い忘れてたけど、そろそろ服着ような。
「これ、全部毒」
「……え、そうなのか?」
完全に食べれると思ったんだが……ってぇっ。
「えと、そろそろ服着たらどうだ?」
「うん、後で着る」
「いや、今着ろよ!」
目線に困るんだよ、女の子なんだからそこはキチンとしろよ!
「や。それよりも今はシルクに言わなきゃダメな事があるの」
「いや、それよりもって……」
むんっ、と詰め寄ってくるアヤネにたじろぐ。
先に言わなきゃいけない事ってなんだよ……。
視線を反らしながらそう思ってると、アヤネが俺の顔を持って前を向かせた。
「っ!?」
「きちんと前向かないとダメ。今からお説教するの」
うぐっ……なにがお説教だよ。
俺がお前にお説教したいよ!
「あのねシルク。野草とかキノコにはね、触るだけでもダメな物もあるの」
で、ほんとに説教が始まったよ……。
「シルクは危険な事したの、それを反省しなきゃダメ」
「…………すまん」
あ、なんか反射的に謝ってしまった。
「うん。分かれば良いよ、あっ……そろそろ服着よ。寒くなって来た」
そう言うとアヤネは、包んでいた物を全部床に落として、パンパンっと服を叩いて着た。
あぁ、良かった……やっと着てくれた。
「じゃ、シルク。これ……美味しくしよ」
「おっおぅ……」
……なんだろ。
やけにアヤネが頼もしく見える、そんな事を思いながら俺はアヤネに指示されながら色々作業をした。
ガサガサ……と草を掻き分けて俺も食べ物を探していた頃、アヤネの声が聞こえた。
速いな……出ていってそんなに時間は経ってないぞ。
「あぁ、おつかれさ……」
まぁ何はともあれ、食べ物が来た事には代わり無い。
労って感謝しないといけない、と思って振り返って声を掛けたんだが、途中で止まってしまった。
その理由は……アヤネが服を脱いでたからだ。
サラシ姿のアヤネから直ぐ様視線を反らして、バッ! と手で顔を覆う。
くっ……またこいつはアホな事しやがってぇ。
「なんで服脱いでるんだよ! 着ろよ!」
決してアヤネを見ないようにして言ってやると、あろうことかアヤネの奴は、とたとたと近づいてピトッと俺の背中に密着してきた。
「だって、カゴとか無かったんだもん」
くっ、まさかの正当な理由……しかしだなぁ、そうだったとしても他にも何かあっただろう! あっあとな……その状態でくっつくのは止めろ。
「……あ、シルクも食べ物集めたの?」
と、その時だ。
俺が側に置いていた物に気付く。
それは、アヤネが食べ物を探しに行ってる間見つけた物だ。
採れた量は少ないが、俺なりに毒が無さそうな物を選んだんだぞ。
って、あ……アヤネが離れた。
そして袋代わりにしてた服を置いて、その場に屈む。
「むぅ……」
唸りながら俺が採った野草やキノコを凝視する。
ん? なにか変な所でもあるのか?
あ、それとな……言い忘れてたけど、そろそろ服着ような。
「これ、全部毒」
「……え、そうなのか?」
完全に食べれると思ったんだが……ってぇっ。
「えと、そろそろ服着たらどうだ?」
「うん、後で着る」
「いや、今着ろよ!」
目線に困るんだよ、女の子なんだからそこはキチンとしろよ!
「や。それよりも今はシルクに言わなきゃダメな事があるの」
「いや、それよりもって……」
むんっ、と詰め寄ってくるアヤネにたじろぐ。
先に言わなきゃいけない事ってなんだよ……。
視線を反らしながらそう思ってると、アヤネが俺の顔を持って前を向かせた。
「っ!?」
「きちんと前向かないとダメ。今からお説教するの」
うぐっ……なにがお説教だよ。
俺がお前にお説教したいよ!
「あのねシルク。野草とかキノコにはね、触るだけでもダメな物もあるの」
で、ほんとに説教が始まったよ……。
「シルクは危険な事したの、それを反省しなきゃダメ」
「…………すまん」
あ、なんか反射的に謝ってしまった。
「うん。分かれば良いよ、あっ……そろそろ服着よ。寒くなって来た」
そう言うとアヤネは、包んでいた物を全部床に落として、パンパンっと服を叩いて着た。
あぁ、良かった……やっと着てくれた。
「じゃ、シルク。これ……美味しくしよ」
「おっおぅ……」
……なんだろ。
やけにアヤネが頼もしく見える、そんな事を思いながら俺はアヤネに指示されながら色々作業をした。
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