どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
430
ラキュは全てを話してくれた。
ロアはなんとか話を食い止めようとしたが……無駄に終わった。
さて、ラキュが話してくれた内容だが……ざっとまとめると、こうだ。
・理由は分からないが、ロアは突然ここに現れた。
・なんでアヤネがここにいる? なぜシルクがラキュの部屋にいる? と言う風な事を叫んでた。
・とりあえずロアは俺を起こそうとした、しかし俺は起きなかった。
・それでも何とか起こそうとしたその時、俺がロアのむっ胸を……触ったらしい。
一応、言っておこう。
そんな覚えは無い! と言いたい所なんだが……ラキュにそう言われた瞬間、脳裏に柔らかい物を手で触った感じがしたんだよ。
もしかしたらそれは、ロアの胸なのかも知れない。
いや、知れないじゃないな、ロアの胸なんだ……そう胸……ははっ、どうやら俺は寝惚けて大変な事をしてしまったらしいな。
そんな事を思いつつ、俺は静かに正座する。
そして……。
「すみませんでしたぁぁぁぁっ!!!」
強く頭を床に打ち付けて、土下座した。
寝惚けてたとは言え、凄い事をしてしまった……猛省だ、しっかり謝罪しないといけない。
だから、グリグリと床に頭を擦り付ける。
「くはははっ、そんなに謝らなくても良いんじゃない? 寝惚けてやってたみたいだし、事故だよ事故」
「やっやかましい! 何が事故じゃ! あとシルクっ、そっそんなに謝るな! 頭をあげよ」
いや、頭あげろって言われてもな、これは謝るしか無いだろう。
「良いから! 頭下げんで良いから!」
かなり動揺した声だ。
……っ、うぉっ……ロアがいきなり俺の頭を触ってきた、強引に頭をあげに来たか。
だから、俺は頭を上げた。
……ロア、目が滅茶苦茶慌ただしくキョロキョロしてる。
その時だ、ラキュがこう言ってきた。
「あ、その後ね。シルク君寝返りうって床に落ちたんだよ。その後姉上が何を思ったのかシルク君の側に座って……むぐっ」
その瞬間、瞬時にラキュの近くに移動した、なんて動きだ……。
「そっそれ以上いわせるかぁぁぁぁぁっ!」
「っ!? ぐっ……あっあね……うえ、くっ、首……しまっ……てる」
おっおぉ……なんと言う首絞め、苦しそうな顔をしてペシペシロアの腕を叩くが、ロアは止めない。
だんだんラキュの顔が真っ青になっていくが……構わず絞めていた。
そろそろやめた方が良いんじゃないか? なんて思った時だ。
ぶわんっ、と不気味な音を鳴らして黒い渦の様な物が現れた。
それによって、ロアから離れ警戒する。
ラキュは、そのまま力なく倒れてしまった。
「……ここにいましたか。やれやれ、やっと見付けましたよ」
そこから現れたのはヴァームだ。
ふぅ……と息をはいた後、ヴァームは周りを見る。
「……」
そしたら、驚いた顔になった。
まぁ、気持ちは分かる。
俺は床に膝ま付いてるし、ラキュは床で倒れてる、それと城から出てった筈のアヤネはベットで寝ている。
何がどうなってるんだ? と思ってしまっても仕方ない。
と言うか、あれだけ騒いでるのに、まだアヤネは起きないのか……どんだけ眠りが深いんだよ。
「色々言いたい事や聞きたい事がありますが、今はあえて言いません」
こめかみを押さえながらそう言うと、ヴァームはアヤネの側へと歩いていき、アヤネを背負う。
「とりあえず、食堂の方にお越し下さい。皆様がお待ちです」
「しょっ食堂……じゃと?」
「そうです、朝食まだでしたよね?」
そう言えばそうだった。
それを聞いたら腹が減ってきた。
「朝食に致しましょう、ロア様はラキュ様を背負って来てくださいね」
そう言うと、ヴァームは黒い渦の中へと入っていった、そしたら渦は消えてしまった。
「むぅ……。急に現れて食堂に来いと言うか……まぁ、腹減ったから行くがの。それと……来てくれて助かったのじゃ」
ロアがなにかボソボソ言ってる。
「なにか言ったか?」
「っ、なっ何も言っとらん! それよりシルク! はよう立たんか、食べに行くぞっ!」
「おっおぅ……分かった」
確実になにか言った気がするんだが……まぁ、良いとしよう。
そう思って立ち上がる、ロアは俯せで倒れてるラキュを軽く足蹴りする。
「おいこら愚弟、はよう起きんか! ヴァームに背負えと言われたが背負わんからな、自分の脚で立たんか。あの程度では意識は失っておらんじゃろ?」
いや、酷すぎないか? もっと優しく起こすとかあるだろう。
「っ、酷いね……本気で、首絞めるなんて」
痛っ、と頭を押さえながらヨロヨロと立ち上がるラキュ。
うわ、立ち上がった……ロアのいった通りだ、平気なんだな。
あっ、でも……足がふらつてる。
「ふんっ、言うなと言っておるのに言おうとするからじゃ」
「まったく、平然とキスする癖に、変な所で恥ずかしがらないでよ」
「なっ! べっ別に良いじゃろうが!」
顔を真っ赤にして、バシバシとラキュを叩く。
えと、話しに置いていかれてるな……でも、話しに入ろうにもなんの話しか分からない。
仕方ない、このまま終わるまで待ってるか。
「別に良いけど、あの約束……ちゃんと守りなよ?」
「あっあの約束?」
ん? と首を傾げるロア。
約束ってなんだ、ラキュとなにか約束したのか?
「ほら、あれだよ。アヤネの件が終わったらシルク君に……」
そういった瞬間。
ラキュの服の襟を掴んでユサユサゆさりまくる。
ラキュは「ちょっ、やめ……」とか言いながら抵抗してるけど、ロアは止めようとしない。
いけない、これだとさっきみたいにラキュが倒れる。
そう思って止めようとしたが、ロアがラキュをどんっ! と突き飛ばして、ビシッ! と指差してブンブン振りながら喋ってきた。
「っ!! あぁぁっ! あぁぁぁ!! もっ勿論じゃ! 守るっ、守るぞ! 守るからこの話しは終わりじゃ! という訳で、わらわは先に食堂に行く! でわのっ!」
そう言った後、ロアは、バッ! と俺とラキュに背を向けて……消えてしまった。
「…………ラキュ、大丈夫?」
「大丈夫、視界がぐらぐらするけど」
「それ、大丈夫……なのか?」
「魔物だから大丈夫だよ」
「そっそうか……」
「そうそう」
それなら良いんだが……視界がぐらぐらするって本当に大丈夫なのか?
そんな心配をしながら、ラキュに手を差し出して立ち上がらせて、俺とラキュもここから出ていった。
向かうは食堂早く行こう、そして腹が減ったから食べよう。
ロアはなんとか話を食い止めようとしたが……無駄に終わった。
さて、ラキュが話してくれた内容だが……ざっとまとめると、こうだ。
・理由は分からないが、ロアは突然ここに現れた。
・なんでアヤネがここにいる? なぜシルクがラキュの部屋にいる? と言う風な事を叫んでた。
・とりあえずロアは俺を起こそうとした、しかし俺は起きなかった。
・それでも何とか起こそうとしたその時、俺がロアのむっ胸を……触ったらしい。
一応、言っておこう。
そんな覚えは無い! と言いたい所なんだが……ラキュにそう言われた瞬間、脳裏に柔らかい物を手で触った感じがしたんだよ。
もしかしたらそれは、ロアの胸なのかも知れない。
いや、知れないじゃないな、ロアの胸なんだ……そう胸……ははっ、どうやら俺は寝惚けて大変な事をしてしまったらしいな。
そんな事を思いつつ、俺は静かに正座する。
そして……。
「すみませんでしたぁぁぁぁっ!!!」
強く頭を床に打ち付けて、土下座した。
寝惚けてたとは言え、凄い事をしてしまった……猛省だ、しっかり謝罪しないといけない。
だから、グリグリと床に頭を擦り付ける。
「くはははっ、そんなに謝らなくても良いんじゃない? 寝惚けてやってたみたいだし、事故だよ事故」
「やっやかましい! 何が事故じゃ! あとシルクっ、そっそんなに謝るな! 頭をあげよ」
いや、頭あげろって言われてもな、これは謝るしか無いだろう。
「良いから! 頭下げんで良いから!」
かなり動揺した声だ。
……っ、うぉっ……ロアがいきなり俺の頭を触ってきた、強引に頭をあげに来たか。
だから、俺は頭を上げた。
……ロア、目が滅茶苦茶慌ただしくキョロキョロしてる。
その時だ、ラキュがこう言ってきた。
「あ、その後ね。シルク君寝返りうって床に落ちたんだよ。その後姉上が何を思ったのかシルク君の側に座って……むぐっ」
その瞬間、瞬時にラキュの近くに移動した、なんて動きだ……。
「そっそれ以上いわせるかぁぁぁぁぁっ!」
「っ!? ぐっ……あっあね……うえ、くっ、首……しまっ……てる」
おっおぉ……なんと言う首絞め、苦しそうな顔をしてペシペシロアの腕を叩くが、ロアは止めない。
だんだんラキュの顔が真っ青になっていくが……構わず絞めていた。
そろそろやめた方が良いんじゃないか? なんて思った時だ。
ぶわんっ、と不気味な音を鳴らして黒い渦の様な物が現れた。
それによって、ロアから離れ警戒する。
ラキュは、そのまま力なく倒れてしまった。
「……ここにいましたか。やれやれ、やっと見付けましたよ」
そこから現れたのはヴァームだ。
ふぅ……と息をはいた後、ヴァームは周りを見る。
「……」
そしたら、驚いた顔になった。
まぁ、気持ちは分かる。
俺は床に膝ま付いてるし、ラキュは床で倒れてる、それと城から出てった筈のアヤネはベットで寝ている。
何がどうなってるんだ? と思ってしまっても仕方ない。
と言うか、あれだけ騒いでるのに、まだアヤネは起きないのか……どんだけ眠りが深いんだよ。
「色々言いたい事や聞きたい事がありますが、今はあえて言いません」
こめかみを押さえながらそう言うと、ヴァームはアヤネの側へと歩いていき、アヤネを背負う。
「とりあえず、食堂の方にお越し下さい。皆様がお待ちです」
「しょっ食堂……じゃと?」
「そうです、朝食まだでしたよね?」
そう言えばそうだった。
それを聞いたら腹が減ってきた。
「朝食に致しましょう、ロア様はラキュ様を背負って来てくださいね」
そう言うと、ヴァームは黒い渦の中へと入っていった、そしたら渦は消えてしまった。
「むぅ……。急に現れて食堂に来いと言うか……まぁ、腹減ったから行くがの。それと……来てくれて助かったのじゃ」
ロアがなにかボソボソ言ってる。
「なにか言ったか?」
「っ、なっ何も言っとらん! それよりシルク! はよう立たんか、食べに行くぞっ!」
「おっおぅ……分かった」
確実になにか言った気がするんだが……まぁ、良いとしよう。
そう思って立ち上がる、ロアは俯せで倒れてるラキュを軽く足蹴りする。
「おいこら愚弟、はよう起きんか! ヴァームに背負えと言われたが背負わんからな、自分の脚で立たんか。あの程度では意識は失っておらんじゃろ?」
いや、酷すぎないか? もっと優しく起こすとかあるだろう。
「っ、酷いね……本気で、首絞めるなんて」
痛っ、と頭を押さえながらヨロヨロと立ち上がるラキュ。
うわ、立ち上がった……ロアのいった通りだ、平気なんだな。
あっ、でも……足がふらつてる。
「ふんっ、言うなと言っておるのに言おうとするからじゃ」
「まったく、平然とキスする癖に、変な所で恥ずかしがらないでよ」
「なっ! べっ別に良いじゃろうが!」
顔を真っ赤にして、バシバシとラキュを叩く。
えと、話しに置いていかれてるな……でも、話しに入ろうにもなんの話しか分からない。
仕方ない、このまま終わるまで待ってるか。
「別に良いけど、あの約束……ちゃんと守りなよ?」
「あっあの約束?」
ん? と首を傾げるロア。
約束ってなんだ、ラキュとなにか約束したのか?
「ほら、あれだよ。アヤネの件が終わったらシルク君に……」
そういった瞬間。
ラキュの服の襟を掴んでユサユサゆさりまくる。
ラキュは「ちょっ、やめ……」とか言いながら抵抗してるけど、ロアは止めようとしない。
いけない、これだとさっきみたいにラキュが倒れる。
そう思って止めようとしたが、ロアがラキュをどんっ! と突き飛ばして、ビシッ! と指差してブンブン振りながら喋ってきた。
「っ!! あぁぁっ! あぁぁぁ!! もっ勿論じゃ! 守るっ、守るぞ! 守るからこの話しは終わりじゃ! という訳で、わらわは先に食堂に行く! でわのっ!」
そう言った後、ロアは、バッ! と俺とラキュに背を向けて……消えてしまった。
「…………ラキュ、大丈夫?」
「大丈夫、視界がぐらぐらするけど」
「それ、大丈夫……なのか?」
「魔物だから大丈夫だよ」
「そっそうか……」
「そうそう」
それなら良いんだが……視界がぐらぐらするって本当に大丈夫なのか?
そんな心配をしながら、ラキュに手を差し出して立ち上がらせて、俺とラキュもここから出ていった。
向かうは食堂早く行こう、そして腹が減ったから食べよう。
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