どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
386
「ほぉ、つまり君はドラゴンと言う事か。珍しい種類の鳥だ」
「はっはっはっ、鳥ではありませんよ。ニーズヘッグと言う種類のドラゴン。鳥とは別の生き物なのです」
「ほぉ……世界は広い。我の知れない生物がいるとわな」
ドラゴンになった俺とフドウは暫く話していた。
俺は、どしんっと座って、フドウもその場に脚を崩して座っている。
「しかし、ヘッグ君……と言ったか? 君は此処に住んでいるのか?」
「あぁ、違いますよジェントルメン……。俺は、魔王城の近くにいる山に暮らしています、今は旅行と言う奴ですね」
「ほぉ、旅行か。それは素晴らしい」
わっはっはっと元気良く笑うジェントルメン。
ふむ、厳格そうに見えて意外と表情豊かな人だ。
ここは、きちんと人になって話をしたくなった。
「ジェントルメン……」
これから人になりますよ、と喋ろうとした時、ジェントルメンは照れながら手をバタバタさせる。
「ジェントルメンはよしてくれ。恥ずかしい」
おぉ、これは至らなかったね。
申し訳ない、では普通に名前で呼ばせて貰うよ。
「では、フドウさん……で良いですか?」
「呼び捨てで構わんよ。あと敬語もよしてくれ、我はそんなに偉くない、エロくはあるが」
喋り終わった後、フドウはドヤ顔を見せた。
なるほど、今のは偉いとエロいを掛けた訳か、上手いことを言う。
面白い!
「あっはっはっはっ、行きなり洒落をぶっこんで来るとは……中々お洒落じゃないか。分かったよフドウ、呼び捨てでいかして貰うよ」
「うむ、是非そうしてくれ」
むんっと胸を張るフドウ、ふむ……このリアクション、似た様な事をする人を見掛けた気がする。
気のせいだろうか? まぁ、それは置いておいて……言い掛けた事を言ってしまおうか。
「フドウ」
「ん、なんだ」
「少しの間、目を瞑ってくれないか?」
「別に構わん。が……どうした突然。サプライズか何かか?」
サプライズ、まぁ……そんな所か。
そんな事を思ってると、フドウは目を瞑った。
よし、これで人になれる……変身する時、激しい光を放つからね、失明しかねないんだ。
だから、目を瞑って貰うよ。
「ではっ、変っ身っ!」
すぅっ……と息を吸った後、そう掛け声を上げて変身。
眩しい光が身体を包む、その後みるみる内に人の身体へと変化していく。
「ん? ん? なんか光ってないか? 気になるから目を開けたいのだが……構わないか?」
「いや、もう少し待ってくれるかい?」
そわそわするフドウ、今目を開けたら眩しい事になるからな。
少し我慢して欲しい、なぁに……そんなに時間は掛からないさ。
シュルシュルシュル……って感じに身体が縮んで、人に変化していく。
……よし、変身完了だ。
「目を開けて構わないよ」
「ん……おぉっ!? どっドラゴンがいない! かっ代わりにひっ人!? へっヘッグ君は何処へ……」
「俺は既にここにいますよ」
「なっなに、つっつまり……ドラゴンから……ひっ人に、変身した……のか?」
イリュージョンだ! 叫んで驚く。
はっはっはっ、驚いたみたいだね、素晴らしい反応だ。
と言うか、やけに順応速いね、もっと疑うのかと思ったよ。
「今のはマジックか?」
興味ありげに鼻を鳴らして聞いてくる。
マジックじゃない、これは……。
「いや、魔法さ」
人間界には馴染みが無い、別次元の力さ。
これが便利な物で色々出来てしまう、女の子をおとす事は出来ないけどね……それは自分が持つ美貌と紳士的な行動でおとすもの。
はっはっはっ……今、良い事思ったね、流石は俺、実に素晴らしいじゃないか。
「魔法……。ほぉ、そんな力があるのか」
感心した様子で息をもらして、じとぉっと見詰めてくる。
そんなに見られると照れてしまうな……。
「羨ましいかい?」
「……いや、我には剣がある。今持ってないが」
ほぉ、剣か。
その剣捌き、見たかったが……持ってないんじゃ仕方ないか。
残念だ……そう思った時だ、フドウがぽむっと手を叩いた。
「あっそう言えば。我からは何故ここに来たのかは言ってなかったな」
「あぁ、そう言えばそうだね」
うん、それは聞きたかったね、それを聞く前に人に変身したから聞きそびれたよ。
だけど、突然話が変わってしまった、いや別に構わない……だが、少し驚いた。
しかしこの感じ、前にも経験した気がする、気のせいか?
まぁ、その事は今はいいさ……フドウの話を聞こう。
「是非、その話を聞きたい」
「うむ、では話そう」
むんっと胸を張るフドウは「それは少し前の話なんだが……」と話し始める。
さぁ、フドウはどうしてこんな所に来たんだろう?
「はっはっはっ、鳥ではありませんよ。ニーズヘッグと言う種類のドラゴン。鳥とは別の生き物なのです」
「ほぉ……世界は広い。我の知れない生物がいるとわな」
ドラゴンになった俺とフドウは暫く話していた。
俺は、どしんっと座って、フドウもその場に脚を崩して座っている。
「しかし、ヘッグ君……と言ったか? 君は此処に住んでいるのか?」
「あぁ、違いますよジェントルメン……。俺は、魔王城の近くにいる山に暮らしています、今は旅行と言う奴ですね」
「ほぉ、旅行か。それは素晴らしい」
わっはっはっと元気良く笑うジェントルメン。
ふむ、厳格そうに見えて意外と表情豊かな人だ。
ここは、きちんと人になって話をしたくなった。
「ジェントルメン……」
これから人になりますよ、と喋ろうとした時、ジェントルメンは照れながら手をバタバタさせる。
「ジェントルメンはよしてくれ。恥ずかしい」
おぉ、これは至らなかったね。
申し訳ない、では普通に名前で呼ばせて貰うよ。
「では、フドウさん……で良いですか?」
「呼び捨てで構わんよ。あと敬語もよしてくれ、我はそんなに偉くない、エロくはあるが」
喋り終わった後、フドウはドヤ顔を見せた。
なるほど、今のは偉いとエロいを掛けた訳か、上手いことを言う。
面白い!
「あっはっはっはっ、行きなり洒落をぶっこんで来るとは……中々お洒落じゃないか。分かったよフドウ、呼び捨てでいかして貰うよ」
「うむ、是非そうしてくれ」
むんっと胸を張るフドウ、ふむ……このリアクション、似た様な事をする人を見掛けた気がする。
気のせいだろうか? まぁ、それは置いておいて……言い掛けた事を言ってしまおうか。
「フドウ」
「ん、なんだ」
「少しの間、目を瞑ってくれないか?」
「別に構わん。が……どうした突然。サプライズか何かか?」
サプライズ、まぁ……そんな所か。
そんな事を思ってると、フドウは目を瞑った。
よし、これで人になれる……変身する時、激しい光を放つからね、失明しかねないんだ。
だから、目を瞑って貰うよ。
「ではっ、変っ身っ!」
すぅっ……と息を吸った後、そう掛け声を上げて変身。
眩しい光が身体を包む、その後みるみる内に人の身体へと変化していく。
「ん? ん? なんか光ってないか? 気になるから目を開けたいのだが……構わないか?」
「いや、もう少し待ってくれるかい?」
そわそわするフドウ、今目を開けたら眩しい事になるからな。
少し我慢して欲しい、なぁに……そんなに時間は掛からないさ。
シュルシュルシュル……って感じに身体が縮んで、人に変化していく。
……よし、変身完了だ。
「目を開けて構わないよ」
「ん……おぉっ!? どっドラゴンがいない! かっ代わりにひっ人!? へっヘッグ君は何処へ……」
「俺は既にここにいますよ」
「なっなに、つっつまり……ドラゴンから……ひっ人に、変身した……のか?」
イリュージョンだ! 叫んで驚く。
はっはっはっ、驚いたみたいだね、素晴らしい反応だ。
と言うか、やけに順応速いね、もっと疑うのかと思ったよ。
「今のはマジックか?」
興味ありげに鼻を鳴らして聞いてくる。
マジックじゃない、これは……。
「いや、魔法さ」
人間界には馴染みが無い、別次元の力さ。
これが便利な物で色々出来てしまう、女の子をおとす事は出来ないけどね……それは自分が持つ美貌と紳士的な行動でおとすもの。
はっはっはっ……今、良い事思ったね、流石は俺、実に素晴らしいじゃないか。
「魔法……。ほぉ、そんな力があるのか」
感心した様子で息をもらして、じとぉっと見詰めてくる。
そんなに見られると照れてしまうな……。
「羨ましいかい?」
「……いや、我には剣がある。今持ってないが」
ほぉ、剣か。
その剣捌き、見たかったが……持ってないんじゃ仕方ないか。
残念だ……そう思った時だ、フドウがぽむっと手を叩いた。
「あっそう言えば。我からは何故ここに来たのかは言ってなかったな」
「あぁ、そう言えばそうだね」
うん、それは聞きたかったね、それを聞く前に人に変身したから聞きそびれたよ。
だけど、突然話が変わってしまった、いや別に構わない……だが、少し驚いた。
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