どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
49
シルクとラキュが逃げている真っ最中……魔王城ではその様子を気にしている者が1人いた。
「今頃シルクとラキュは何をしているのやら……」
その者の名はロア! 彼女は自室のテラスへと出て城下町を見渡す、不適な笑みを浮かべ「くふふふ……」と小さく笑い出す。
「まぁ、捕まるのは時間の問題じゃろう……」
そう呟いてロアはゆっくりと部屋に戻って行く、どうやら2人の捕獲作戦は着実に進んでいるみたいだ、シルク、ラキュよ……必死こいて逃げるのだ!!
「どうですかケール、匂いはしますか?」
『ばうっわぅっ!』
はい、所変わりまして私、ヴァームはケールを連れて城下町でシルクさんとラキュ様を探しています。
「そうですか、困りましたね……」
綺麗なポニーテールを揺らしながら困った様子を見せる私…ケルベロスのケールが言うには匂いはしないと言っていました、ケルベロスの首は3つ、よって犬の6倍の嗅覚があるのです、それなのに匂いを感じないと言う事は……十中八九"あそこ"に向かったのでしょうね……さぁどうしましょうか。
「ヴァーム!」
私が考え込んでいる時ラムが走って来ました……どうやら頼んで置いた事が終わった見たいですね、ぷるんっぷるんっーーと身体を揺らしながら私の近くにやってきたラムはツインテールを手で撫でながら話して来ます。
「一通り例の件は住民達に伝えましたわ」
「そうですか、ありがとうございます」
ラムに深く頭を下げた後、長い髪を揺らして周りにいる住民に目を向ける。
「ぶひひひぃ……シルクたぁんっラキュ様ぁどこでつかぁぁ」
「取り敢えず城門閉めとこうぜ、逃げられない為に!」
「そうだな!」
血相を変えて路地を走る者、相談している者……様々な魔物達がいますね、思ったより大変な事になっています、城門を閉めるのはやり過ぎな気がしますけど……きっと問題ないでしょう。
「うふふふ…皆様必死ですわね」
口元を押さえて話し出すラム、その仕草はまるでお嬢様を感じさせます……中身は変態だから見た目だけなんですけどね…。
「それはそうでしょう、何せ捕らえた者には『あれ』が与えられますからね」
『あれ』とはロア様が考えた至高の権限の事です、本人曰く自分がやりたかったみたいですが、慌てふためくシルクさんのお姿を見たいとの事で報酬として出したそうです、あっ因みにラキュ様の方は完全に私の趣味です、あのお方は可愛いですからね……うふふふっ。
「もしかしたら捕まるのは直ぐかも知れませんわ」
「いえ、それはどうでしょうか……」
ラムの言葉を否定する私、すると「何故」と言いたげに首を傾ける。
「向こうにはラキュ様がいます……私達がやる事はほぼ考えがついて行動をしているでしょう」
「えっ……そっそれじゃどうしますの?」
うーん……少し考えさせられますね、ケールが匂いを感じないと言う事は城下町にはいないと言う事……だからと言って外に出た訳では無いですね……何故そう思うか? ラキュならこう考える筈です。
"追われてると言う事は城門に行くと既に住民が通せん棒していて通れない"
ラキュ様1人なら住民なんて関係無くぶっ飛ばしますが、今はシルクさんが一緒ですからね、その方法を取るとシルクさんを人質に取られてしまう……その可能性があります、シルクさんを見捨てると言う選択もありますが……あの方はあぁ見えて優しい所がありますからねそれはしないでしょう、だから別の方法をとった筈です、それは恐らく。
「ラム、城下町地下一階にあの件は伝えましたか?」
確実に城下町の地下に逃げたに違いありません、あそこは城が無くて情報伝達に時間が掛かる……あそこで今後の作戦を立てるつもりでしょうね。
ラムが城下町地下に情報を流していれば早く情報が伝わる筈です、ですがラムは無言、暫く口を開きませんでした。……あぁ、察してしまいました。
「……てへっ、忘れちゃいましたわっ」
きゃぴっーーと言う擬音が出そうな程に可愛い子ぶるラム……少し頭に来ました。
「ケールやりなさい」
『わんっ!』
私はラムに指を指す、すると今まで舌を出して『はっはっはっ』と言っていたケールはラムに飛び掛かる!
「っ!いっ犬でわたくしを辱しめるつもりですの!? いっ良いですわ……って、きゃぁぁぁっ舐めちゃ駄目ですわぁぁ!」
ラムは人型スライム、つまり液体人間です、だから水分を失う事を極端に嫌います、ドMにも嫌な事はあるんですね……。ケールはラムの胸を舐め舐めする、ラムはそれを身を捩りながら抵抗する、これは良い光景ですね……しっかりと記録しておきましょう、ケールもよくぞ胸元を舐めましたね……ご褒美をあげないといけません、でもその前にやる事があります。
「地下の方達に伝えないといけませんね、それとあの魔法の準備もしないと駄目です」
やる事が沢山あります……さて、何から始めましょうか。
「いやぁぁっ、そこ舐めちゃ駄目ですわぁ!」
そろそろラムの叫びがアウトな感じがしてきました、そろそろ止めさせないといけませんね。
そう思ってケールに近付き頭を押さえつけます、するとその場に伏せました。
解放されたラムは、へたっとその場に倒れ込みました。
「はっ辱しめを受けました!」
「お仕置きを受けるのはお好きでしょう? いつも通り興奮しないのですか?」
「身体を舐められるのは嫌ですの! どんなお仕置きも受け入れると思ったら大間違いですわ!」
「はぁ……そう言う物ですか」
軽く口喧嘩紛いな事をする私…はっ!こんな事してる場合じゃありませんでした。
「ラム……貴女は早急に地下に向かってあの情報を伝えて下さい、そして貴女も捜索に参加しなさい」
「わっわかりましたわ……」
ラムは立ち上がり、お尻を払う、そして直ぐ様地下へと通ずる場所に向かう。
「ただ追うだけでは駄目そうですね……」
ラムには、あぁ言ってしまいましたがラキュ様がいれば上手い作戦を思い付くでしょう、と言う事は先に捕まえなければいけないのはラキュ様の方……そうすれば直ぐにシルクさんも捕まる筈です!
「恐らく彼等は此処に戻って来る筈です……その時にあれを仕掛けましょう」
"あれ"とは、住民に伝えた『とある権限』でも『ある魔法』でも無い、それは何時も私がラキュ様を捕まえる時にする方法です。
これを使えば捕獲率100%! うふふふ……絶対に逃がす事はあり得ません、私は微笑しながらゆっくりと歩いて行く、さぁて……何処まで逃げ切れますかね。
「今頃シルクとラキュは何をしているのやら……」
その者の名はロア! 彼女は自室のテラスへと出て城下町を見渡す、不適な笑みを浮かべ「くふふふ……」と小さく笑い出す。
「まぁ、捕まるのは時間の問題じゃろう……」
そう呟いてロアはゆっくりと部屋に戻って行く、どうやら2人の捕獲作戦は着実に進んでいるみたいだ、シルク、ラキュよ……必死こいて逃げるのだ!!
「どうですかケール、匂いはしますか?」
『ばうっわぅっ!』
はい、所変わりまして私、ヴァームはケールを連れて城下町でシルクさんとラキュ様を探しています。
「そうですか、困りましたね……」
綺麗なポニーテールを揺らしながら困った様子を見せる私…ケルベロスのケールが言うには匂いはしないと言っていました、ケルベロスの首は3つ、よって犬の6倍の嗅覚があるのです、それなのに匂いを感じないと言う事は……十中八九"あそこ"に向かったのでしょうね……さぁどうしましょうか。
「ヴァーム!」
私が考え込んでいる時ラムが走って来ました……どうやら頼んで置いた事が終わった見たいですね、ぷるんっぷるんっーーと身体を揺らしながら私の近くにやってきたラムはツインテールを手で撫でながら話して来ます。
「一通り例の件は住民達に伝えましたわ」
「そうですか、ありがとうございます」
ラムに深く頭を下げた後、長い髪を揺らして周りにいる住民に目を向ける。
「ぶひひひぃ……シルクたぁんっラキュ様ぁどこでつかぁぁ」
「取り敢えず城門閉めとこうぜ、逃げられない為に!」
「そうだな!」
血相を変えて路地を走る者、相談している者……様々な魔物達がいますね、思ったより大変な事になっています、城門を閉めるのはやり過ぎな気がしますけど……きっと問題ないでしょう。
「うふふふ…皆様必死ですわね」
口元を押さえて話し出すラム、その仕草はまるでお嬢様を感じさせます……中身は変態だから見た目だけなんですけどね…。
「それはそうでしょう、何せ捕らえた者には『あれ』が与えられますからね」
『あれ』とはロア様が考えた至高の権限の事です、本人曰く自分がやりたかったみたいですが、慌てふためくシルクさんのお姿を見たいとの事で報酬として出したそうです、あっ因みにラキュ様の方は完全に私の趣味です、あのお方は可愛いですからね……うふふふっ。
「もしかしたら捕まるのは直ぐかも知れませんわ」
「いえ、それはどうでしょうか……」
ラムの言葉を否定する私、すると「何故」と言いたげに首を傾ける。
「向こうにはラキュ様がいます……私達がやる事はほぼ考えがついて行動をしているでしょう」
「えっ……そっそれじゃどうしますの?」
うーん……少し考えさせられますね、ケールが匂いを感じないと言う事は城下町にはいないと言う事……だからと言って外に出た訳では無いですね……何故そう思うか? ラキュならこう考える筈です。
"追われてると言う事は城門に行くと既に住民が通せん棒していて通れない"
ラキュ様1人なら住民なんて関係無くぶっ飛ばしますが、今はシルクさんが一緒ですからね、その方法を取るとシルクさんを人質に取られてしまう……その可能性があります、シルクさんを見捨てると言う選択もありますが……あの方はあぁ見えて優しい所がありますからねそれはしないでしょう、だから別の方法をとった筈です、それは恐らく。
「ラム、城下町地下一階にあの件は伝えましたか?」
確実に城下町の地下に逃げたに違いありません、あそこは城が無くて情報伝達に時間が掛かる……あそこで今後の作戦を立てるつもりでしょうね。
ラムが城下町地下に情報を流していれば早く情報が伝わる筈です、ですがラムは無言、暫く口を開きませんでした。……あぁ、察してしまいました。
「……てへっ、忘れちゃいましたわっ」
きゃぴっーーと言う擬音が出そうな程に可愛い子ぶるラム……少し頭に来ました。
「ケールやりなさい」
『わんっ!』
私はラムに指を指す、すると今まで舌を出して『はっはっはっ』と言っていたケールはラムに飛び掛かる!
「っ!いっ犬でわたくしを辱しめるつもりですの!? いっ良いですわ……って、きゃぁぁぁっ舐めちゃ駄目ですわぁぁ!」
ラムは人型スライム、つまり液体人間です、だから水分を失う事を極端に嫌います、ドMにも嫌な事はあるんですね……。ケールはラムの胸を舐め舐めする、ラムはそれを身を捩りながら抵抗する、これは良い光景ですね……しっかりと記録しておきましょう、ケールもよくぞ胸元を舐めましたね……ご褒美をあげないといけません、でもその前にやる事があります。
「地下の方達に伝えないといけませんね、それとあの魔法の準備もしないと駄目です」
やる事が沢山あります……さて、何から始めましょうか。
「いやぁぁっ、そこ舐めちゃ駄目ですわぁ!」
そろそろラムの叫びがアウトな感じがしてきました、そろそろ止めさせないといけませんね。
そう思ってケールに近付き頭を押さえつけます、するとその場に伏せました。
解放されたラムは、へたっとその場に倒れ込みました。
「はっ辱しめを受けました!」
「お仕置きを受けるのはお好きでしょう? いつも通り興奮しないのですか?」
「身体を舐められるのは嫌ですの! どんなお仕置きも受け入れると思ったら大間違いですわ!」
「はぁ……そう言う物ですか」
軽く口喧嘩紛いな事をする私…はっ!こんな事してる場合じゃありませんでした。
「ラム……貴女は早急に地下に向かってあの情報を伝えて下さい、そして貴女も捜索に参加しなさい」
「わっわかりましたわ……」
ラムは立ち上がり、お尻を払う、そして直ぐ様地下へと通ずる場所に向かう。
「ただ追うだけでは駄目そうですね……」
ラムには、あぁ言ってしまいましたがラキュ様がいれば上手い作戦を思い付くでしょう、と言う事は先に捕まえなければいけないのはラキュ様の方……そうすれば直ぐにシルクさんも捕まる筈です!
「恐らく彼等は此処に戻って来る筈です……その時にあれを仕掛けましょう」
"あれ"とは、住民に伝えた『とある権限』でも『ある魔法』でも無い、それは何時も私がラキュ様を捕まえる時にする方法です。
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