どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
303
命は直ぐ危険になる事が分かった。
その事を噛み締めて、今日と言う日を生きていこう。
……いきなり語ってすまない、さっきの修羅場から助かって安堵してしまった。
いやぁ、ほんっと生きてるって素晴らしいな。
「ふわぁ……この服、スリット入ってますよぉ、なんかあちょぉって言いながらパンチ打ちたくなりますよぉ」
そんな感傷に浸りながら今の状況を染々と見てみる。
さっきまで殺伐とした雰囲気などどこえやら……今はとても落ち着いている。
「鬼騎、メェ……礼を言うぞ。そなた等が来んかったら、この城は消えていた所じゃ」
そうなのだ。
シズハさんが裸になって、ヴァームの怒りがマックスに達したその時……鬼騎とメェがやってきたのだ。
2人はヴァームをなんとか取り抑え、裸になったシズハさんに服を着せて今に至る。
その手際のよさと来たら凄かった……。
最初鬼騎が「うぉっ!?」と驚いて、メェが「きぃ君見ちゃダメです!」と言って鬼騎の目をぎゅっと押さえ付けて鬼騎が痛さに悶絶すると言うハプニングがあったものの……直ぐにメェがヴァームの部屋にある衣装ダンスの中から適当な服をシズハさんに投げつけ「これ着るです!」と言ってシズハさんが服を着た。
「ねぇねぇ見てくださぁい。似合ってますかぁ?」
その服が気に入ったのか、くるくる回って見せ付けてくる、すっごい嬉しそうだ。
……シズハさんに着てるあの服、すっごい胸がばいーんって感じで強調されてる。
それを見てヴァームが今にもシズハさんに襲い掛かりそうだ。
だが、それは問題ない。
メェが必死に「まぁまぁ……落ち着くです」となだめてるからだ。
まぁ、なだめてる本人も襲われそうだけどな……頑張れメェ。
「うるさい、お前はちと黙っておれ!」
「えぇ、やですよぉ。私は喋りたい気分なんですぅ」
「くっ……こやつ、扱いが面倒くさいのじゃ!」
うん、それは思った。
シズハさんが毎回人の話しを聞かなくて騒動を起こす度思うよ……。
「……でよぉ、そろそろ聞いていいか? こいつは何物だ?」
鬼騎が腕を組んで聞いてきた。
「ん? あぁ……わらわは知らん。ヴァームかシルクなら知ってるんじゃないかえ?」
ロアがそう言って俺を見る、鬼騎も俺をみた。
あぁ……そう言えばロアと鬼騎は名前聞いてなかったよな、仕方ない説明するか……。
「この人はシズハ ブレイブ……アヤネの母さんだ」
「はぁい、そうでぇすぅ。アヤちゃんのママですよぉ」
うふふぅ、と笑いながらシズハさんは手を振る。
呑気に手を振ってないで自分から説明して欲しかったが……また面倒な事になりそうだからな、そう思って俺がした。
とまぁ、軽い説明が終わると……。
「なっなんじゃと!」
「なにっ!」
2人は驚いた……少し遠くにいるメェもヴァームを抑えながら「めぎゃっ!」と声を上げて驚いている。
まぁ、衝撃の事実ではあるよな。
うんうん、と首を縦に振って納得していると、ロアが腕を組んで目を瞑りまた目を開けた。
「じゃが、言われてみればソレっぽい所はあるのぅ。目に余るアホな行動とかまさにそうじゃ、あと……話す事もアヤネに似ておるかもしれぬ」
「まぁ……親子だからな。ってアホは言い過ぎだろ」
「いや、間違っておらんじゃろう……。ほれ、横を見て見るのじゃ」
そう言われたので横をみてみる。
「ふわぁ……色んな服がありますねぇ。これ、着てもいいですかぁ」
勝手に側を離れて、勝手にクローデットを開けていた、まぁた、ヴァームに怒られる事をしてる……くっ、頭がいたい。
ぐっ、と額に手を当てると……。
「な? 行動がアホじゃろ?」
「……否定は出来ないな」
アヤネだって平然とこう言う事やりそうだ。
誰かが「何やってるんだよ!」と言ったら「服みてるの」と言って「今は服を見たい気分」とか言って人のクローデットの中を見続けるだろう。
きっとシズハさんもそう言うに違いない。
「……のぅ」
「ん、なんだ?」
暫く放っておくか、そう考えてシズハさんを見ているとロアが俺の横腹をツンツンつついて話し掛けてきた。
ちょっとくすぐったい……。
「その、シズハとか言う女とはどんな関係じゃ? まさか付き合ってる事はないよな?」
「あるわけないだろ……さっき言ったろ? アヤネの母さんだって」
「あ、そう言えば……そうじゃのぅ」
ほっと一息つくロア、だが直ぐにまた話し掛けてくる。
「では、なんの関わりも無いのじゃな?」
「ん、そんな事はないぞ」
「えっ!?」
俺の言葉に驚いて、がっ! と肩を掴んでくる。
そしてガクンガクン揺らしてくる。
「どっどどどっどういう事じゃ! つっつつっ付き合っていないと……いっ言っておきながら……かっ関係があるじゃと! はっ! まっまさかにっ肉体関係があるのかえ!? 相手は人妻じゃぞっ、目を覚ませ!」
「目を覚ますのはお前だよ! なんて勘違いしてんだよ! あと揺らすのを止めろ!」
あわわわわって感じで慌てるロア、なんでそんな考えになったかは知らないが、俺とシズハさんにそんな関係は無い。
あと、その誤解は全てにおいてアウトだ。
「いっいや、しっしかし!」
「しかしもかかしもない! シズハさんは、幼い頃アヤネの家に遊びに行って良くして貰った事があるだけだよ!」
子供の頃、よくアヤネと遊んだ。
その時、家に行くことがあってお菓子とかジュースとかをご馳走になった思い出がある。
「よっ良くして貰ったじゃとぉぉぉぉっ! おっおのれシズハめぇ……夫がいながら男の娘に手を出すとはぁ……ショタコンめぇ、ん? いやまて? 性別が男の娘の場合はロリコンか? いや、ショタコン? どっちじゃろぅ?」
「変な勘違いすんな! 想像がピンク過ぎるぞっ、あと俺は男だ! 男の娘なんて性別はない!」
どうでも良い事に深く考えるんじゃない!
「鬼騎! あんたからも言ってやってくれ!」
「いや、そう言われても困る」
……だよな。
シズハさんの事、なんにも知らないもんな、そりゃ困るよな。
「えぇい、それよりもシルク! わらわと言う物がありながらあんな頭ゆるゆるの女とイケナイ関係を持つとは許されざる……きゃんっ!」
これ以上聞くに耐えられないからチョップで黙らせた。
そしたら……。
「なっなにをするぅっ」
「うるさい、ロアが変な勘違いするからだろ。シズハさんとはそんな関係に断じてなってない! 分かったか?」
俺はキツく言った、そしたらロアは黙って目を潤ませ下を向いて「分かった……のじゃ」と言った。
ふぅ、やって理解してくれたか。
ふぅ、ため息をついて安堵する。
「良かったのじゃ……」
ん、なんだ。
ロア……何か喋った様な気がする。
「……今、何か言ったか?」
「いや、何も言ってないのじゃ」
そうか、何も言ってないのか……。
と、ここでシズハさんの様子を見てみる。
あ……ヴァームがメェを振り払ってシズハさんに駆け寄ってったな。
はぁ……どうやらまだまだ騒動は終わらないらしい。
「ロア、ちょっと出掛けてくる」
「え!? こっこの状況でかえ?」
「この状況だからだ」
俺の言葉に疑問を浮かべたのか小首を傾げる。
「じゃ、その間に色々と頼んだぞ」
という訳で俺は、この騒動を止められる唯一の人物を探しに行く為部屋を出た。
さて、あいつは今何処にいるんだ? さっさと探さないとな……。 
その事を噛み締めて、今日と言う日を生きていこう。
……いきなり語ってすまない、さっきの修羅場から助かって安堵してしまった。
いやぁ、ほんっと生きてるって素晴らしいな。
「ふわぁ……この服、スリット入ってますよぉ、なんかあちょぉって言いながらパンチ打ちたくなりますよぉ」
そんな感傷に浸りながら今の状況を染々と見てみる。
さっきまで殺伐とした雰囲気などどこえやら……今はとても落ち着いている。
「鬼騎、メェ……礼を言うぞ。そなた等が来んかったら、この城は消えていた所じゃ」
そうなのだ。
シズハさんが裸になって、ヴァームの怒りがマックスに達したその時……鬼騎とメェがやってきたのだ。
2人はヴァームをなんとか取り抑え、裸になったシズハさんに服を着せて今に至る。
その手際のよさと来たら凄かった……。
最初鬼騎が「うぉっ!?」と驚いて、メェが「きぃ君見ちゃダメです!」と言って鬼騎の目をぎゅっと押さえ付けて鬼騎が痛さに悶絶すると言うハプニングがあったものの……直ぐにメェがヴァームの部屋にある衣装ダンスの中から適当な服をシズハさんに投げつけ「これ着るです!」と言ってシズハさんが服を着た。
「ねぇねぇ見てくださぁい。似合ってますかぁ?」
その服が気に入ったのか、くるくる回って見せ付けてくる、すっごい嬉しそうだ。
……シズハさんに着てるあの服、すっごい胸がばいーんって感じで強調されてる。
それを見てヴァームが今にもシズハさんに襲い掛かりそうだ。
だが、それは問題ない。
メェが必死に「まぁまぁ……落ち着くです」となだめてるからだ。
まぁ、なだめてる本人も襲われそうだけどな……頑張れメェ。
「うるさい、お前はちと黙っておれ!」
「えぇ、やですよぉ。私は喋りたい気分なんですぅ」
「くっ……こやつ、扱いが面倒くさいのじゃ!」
うん、それは思った。
シズハさんが毎回人の話しを聞かなくて騒動を起こす度思うよ……。
「……でよぉ、そろそろ聞いていいか? こいつは何物だ?」
鬼騎が腕を組んで聞いてきた。
「ん? あぁ……わらわは知らん。ヴァームかシルクなら知ってるんじゃないかえ?」
ロアがそう言って俺を見る、鬼騎も俺をみた。
あぁ……そう言えばロアと鬼騎は名前聞いてなかったよな、仕方ない説明するか……。
「この人はシズハ ブレイブ……アヤネの母さんだ」
「はぁい、そうでぇすぅ。アヤちゃんのママですよぉ」
うふふぅ、と笑いながらシズハさんは手を振る。
呑気に手を振ってないで自分から説明して欲しかったが……また面倒な事になりそうだからな、そう思って俺がした。
とまぁ、軽い説明が終わると……。
「なっなんじゃと!」
「なにっ!」
2人は驚いた……少し遠くにいるメェもヴァームを抑えながら「めぎゃっ!」と声を上げて驚いている。
まぁ、衝撃の事実ではあるよな。
うんうん、と首を縦に振って納得していると、ロアが腕を組んで目を瞑りまた目を開けた。
「じゃが、言われてみればソレっぽい所はあるのぅ。目に余るアホな行動とかまさにそうじゃ、あと……話す事もアヤネに似ておるかもしれぬ」
「まぁ……親子だからな。ってアホは言い過ぎだろ」
「いや、間違っておらんじゃろう……。ほれ、横を見て見るのじゃ」
そう言われたので横をみてみる。
「ふわぁ……色んな服がありますねぇ。これ、着てもいいですかぁ」
勝手に側を離れて、勝手にクローデットを開けていた、まぁた、ヴァームに怒られる事をしてる……くっ、頭がいたい。
ぐっ、と額に手を当てると……。
「な? 行動がアホじゃろ?」
「……否定は出来ないな」
アヤネだって平然とこう言う事やりそうだ。
誰かが「何やってるんだよ!」と言ったら「服みてるの」と言って「今は服を見たい気分」とか言って人のクローデットの中を見続けるだろう。
きっとシズハさんもそう言うに違いない。
「……のぅ」
「ん、なんだ?」
暫く放っておくか、そう考えてシズハさんを見ているとロアが俺の横腹をツンツンつついて話し掛けてきた。
ちょっとくすぐったい……。
「その、シズハとか言う女とはどんな関係じゃ? まさか付き合ってる事はないよな?」
「あるわけないだろ……さっき言ったろ? アヤネの母さんだって」
「あ、そう言えば……そうじゃのぅ」
ほっと一息つくロア、だが直ぐにまた話し掛けてくる。
「では、なんの関わりも無いのじゃな?」
「ん、そんな事はないぞ」
「えっ!?」
俺の言葉に驚いて、がっ! と肩を掴んでくる。
そしてガクンガクン揺らしてくる。
「どっどどどっどういう事じゃ! つっつつっ付き合っていないと……いっ言っておきながら……かっ関係があるじゃと! はっ! まっまさかにっ肉体関係があるのかえ!? 相手は人妻じゃぞっ、目を覚ませ!」
「目を覚ますのはお前だよ! なんて勘違いしてんだよ! あと揺らすのを止めろ!」
あわわわわって感じで慌てるロア、なんでそんな考えになったかは知らないが、俺とシズハさんにそんな関係は無い。
あと、その誤解は全てにおいてアウトだ。
「いっいや、しっしかし!」
「しかしもかかしもない! シズハさんは、幼い頃アヤネの家に遊びに行って良くして貰った事があるだけだよ!」
子供の頃、よくアヤネと遊んだ。
その時、家に行くことがあってお菓子とかジュースとかをご馳走になった思い出がある。
「よっ良くして貰ったじゃとぉぉぉぉっ! おっおのれシズハめぇ……夫がいながら男の娘に手を出すとはぁ……ショタコンめぇ、ん? いやまて? 性別が男の娘の場合はロリコンか? いや、ショタコン? どっちじゃろぅ?」
「変な勘違いすんな! 想像がピンク過ぎるぞっ、あと俺は男だ! 男の娘なんて性別はない!」
どうでも良い事に深く考えるんじゃない!
「鬼騎! あんたからも言ってやってくれ!」
「いや、そう言われても困る」
……だよな。
シズハさんの事、なんにも知らないもんな、そりゃ困るよな。
「えぇい、それよりもシルク! わらわと言う物がありながらあんな頭ゆるゆるの女とイケナイ関係を持つとは許されざる……きゃんっ!」
これ以上聞くに耐えられないからチョップで黙らせた。
そしたら……。
「なっなにをするぅっ」
「うるさい、ロアが変な勘違いするからだろ。シズハさんとはそんな関係に断じてなってない! 分かったか?」
俺はキツく言った、そしたらロアは黙って目を潤ませ下を向いて「分かった……のじゃ」と言った。
ふぅ、やって理解してくれたか。
ふぅ、ため息をついて安堵する。
「良かったのじゃ……」
ん、なんだ。
ロア……何か喋った様な気がする。
「……今、何か言ったか?」
「いや、何も言ってないのじゃ」
そうか、何も言ってないのか……。
と、ここでシズハさんの様子を見てみる。
あ……ヴァームがメェを振り払ってシズハさんに駆け寄ってったな。
はぁ……どうやらまだまだ騒動は終わらないらしい。
「ロア、ちょっと出掛けてくる」
「え!? こっこの状況でかえ?」
「この状況だからだ」
俺の言葉に疑問を浮かべたのか小首を傾げる。
「じゃ、その間に色々と頼んだぞ」
という訳で俺は、この騒動を止められる唯一の人物を探しに行く為部屋を出た。
さて、あいつは今何処にいるんだ? さっさと探さないとな……。 
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