どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
19
青空の下俺は金槌片手にトンットンッーーと壁に釘を打ち付ける音が響いている。
俺は今人生で初めて家の建て直しと言う作業をしている、店が出来て早速半壊……なんかもう笑うしかない、不安定な梯子の上にのりながら作業を進める、くっ……これ明日絶対に筋肉痛になるだろう。
「シルクさん、追加の木材を持ってきましたわ」
するとラムが木材を持って来る、さっきからラムは材料の調達ばかりやっている。
凄く助かるのだがお前が店を半壊させた発端となったんだから少しこっちも手伝って欲しい。
「あぁ有難う、なぁラム……出来れば建設の方も手伝って欲しいんだが」
俺に家の建て直し方なんて分かる筈もない、まさに完全な素人工事になっている、だが直れば良い……そう割り切って作業している。
しかし1人だと全く終わる気配がない、1人より2人の方が効率が良い、と言うか手伝ってくれないと納得いかない!
「あたし、スライムですから建設は無理ですわ」
「木は持てたよな? 持ってた所湿気ってるけど」
「力仕事は男の役目ですの! あたしは材料の調達に力を注ぎますわ!」
何だかんだ理由をつけて逃げられてしまった、スライムなのに逃げ足が速い……ん? スライムに足? まぁあいつには足があるから正しい表現……だよな? まぁそれは置いておいて作業を進めよう。
「ふぅ……暑いな」
額から落ちる汗を拭う、やはり力仕事だ、汗を掻くし体力の減りも早い、よしっ、少し休憩するか! そう思って脚立から降りようとしたその時だ。
「シルクさんっ、更に追加ですわぁっ! って、あぁぁぁっ!」
「ん?」
ひゅんっーー
目の前に木材が飛んでくる、余りの出来事に驚く事を忘れる、その直後だった! 飛んできた木材が今直している途中の壁に、ドォォーンッーーと木材が直撃して壁がバタァァァンッーーと倒れる。
えーと……え? なっ何がおきた……の? と言うか今ので中の商品がぐちゃぐちゃになったよな? 沸き上がる木の粉……割れた窓ガラス……たった今このスライムのせいで半壊だった店が全壊した、正直に言えば今起きた惨状を俺は理解したくない。
「なぁ……何か言うことがあるよな?」
「やっちゃいましたわっ」
ぺろんっと舌? を出すラム、俺は脚立から降りてそいつの頭を思い切り叩く、だが……ぼちゃんっーーと音を立てて手がラムの身体の中に入ってしまう、そうかこいつスライムだから物理攻撃が効かないのか。
一度手を引き抜いて冷たい目線を向ける。
「おい、どうするつもれだよ! もう直しようがないぞ?」
「問題ありませんわ! こういう時はあたしがこの出来事を包み隠さずロア様に話してお仕置きを受けてきますわ! それとも今ここでシルクさんがお仕置きをしますか?」
「それ全く解決出来てないよな!?」
俺が落胆していると言うのに、ぷるんぷるんーーと身体を揺らして、にやにや笑いやがってぇ……くっくそ! 何か起こると思ってたけど…これは予想外だ、つくづく俺の精神をすり減らしてくる奴等だな、と言うかこいつ妙に生き生きしてないか? 普通はこんな事をすれば謝るかすると思うんだが……よし少し揺さぶってみるか。
「まさかお仕置きを受けたいからわざとしたんじゃないよな?」
「…………そんな事ありませんわよ?」
まさかと思って聞いてみたが変な間があったな、そうかわざとか……この阿呆が! 相手が相手だから喜ばすと思うが、取り敢えずこれだけは言っておこうか。
「お前は自分の快楽の事しか考えられないのか?」
「いやんっ、そう睨まないで下さいまし! 熱くなって沸騰してしまいますわ」
ぐぬぬぬ……胃が痛いっ、このスライム、ヴァームとロア以上に側にいられると辛いぞ!
「今まさに非難の視線を感じてあたしは快感で身体がびくんびくんっしてますの! 沸騰するのは時間の問題ですわ!」
ははっ……このやろう、俺の気も知らないで悦びやがって!
「このドMが……」
あっしまった……余りにもうざかったからうっかり悪口を言ってしまった、ラムに「ドM」は禁句、俺自身思っていた事なのに…。
「……ど……えむ?」
俺の言葉を聞いて暫く無表情になったラム……だがその直後だ。
「っ……っ……さいっこぉぉぉぉっ!」
過去最高に恍惚な表情を浮かべるラム、目は若干上を向いてる様に見える。
それと、ぶくぶくーーとラムの身体から気泡が出て湯気らしき物も出て来る、これ沸騰してないか? ん? 今気付いたがスライムって沸騰するんだな……って、呑気にこんな事思ってる場合じゃないか。
「はぁ……はぁ……いっ今のっ今の罵声をもう一度お願いしますの! シルクさんっ、いえっご主人様!」
「誰がご主人様だ!」
がっと俺の両肩を掴んでくるラム、そしてがくんがくん揺らしてくる! 引き剥がそうとしても無駄だ、手が突き抜けてしまう、と言うか熱い!! こいつの身体もう熱湯じゃないか!
「離れろっ熱くて火傷する!」
「え? それはご褒美でしょ?」
だっ駄目だこいつ、もうどうしようも無い。
「お前にとってはそうだろうが俺は違う!」
こう言っても無駄なんだろうな……。
「あら? ため息をつく程にあたしの今した行動は鬱陶しかったのですね! あぁんったぎりますわぁぁ」
「頼む1回黙れ! そして早く離れろ!」
もう俺には対応不可能だ! 勘弁してくれ!
「はいっ分かりましたの!  ですが下の口はだまりま……」
「黙れって言ってんだろ! 喋るなドMスライム!」
あっ……やば!
「あっ…あふぅんっ!」
そう言ってラムは蒸気になって俺に当たってしまう、そしてこの後俺は大火傷した……なんかもう色々と痛い、作業なんて続けられるか! そう思ってダッシュで城に帰る、すると玄関に入るとロアと出会う、すると俺が何かを言う前にロアが火傷を治してくれた、申し訳なさそうに俺を見てくるロア……この手際の良さ、こうなる事を分かっていたな? 面倒事を押し付けやがって! 怒りの視線をロアに向けるが本人は何処吹く風の様子、まぁ誰かに押し付けたくなる気持ちは分かるが少しはお前も耐えてくれよ、兎に角次にラムと一緒に行動する時は色々と気を付けよう、そう思う俺だった。
因みにラムだが、あいつは蒸気となって空へいってしまったわけだが、ヴァーム曰く数時間で空からぼちゃっーーと降って来るらしい……出来ればもう戻って来ないで欲しい。
因みに壊された店はロアの魔法で建て直してくれた、流石魔法だ何でも出来るな、関心する俺だが直後にこう言った。
「そんな魔法があるなら、さっさと使え!」
言って少しすかっとした、だが直後にロアは……。
「てへっ、忘れてたのじゃ!」
と言ったので、思い切り頭を叩いた、毎日思う事だけど今日も散々な1日だった……。
さて話しはいきなり変わる、時間も少し巻き戻り時刻は午前5時の清流、ごつごつした岩、清らかに流れる清流、その側には木々が青々と生えている。
更に今は早朝、朝霧に包まれ天から降り注ぐ光が射し神秘な光景を見せている。
チチチチッーー小鳥の囀りが聞こえる中、そこに居たアヤネは清流の側に三角座りして、じっと水を見つめていた、手には先程手製で作った釣竿で釣り上げた魚を食べている。
「あむっ……ぱくぱくごくん、あれ? 川魚って生で食べてもいいだっけ? まぁ良いか」
良くない下手すれば死んでしまいます、良い子も悪い子も真似はしないで欲しい。
さてそんな事はさておきアヤネは此処に来たのには理由がある、それはシルクを探しに来たのだが。
「お腹も満腹……よしっ、お風呂入ろう」
実はあれからお風呂に入っていない、だから水浴びしようとしているのだ、すぽぽぽーんっーーと衣服を取り払い、髪を括るゴムもその場に置いて透き通った綺麗な景色が水に入る、衣服で分からなかったアヤネの身体はスレンダー、ぺったんこの胸に小さなお尻、背中まである長い黒髪、近くに人がいれば必ず襲われてしまいそうなプロポーションであった。
現在かなり無防備である、もう一度言おう、現在かなり無防備である!
……こほんっ、話を続けよう。
ちゃぷんっと肩まで漬かるアヤネ、少し冷たかったのかプルプルと震えている。
「今、私はすっぽんぽん、むっつりすけべのシルクが近くに入れば…うひょーと言って出て来る筈、身体の汚れも落とせてまさに一石二鳥……」
静かに笑うアヤネ、一石二鳥かと言われれば「違う!」と言いたくなる言葉だ、その時、ひゅぅぅぅーーっと風が吹く。
「へくちっ……」
可愛らいくしゃみするアヤネ、口元は何故か少し笑っている。
「もし今出て来たらシルクはラッキースケベを体験する、そしたらむふふな展開に持ち込むっ! 完璧な作戦……はっ! これだと一石三鳥だ! 私天才かもしれない……」
言ってる意味が分からないが早く出て身体を吹かないと風邪引きますよ? と心配してもアヤネは気付かないだろう。
あれなら色々と考えた後、きょろきょろと辺りを見てみる、綺麗な景色が広がっているだけで何も見つからない。
「近くに気配も無い…何処行ったの? もしかして誰かに取られた?」
急に悲しそうに語るアヤネ、しゅんっと寂しそうに下を向く、だが直ぐに前を向きばしゃんっと勢い良く立ち上がる。
水飛沫が辺りに飛び散りキラキラとアヤネの周りを覆った。
「すっぽんぽんになってる場合じゃない……早く行かないと」
直ぐに川から出て身体を拭く、ぐしぐしと身体を拭いている時のアヤネの目は真剣その物だった。
「シルクは私と結婚する……誰にもあげない」
大いなる決意を持つアヤネ、その原動力は愛! その想いは誰にも止められない、そうアヤネの心は今、めらめらと燃え上がっていた。
何としてもシルクに会いたい! そう思うアヤネ、だが彼女がシルクと出会うのはまだ先のお話、そんな事は勿論知る由も無いアヤネは素早く服を着替えて走るのであった。
俺は今人生で初めて家の建て直しと言う作業をしている、店が出来て早速半壊……なんかもう笑うしかない、不安定な梯子の上にのりながら作業を進める、くっ……これ明日絶対に筋肉痛になるだろう。
「シルクさん、追加の木材を持ってきましたわ」
するとラムが木材を持って来る、さっきからラムは材料の調達ばかりやっている。
凄く助かるのだがお前が店を半壊させた発端となったんだから少しこっちも手伝って欲しい。
「あぁ有難う、なぁラム……出来れば建設の方も手伝って欲しいんだが」
俺に家の建て直し方なんて分かる筈もない、まさに完全な素人工事になっている、だが直れば良い……そう割り切って作業している。
しかし1人だと全く終わる気配がない、1人より2人の方が効率が良い、と言うか手伝ってくれないと納得いかない!
「あたし、スライムですから建設は無理ですわ」
「木は持てたよな? 持ってた所湿気ってるけど」
「力仕事は男の役目ですの! あたしは材料の調達に力を注ぎますわ!」
何だかんだ理由をつけて逃げられてしまった、スライムなのに逃げ足が速い……ん? スライムに足? まぁあいつには足があるから正しい表現……だよな? まぁそれは置いておいて作業を進めよう。
「ふぅ……暑いな」
額から落ちる汗を拭う、やはり力仕事だ、汗を掻くし体力の減りも早い、よしっ、少し休憩するか! そう思って脚立から降りようとしたその時だ。
「シルクさんっ、更に追加ですわぁっ! って、あぁぁぁっ!」
「ん?」
ひゅんっーー
目の前に木材が飛んでくる、余りの出来事に驚く事を忘れる、その直後だった! 飛んできた木材が今直している途中の壁に、ドォォーンッーーと木材が直撃して壁がバタァァァンッーーと倒れる。
えーと……え? なっ何がおきた……の? と言うか今ので中の商品がぐちゃぐちゃになったよな? 沸き上がる木の粉……割れた窓ガラス……たった今このスライムのせいで半壊だった店が全壊した、正直に言えば今起きた惨状を俺は理解したくない。
「なぁ……何か言うことがあるよな?」
「やっちゃいましたわっ」
ぺろんっと舌? を出すラム、俺は脚立から降りてそいつの頭を思い切り叩く、だが……ぼちゃんっーーと音を立てて手がラムの身体の中に入ってしまう、そうかこいつスライムだから物理攻撃が効かないのか。
一度手を引き抜いて冷たい目線を向ける。
「おい、どうするつもれだよ! もう直しようがないぞ?」
「問題ありませんわ! こういう時はあたしがこの出来事を包み隠さずロア様に話してお仕置きを受けてきますわ! それとも今ここでシルクさんがお仕置きをしますか?」
「それ全く解決出来てないよな!?」
俺が落胆していると言うのに、ぷるんぷるんーーと身体を揺らして、にやにや笑いやがってぇ……くっくそ! 何か起こると思ってたけど…これは予想外だ、つくづく俺の精神をすり減らしてくる奴等だな、と言うかこいつ妙に生き生きしてないか? 普通はこんな事をすれば謝るかすると思うんだが……よし少し揺さぶってみるか。
「まさかお仕置きを受けたいからわざとしたんじゃないよな?」
「…………そんな事ありませんわよ?」
まさかと思って聞いてみたが変な間があったな、そうかわざとか……この阿呆が! 相手が相手だから喜ばすと思うが、取り敢えずこれだけは言っておこうか。
「お前は自分の快楽の事しか考えられないのか?」
「いやんっ、そう睨まないで下さいまし! 熱くなって沸騰してしまいますわ」
ぐぬぬぬ……胃が痛いっ、このスライム、ヴァームとロア以上に側にいられると辛いぞ!
「今まさに非難の視線を感じてあたしは快感で身体がびくんびくんっしてますの! 沸騰するのは時間の問題ですわ!」
ははっ……このやろう、俺の気も知らないで悦びやがって!
「このドMが……」
あっしまった……余りにもうざかったからうっかり悪口を言ってしまった、ラムに「ドM」は禁句、俺自身思っていた事なのに…。
「……ど……えむ?」
俺の言葉を聞いて暫く無表情になったラム……だがその直後だ。
「っ……っ……さいっこぉぉぉぉっ!」
過去最高に恍惚な表情を浮かべるラム、目は若干上を向いてる様に見える。
それと、ぶくぶくーーとラムの身体から気泡が出て湯気らしき物も出て来る、これ沸騰してないか? ん? 今気付いたがスライムって沸騰するんだな……って、呑気にこんな事思ってる場合じゃないか。
「はぁ……はぁ……いっ今のっ今の罵声をもう一度お願いしますの! シルクさんっ、いえっご主人様!」
「誰がご主人様だ!」
がっと俺の両肩を掴んでくるラム、そしてがくんがくん揺らしてくる! 引き剥がそうとしても無駄だ、手が突き抜けてしまう、と言うか熱い!! こいつの身体もう熱湯じゃないか!
「離れろっ熱くて火傷する!」
「え? それはご褒美でしょ?」
だっ駄目だこいつ、もうどうしようも無い。
「お前にとってはそうだろうが俺は違う!」
こう言っても無駄なんだろうな……。
「あら? ため息をつく程にあたしの今した行動は鬱陶しかったのですね! あぁんったぎりますわぁぁ」
「頼む1回黙れ! そして早く離れろ!」
もう俺には対応不可能だ! 勘弁してくれ!
「はいっ分かりましたの!  ですが下の口はだまりま……」
「黙れって言ってんだろ! 喋るなドMスライム!」
あっ……やば!
「あっ…あふぅんっ!」
そう言ってラムは蒸気になって俺に当たってしまう、そしてこの後俺は大火傷した……なんかもう色々と痛い、作業なんて続けられるか! そう思ってダッシュで城に帰る、すると玄関に入るとロアと出会う、すると俺が何かを言う前にロアが火傷を治してくれた、申し訳なさそうに俺を見てくるロア……この手際の良さ、こうなる事を分かっていたな? 面倒事を押し付けやがって! 怒りの視線をロアに向けるが本人は何処吹く風の様子、まぁ誰かに押し付けたくなる気持ちは分かるが少しはお前も耐えてくれよ、兎に角次にラムと一緒に行動する時は色々と気を付けよう、そう思う俺だった。
因みにラムだが、あいつは蒸気となって空へいってしまったわけだが、ヴァーム曰く数時間で空からぼちゃっーーと降って来るらしい……出来ればもう戻って来ないで欲しい。
因みに壊された店はロアの魔法で建て直してくれた、流石魔法だ何でも出来るな、関心する俺だが直後にこう言った。
「そんな魔法があるなら、さっさと使え!」
言って少しすかっとした、だが直後にロアは……。
「てへっ、忘れてたのじゃ!」
と言ったので、思い切り頭を叩いた、毎日思う事だけど今日も散々な1日だった……。
さて話しはいきなり変わる、時間も少し巻き戻り時刻は午前5時の清流、ごつごつした岩、清らかに流れる清流、その側には木々が青々と生えている。
更に今は早朝、朝霧に包まれ天から降り注ぐ光が射し神秘な光景を見せている。
チチチチッーー小鳥の囀りが聞こえる中、そこに居たアヤネは清流の側に三角座りして、じっと水を見つめていた、手には先程手製で作った釣竿で釣り上げた魚を食べている。
「あむっ……ぱくぱくごくん、あれ? 川魚って生で食べてもいいだっけ? まぁ良いか」
良くない下手すれば死んでしまいます、良い子も悪い子も真似はしないで欲しい。
さてそんな事はさておきアヤネは此処に来たのには理由がある、それはシルクを探しに来たのだが。
「お腹も満腹……よしっ、お風呂入ろう」
実はあれからお風呂に入っていない、だから水浴びしようとしているのだ、すぽぽぽーんっーーと衣服を取り払い、髪を括るゴムもその場に置いて透き通った綺麗な景色が水に入る、衣服で分からなかったアヤネの身体はスレンダー、ぺったんこの胸に小さなお尻、背中まである長い黒髪、近くに人がいれば必ず襲われてしまいそうなプロポーションであった。
現在かなり無防備である、もう一度言おう、現在かなり無防備である!
……こほんっ、話を続けよう。
ちゃぷんっと肩まで漬かるアヤネ、少し冷たかったのかプルプルと震えている。
「今、私はすっぽんぽん、むっつりすけべのシルクが近くに入れば…うひょーと言って出て来る筈、身体の汚れも落とせてまさに一石二鳥……」
静かに笑うアヤネ、一石二鳥かと言われれば「違う!」と言いたくなる言葉だ、その時、ひゅぅぅぅーーっと風が吹く。
「へくちっ……」
可愛らいくしゃみするアヤネ、口元は何故か少し笑っている。
「もし今出て来たらシルクはラッキースケベを体験する、そしたらむふふな展開に持ち込むっ! 完璧な作戦……はっ! これだと一石三鳥だ! 私天才かもしれない……」
言ってる意味が分からないが早く出て身体を吹かないと風邪引きますよ? と心配してもアヤネは気付かないだろう。
あれなら色々と考えた後、きょろきょろと辺りを見てみる、綺麗な景色が広がっているだけで何も見つからない。
「近くに気配も無い…何処行ったの? もしかして誰かに取られた?」
急に悲しそうに語るアヤネ、しゅんっと寂しそうに下を向く、だが直ぐに前を向きばしゃんっと勢い良く立ち上がる。
水飛沫が辺りに飛び散りキラキラとアヤネの周りを覆った。
「すっぽんぽんになってる場合じゃない……早く行かないと」
直ぐに川から出て身体を拭く、ぐしぐしと身体を拭いている時のアヤネの目は真剣その物だった。
「シルクは私と結婚する……誰にもあげない」
大いなる決意を持つアヤネ、その原動力は愛! その想いは誰にも止められない、そうアヤネの心は今、めらめらと燃え上がっていた。
何としてもシルクに会いたい! そう思うアヤネ、だが彼女がシルクと出会うのはまだ先のお話、そんな事は勿論知る由も無いアヤネは素早く服を着替えて走るのであった。
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アヤネまな板かー