どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
103
意識が朦朧とする中、アヤネが俺の口に次々と例の料理を口の中に入れてくる。
「沢山作ったから……食べてね?」
微笑むアヤネの側に鍋一杯に入った、見るも無惨なスープの様な何か……俺はそれを食べさせられていた、当然俺は嫌がる……が、奴は止まらない……地獄の様な時間が始まった。
「……っ!」
その時だ、恐ろし夢を見て一気に目を覚ましたと言う訳か……目が覚めたら食堂だった、まぁ当然か、俺は食堂に来たんだから……机に寝そべっていたから起き上がって周りを見てみる。
「シルク、大丈夫かえ?」
近くにはロアがいた、その後ろにはアヤネもいる、どちらも心配そうに俺を見ている、そうか……俺アヤネの料理を食べたんだな、簡単に言うと不味かった……こいつの料理は食べた事がない……だから不安な所はあったが……その不安が的中してしまった、末恐ろしい料理センスしているな、アヤネは……。
「なっ何かぼーとしているのぅ……おーいシルク」 
「ん、どうした?」
「いや、ぼーとしておったから……」
ん、そうか? そんな感じは全く無かったんだけどな……これはアヤネの料理の副作用か?
「大丈夫だ、心配しなくて良いぞ」
「そっそれなら良かったのじゃ」
まだ心配そうな顔をするロア、確かにさっきは倒れたが身体はもう大丈夫だから本当に心配は要らないんだけどな、まっまぁ……口の中にまだあのカレーもぞきの後味が残ってるけどな。
「シルクごめんね」
そんな時だ、アヤネがロアを押し退けて俺の前に立った、すると深々と頭を下げてくる。
「どっどうした?」
急に頭を下げてくるから驚いた……頭をあげたアヤネは話しを続ける、心なしかアヤネの目は泣いている様に見えた。
「倒れる程美味しくなかったんだよね?ごめんね、反省します」
「あっいや、泣く程の事じゃないだろ?気にするな」
ぽんぽんーー
アヤネの肩を叩いて宥める、するとにへーと笑った、きっ気持ちの切り替えが早い気がする、でも泣いた顔のままなのは駄目だから良しとしよう。
「ちょっと良いですか?」
もごもごとアヤネを退かして今度はメェが俺の前に立ってくる、今度は一体なんだ?
「医者としてやる事やるですよ」
「……やっやる事?」
がさごそっと白衣の中にてを突っ込んで何かを探すメェ、暫くすると聴診器等の医療器具が出て来た。
「ちょっとした身体検査ですっ、突然倒れたから大事な事なんですっ、拒否権なんてねぇですよ!」
俺に何も言わさずに服を脱がしに掛かるメェ、そんな事をすれば当然ロアとアヤネが暴れる、だがそれはヴァームによって止められる、んー……医者として気になるのは仕方無いが、気にしすぎだと思うけどな……そう思って俺は強制的に身体検査される。
「はいっお口あーんって開けるですよ」
「あーん」
言われるがまま口を開ける、そしたらメェが小型のライトで俺の口の中を照らす。
「ふむふむ……特に何も問題は無いです、次は目を見るですよ」
「えっ……あででで!」
強引に目の下の皮膚を下に下げられる、医者にあるまじき強引さだ、もう少し優しくしてくれよ……。
「目も何も問題は無いですね、後は内蔵の様子を調べるです」
お次は聴診器の番、冷たい金属が俺の肌に触れる……「んっ」って声が出てしまって周りの皆が「可愛い」と呟いた、そっそう言えばこれ皆に見られてるんだった……今更ながら物凄く恥ずかしい!
「………なんの問題も無いですよっ、お疲れ様ですっ」
「そっそうか、ありがとう」
一応お礼を言うと「どういたしましてです」そう言って後ろへと引っ込んで行った、そしたらロアがアヤネを押し退けて一気に俺に近付いてきた。
「しっシルクっ次はわらわの番じゃっそれで口直しすると良いのじゃ!」
「おっおぅ……」
その手にはカレースープが入った皿が持たれていた、美味しそうな茶色のルー、サイコロ状の肉やジャガイモ、玉ねぎ、人参がバランス良く盛られている、先程の壊滅的なのとは大違いだ……と言うか、凄い速さで近付いて来たのにも関わらず一滴も零れていない、凄いバランス感覚だな……。
「ほれっ食べるのじゃ」
「むぐっ!?」
染々そんな事を思っていたら強引にスプーンを捩じ込まれた! そこには熱々のスープがあって少し唇を火傷してしまった……が、何とかそれを口に入れる。
「どっどうじゃ?」
スプーンにはジャガイモも乗っていたらしく、ほくほくした食感を感じる……このカレーも固形ルーだが上手く炊けている思う。
「美味しい……」
つい口に出てしまった……だって本当の事だから仕方無い、そしたらアヤネが不満げに顔を曇らせロアがにこーと笑った。
「そっそうか……ならばもっと食べると良いのじゃ、わらわが食べさせてーー」
そうした後またまたスプーンを俺の口に入れようとした時だ。
「違う、食べさせてあげるのは私!」
それを阻止してロアからスプーンを奪い取り俺の口に入れてくる、急だったので「うぼっ」って変な声が出てしまった……。
「ふふ……初あーんげとっ」
アヤネ、嬉しいのは分かるが……奥に入れすぎだ!「おえっ」となるだろう。
「きっききっ貴様ぁっよくもわらわだけの至福の時を邪魔してくれたなぁ!」
「そんなの関係ない……私もしたいもん」
またまた始まりそうになる喧嘩……スープを溢さないようにアヤネはカウンターテーブルに置いてロアに掴み掛かる、ロアも同じく掴み掛かったその時だ!
ごいんっがいんっーー
ヴァームの鉄拳が2人の頭に放たれた……その直後頭を抱えて踞る、こほんっと咳払いした後ヴァームは俺に軽く微笑みかけて話し掛けてくる。
「では、そろそろ結果の方を言って頂けますか?」
「えっ……この状況でか?」
「はい、でないと終止が着きません、審査員何ですからびしっとお願いしますね?」
いっいやにこりと微笑みかけても困るんだが……って、俺審査員だったんだな……まぁ食べたのは俺だけだからな、しかし結果か……これは正直に言った方が良いんだろう…と言うか結果は食べる前から決まっている、結果は……ロアの勝ちだ、多分満場一致でそうなるだろう……俺がその事を言うとアヤネ以外が頷き、アヤネが悔しそうにしながら俺をぽこぽこ叩いてくる、そして「次の勝負では勝つ」そう言ってきた、そう言えばこれ3本勝負だったな、こんなのがあと2回もあるのか、もっ持つかな……俺の身体。
「沢山作ったから……食べてね?」
微笑むアヤネの側に鍋一杯に入った、見るも無惨なスープの様な何か……俺はそれを食べさせられていた、当然俺は嫌がる……が、奴は止まらない……地獄の様な時間が始まった。
「……っ!」
その時だ、恐ろし夢を見て一気に目を覚ましたと言う訳か……目が覚めたら食堂だった、まぁ当然か、俺は食堂に来たんだから……机に寝そべっていたから起き上がって周りを見てみる。
「シルク、大丈夫かえ?」
近くにはロアがいた、その後ろにはアヤネもいる、どちらも心配そうに俺を見ている、そうか……俺アヤネの料理を食べたんだな、簡単に言うと不味かった……こいつの料理は食べた事がない……だから不安な所はあったが……その不安が的中してしまった、末恐ろしい料理センスしているな、アヤネは……。
「なっ何かぼーとしているのぅ……おーいシルク」 
「ん、どうした?」
「いや、ぼーとしておったから……」
ん、そうか? そんな感じは全く無かったんだけどな……これはアヤネの料理の副作用か?
「大丈夫だ、心配しなくて良いぞ」
「そっそれなら良かったのじゃ」
まだ心配そうな顔をするロア、確かにさっきは倒れたが身体はもう大丈夫だから本当に心配は要らないんだけどな、まっまぁ……口の中にまだあのカレーもぞきの後味が残ってるけどな。
「シルクごめんね」
そんな時だ、アヤネがロアを押し退けて俺の前に立った、すると深々と頭を下げてくる。
「どっどうした?」
急に頭を下げてくるから驚いた……頭をあげたアヤネは話しを続ける、心なしかアヤネの目は泣いている様に見えた。
「倒れる程美味しくなかったんだよね?ごめんね、反省します」
「あっいや、泣く程の事じゃないだろ?気にするな」
ぽんぽんーー
アヤネの肩を叩いて宥める、するとにへーと笑った、きっ気持ちの切り替えが早い気がする、でも泣いた顔のままなのは駄目だから良しとしよう。
「ちょっと良いですか?」
もごもごとアヤネを退かして今度はメェが俺の前に立ってくる、今度は一体なんだ?
「医者としてやる事やるですよ」
「……やっやる事?」
がさごそっと白衣の中にてを突っ込んで何かを探すメェ、暫くすると聴診器等の医療器具が出て来た。
「ちょっとした身体検査ですっ、突然倒れたから大事な事なんですっ、拒否権なんてねぇですよ!」
俺に何も言わさずに服を脱がしに掛かるメェ、そんな事をすれば当然ロアとアヤネが暴れる、だがそれはヴァームによって止められる、んー……医者として気になるのは仕方無いが、気にしすぎだと思うけどな……そう思って俺は強制的に身体検査される。
「はいっお口あーんって開けるですよ」
「あーん」
言われるがまま口を開ける、そしたらメェが小型のライトで俺の口の中を照らす。
「ふむふむ……特に何も問題は無いです、次は目を見るですよ」
「えっ……あででで!」
強引に目の下の皮膚を下に下げられる、医者にあるまじき強引さだ、もう少し優しくしてくれよ……。
「目も何も問題は無いですね、後は内蔵の様子を調べるです」
お次は聴診器の番、冷たい金属が俺の肌に触れる……「んっ」って声が出てしまって周りの皆が「可愛い」と呟いた、そっそう言えばこれ皆に見られてるんだった……今更ながら物凄く恥ずかしい!
「………なんの問題も無いですよっ、お疲れ様ですっ」
「そっそうか、ありがとう」
一応お礼を言うと「どういたしましてです」そう言って後ろへと引っ込んで行った、そしたらロアがアヤネを押し退けて一気に俺に近付いてきた。
「しっシルクっ次はわらわの番じゃっそれで口直しすると良いのじゃ!」
「おっおぅ……」
その手にはカレースープが入った皿が持たれていた、美味しそうな茶色のルー、サイコロ状の肉やジャガイモ、玉ねぎ、人参がバランス良く盛られている、先程の壊滅的なのとは大違いだ……と言うか、凄い速さで近付いて来たのにも関わらず一滴も零れていない、凄いバランス感覚だな……。
「ほれっ食べるのじゃ」
「むぐっ!?」
染々そんな事を思っていたら強引にスプーンを捩じ込まれた! そこには熱々のスープがあって少し唇を火傷してしまった……が、何とかそれを口に入れる。
「どっどうじゃ?」
スプーンにはジャガイモも乗っていたらしく、ほくほくした食感を感じる……このカレーも固形ルーだが上手く炊けている思う。
「美味しい……」
つい口に出てしまった……だって本当の事だから仕方無い、そしたらアヤネが不満げに顔を曇らせロアがにこーと笑った。
「そっそうか……ならばもっと食べると良いのじゃ、わらわが食べさせてーー」
そうした後またまたスプーンを俺の口に入れようとした時だ。
「違う、食べさせてあげるのは私!」
それを阻止してロアからスプーンを奪い取り俺の口に入れてくる、急だったので「うぼっ」って変な声が出てしまった……。
「ふふ……初あーんげとっ」
アヤネ、嬉しいのは分かるが……奥に入れすぎだ!「おえっ」となるだろう。
「きっききっ貴様ぁっよくもわらわだけの至福の時を邪魔してくれたなぁ!」
「そんなの関係ない……私もしたいもん」
またまた始まりそうになる喧嘩……スープを溢さないようにアヤネはカウンターテーブルに置いてロアに掴み掛かる、ロアも同じく掴み掛かったその時だ!
ごいんっがいんっーー
ヴァームの鉄拳が2人の頭に放たれた……その直後頭を抱えて踞る、こほんっと咳払いした後ヴァームは俺に軽く微笑みかけて話し掛けてくる。
「では、そろそろ結果の方を言って頂けますか?」
「えっ……この状況でか?」
「はい、でないと終止が着きません、審査員何ですからびしっとお願いしますね?」
いっいやにこりと微笑みかけても困るんだが……って、俺審査員だったんだな……まぁ食べたのは俺だけだからな、しかし結果か……これは正直に言った方が良いんだろう…と言うか結果は食べる前から決まっている、結果は……ロアの勝ちだ、多分満場一致でそうなるだろう……俺がその事を言うとアヤネ以外が頷き、アヤネが悔しそうにしながら俺をぽこぽこ叩いてくる、そして「次の勝負では勝つ」そう言ってきた、そう言えばこれ3本勝負だったな、こんなのがあと2回もあるのか、もっ持つかな……俺の身体。
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