閉じる

FORSE

巫夏希

13

「待てよ……。ということは次にその印みたいなものが刻まれる……ということか?!」

リリーは思わず声を裏返してしまうほど、驚いた風に見えた。

「そういう風に……なると思う。そして多分きっとそれはそう遠くない未来……」

「なんでそれが……?」

「それは続きを見れば解るわ」

そう言ってフランシスカは更にもう一枚写真を見せた。

「文書を訳すのは……出来ないけど、絵を見る限り、『魔法の興隆』『降り注ぐ弾丸』『やって来る英雄』『科学の拘束』『古書の読み姫』など……色々あるけど、多分この世界の未来に関する何か……だと思う」

「なるほど。……ということは呼んだのはこれが原因ね?」

リリーは溜め息混じりに呟いた。

それを聞き、フランシスカははっきりと頷く。

「それじゃ……質問なんだけど、どうしてそれがそうだと解ったの?」

「……父の、博士の書斎に入ったら一冊の古いノートがあった。タイトルとかは書かれてなかったけど、写真とその写真の見解が書かれていて……」

「怖くなって、私に連絡した、とでも?」

リリーの言葉にフランシスカは小さく頷いた。

「そうね。……それに父が遺した手紙もあって、読んだの。どうやら……父が殺されたのはそれが原因……らしいの」

フランシスカは、泣くのを堪えようとしながら、言った。

「……なるほど。となると……やはり全ての悪は神殿協会に繋がる……。そういうことになるわね」

リリーは、自分が先程注文したアイスレモンティーを一口含み、言った。

「FORSE」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「その他」の人気作品

コメント

コメントを書く