FORSE

巫夏希

オリジナルフォーズの登場は少なくとも全世界に衝撃を走らせた。

神殿協会の最後の切り札である、それは今最終決戦の地、ジャパニアへと辿り着いていたのだった――。





その頃サリドたちもジャパニアへと辿り着いていた。

「……ここがジャパニアか……」

サリドはヒュロルフターム・クーチェから降りて、外を見た。

「にしてもまさかヒュロルフタームのコックピットに乗って移動することになるとは……、ある意味貴重な経験だけど」

グラムも続いて降りてきたがその様子は芳しくはない。

「意外と快適だったでしょう? 外があまり見えなかっただけで。……ステルスで来たから見つかる心配もないし」

「だからってなんでリリーのヒュロルフタームに集中するのよーっ!! ヒュロルフタームは二台あるんだから分けなさいよっ!!」

ずかずかともうひとつのヒュロルフタームからノータ――フランシスカが降りてきた。

「やぁ、フランシスカ。どうしたんだい、そんな顔して?」

「あんたは、なんなの! 全て解っていた癖にその言葉! あぁ~っ! イライラする!」

「……牛乳飲む?」

「うるさい! リリーも何よ! 私にはあるものが突出してないとでも言いたいの?! いいわよねー。ロリ巨乳だなんて需要ありありじゃない。どーせ私はロリで貧乳の幼児体型ですよーだ!!」

フランシスカはそう言いながら砂浜に『キョニュウヨホロベ』と指で延々と書いていた。

「いや……別にその体型はいいと思うよ。スレンダーだし、僕は魅力的な身体だと思うなぁ」

「何よっ……。この……ロリコンっ!!」

刹那、フランシスカの拳がサリドの頭蓋に命中した。

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