FORSE

巫夏希

30

『……終わった?』

フランシスカがコックピットに入ると同時に、ロゼからの通信が入った。

「えぇ、ありがと。気が楽になったわ」

『晴れてフランシスカもリア充ねー。命を大事にしなよ?』

「……そうだね」

「行きましょうか」言葉を断ち切るように、ウィンドは言った。

「そうね。……ウィンド、あなた冷たいわね。彼女いるの?」

「……、」

フランシスカの問いにウィンドは何も答えなかった。





闇の会議場。

「ウィンドはどうする?」

「我らの目的を果たす為に……ではあったが、もう人間に情が移っているようだ……。流石は元・人間というところか」

「だから、これがあるのだろう? 機密事項を守る為の爆弾……ヒュロルフターム全てを破壊する、それが」

「そうはさせないわ」

その声が闇の会議場へ響いたとともに、銃声が鳴り響いた。

それは的確に心臓を撃ち抜いていた。

「……がはっ……!! 誰だ……!!」

「果たして、誰かしら?」

そこにいたのは、

リーフガットとネフィルティティだった。

「どおおおりゃああ!!」

そのころフランシスカたち三人はそれぞれのヒュロルフタームを操って、オリジナルフォーズへと繰り出していた。

「オオオオオオオオン!!!!」

だが、オリジナルフォーズはそれに応じるかのように、一つ雄叫びを上げる。

「くらえっ!!!!」

フランシスカは、わざとらしく声をあげ、蹴りを喰らわせようと足を上げる。そして、その足は的確にオリジナルフォーズの頭部へと命中する

はずだった。

オリジナルフォーズはそれを軽々と避けたのだった。

「なにっ?!」

「避けて、フランシスカ!!」

リリーの声が通信を通じて入ると、すぐにフランシスカはオリジナルフォーズから離れるために後退する。

そして、

ゴバァッ!!

コイルガンがクーチェから放たれ、オリジナルフォーズへと命中した。

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