FORSE
31
「やった!」
思わずフランシスカはそれを観て、立ち止まってしまった。
それが、それこそが、いけなかったのだ。
煙の中から、出てきたのは。
槍。少なくとも飛んできたやつとはタイプが違うが、三又であることには間違いなかった。
それをゼロ距離から放たれたのだ。とても避けられるとは言い難い。
それは、ヒュロルフタームの右胸へと突き刺さった。
「がああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!」
「フランシスカ!!」
「おい!! サリド、射出コードは解んないのか!!」グラムは慌ててサリドに言う。
「……えぇと……、解んないよ……!!」
サリドは珍しく慌てていた。いつもの冷静なサリドは、もうここにはいなかった。
「……任せろ」
そこで声を出したのは、修一だった。構えていたのは――剣。
血か何か赤いものがべっとりとついていたそれは剣としては使い物にならないようにも思えたが、彼が持つとそれが感じられることはなかった。柄に彫られた蛇の目が何処と無く光ってるようにも見える。
「行くぞっ!!」
そして修一は跳躍を開始。ものの数秒でヒュロルフタームの肩に立っていた。
そして、それは、
ヒュロルフタームの頭部を真っ二つに破壊した。
「……すごい」
それを見てサリドは、もう何も言うことは出来なかった。
「おい、ガラムドはどこだ?」
気付くと修一は血塗れのフランシスカを抱えて、サリドの隣に立っていた。
「はい、ここに」
そしてまた気付くと一人の少女がサリドの別側の隣に立っていた。
「……いつの間に……!!」
「流石だな。で、木の実は……俺が持っていたな」
そう言って修一はガラムドに木の実を投げる。
「それじゃ、よろしく。あとはアイツだな。ダメージを与えてるはずだから、そんなに苦労することもないだろ」そう言って修一は振り返り、「……サリド、といったな。彼女を大事にしろよ。俺みたいに永遠に会えないことも……あるからな」
そして修一はオリジナルフォーズに向かって駆け出した。その顔は笑っていて、何処か楽しそうな表情だった。
†
その頃、リーフガット。
闇の会議場に“いるはずの”人間を見つけることは出来なかった。
それは、
「……オールアイというのが通り名になっているらしいわね」
リーフガットは数枚の束になった書類を見て、言った。
思わずフランシスカはそれを観て、立ち止まってしまった。
それが、それこそが、いけなかったのだ。
煙の中から、出てきたのは。
槍。少なくとも飛んできたやつとはタイプが違うが、三又であることには間違いなかった。
それをゼロ距離から放たれたのだ。とても避けられるとは言い難い。
それは、ヒュロルフタームの右胸へと突き刺さった。
「がああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!」
「フランシスカ!!」
「おい!! サリド、射出コードは解んないのか!!」グラムは慌ててサリドに言う。
「……えぇと……、解んないよ……!!」
サリドは珍しく慌てていた。いつもの冷静なサリドは、もうここにはいなかった。
「……任せろ」
そこで声を出したのは、修一だった。構えていたのは――剣。
血か何か赤いものがべっとりとついていたそれは剣としては使い物にならないようにも思えたが、彼が持つとそれが感じられることはなかった。柄に彫られた蛇の目が何処と無く光ってるようにも見える。
「行くぞっ!!」
そして修一は跳躍を開始。ものの数秒でヒュロルフタームの肩に立っていた。
そして、それは、
ヒュロルフタームの頭部を真っ二つに破壊した。
「……すごい」
それを見てサリドは、もう何も言うことは出来なかった。
「おい、ガラムドはどこだ?」
気付くと修一は血塗れのフランシスカを抱えて、サリドの隣に立っていた。
「はい、ここに」
そしてまた気付くと一人の少女がサリドの別側の隣に立っていた。
「……いつの間に……!!」
「流石だな。で、木の実は……俺が持っていたな」
そう言って修一はガラムドに木の実を投げる。
「それじゃ、よろしく。あとはアイツだな。ダメージを与えてるはずだから、そんなに苦労することもないだろ」そう言って修一は振り返り、「……サリド、といったな。彼女を大事にしろよ。俺みたいに永遠に会えないことも……あるからな」
そして修一はオリジナルフォーズに向かって駆け出した。その顔は笑っていて、何処か楽しそうな表情だった。
†
その頃、リーフガット。
闇の会議場に“いるはずの”人間を見つけることは出来なかった。
それは、
「……オールアイというのが通り名になっているらしいわね」
リーフガットは数枚の束になった書類を見て、言った。
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