住み込み就職 お仕事時々お遊び
就職先の先輩さん 胡桃side(さいど)
ごく普通のコンビニの光景に私はある意味驚いていました。
立派なビルなのにお店は普通のコンビニ、なるほどこれがギャップ萌えですね? いや萌えはしませんけど。
「先程説明ように私の店はコンビニだ」
「名前も"こんびに"でしたよね?」
「そうだ」
まだ薄ぐらい店内を見渡す私、何か違う場所を探しているのですが、どこをどう見ても普通のコンビニとは変わりありませんでした。
あっでも店内は暗いですね、まさか閉まってるんでしょうか? いやいやコンビニは年中無休です、休みの筈がありません、ですけど気になってしまいました、なので聞いてみましょう。
「あの天塚さん?」
「あぁ今更だが1つ良いか?」
ちょっと気になった事があるので聞こうとしたら天塚さんは苦笑いしてしまいました、何かあったんでしょう?
「はい、なんですか?」
「天塚さんは止めてくれ、私の事は長門で良い、あっ勤務中はちゃんと店長と呼んでくれよ?」
「えっあっはい! 分かりました天つ、じゃなくて長門さん!」
うむ、それで良い、そう言われ店内を歩きます。
「一通り店の中を案内しておこう」
「はい!」
お店の案内、なんかどきどきしてきました。
「と言っても売り場は見ての通りだから……そうだな、ウォークインに行こうか」
「ウォークイン……はい分かりました」
はい来ましたウォークイン! コンビニのアルバイトが初めての人が聞くと「は?」と言ってしまう言葉です。
簡単に言いますとドリンク売り場の後ろの事ですね、ドリンクはそこから補充するんです! 寒いので早く補充しないと風邪ひいちゃう所です、あとたまにですが……お客さんと目と目が合っちゃって「うぎゃ!」っと怖がられちゃう場所でもあります。
「ここがウォークインだ」
「前にいたコンビニとだいたい同じですね……」
少し薄暗い所に沢山のドリンク、これを棚に補充していくんです。
間違えて容れちゃわないように気を付けないといけません。
「さて次は……休憩室に行こうか」
「はい!」
休憩室、コンビニによって場所が違いますけど……ここのは何処にあるんでしょうか? そう思って長門さんに連れられ来た場所は入り口近くの10人位が座れるイートインスペース、その奥に扉があった、そのプレートにはstaffroomと書かれていました。
あぁ、因みにこの休憩室の内装はカウンター席が5つ向かい合わせの形で配置されたソファが2つ、そんな内装です。
「さぁ、入るが良い」
「おっお邪魔しまーす」
緊張しながら長門さんの次に部屋に入ります、うわぁ……ここは前のと違いますね、白と黒の内装です。
長門さんは白黒が好きなんですかね? ジェット機の中もそう言う内装だった気がします。
「まぁ、見ての通りロッカーとかテーブルとかが置いてある普通の休憩室だ、給湯器やオーブン、冷蔵庫は自由に使うと良い」
「はっはい!」
長門さんの言う通りですが、それは置かれている物に対して言えます、ふつーのコンビニの休憩室はこんなに高級感に溢れていません。
「あぁそれとあそこの扉あるだろ?」
長門さんはロッカーの近くにある扉を指差します。
「あれですか?」
「そう、あれだ……あそこは更衣室だ」
更衣室ですか、流石に更衣室はふつーですよね?
「あそこでこの店の制服と着替えるんだ」
「そうなんですか……」
コンビニにはそのコンビニの制服があります、青白の縦縞だったり緑青白を使った制服だったり色々あるんです。
「因みにこのコンビニの制服は白だ、中心に黒線でキツネをあしらっている」
「きっキツネですか」
白でキツネの刺繍、なんか着るの恥ずかしいですね、とか思ってたら長門さんが服の中から紙を取り出しました。
「因みにキツネの刺繍と言うのはこれだ」
どうやら見せてくれるみたいですね、どれどれ、ふむふむ、ほぉ……キツネの刺繍はただ黒の糸で狐の顔を刺繍した物でした。
もっと可愛いのを想像してたんですけど、違いましたね、ある意味安心しました。
「あぁ因みに使ってる素材はカシミアだ」
「ほへぇ、カシミアですか」
カシミアって何でしょう? なんか高級感あふれる名前ですね、まっ気のせいでしょう、きっとふつーの素材に違いありません。
「さて後は……ふむ、特になにもないな」
考える仕草をとった長門さんですが、どうやらお店の案内をしきったみたいです。
「じゃ、胡桃の部屋を」
長門さんが何かを話そうとした、その時です。
ガチャリーー
更衣室の扉が開きました、中からは空の様に青い三つ編みポニーテールの女の子が現れました。
その女の子は少し大きな目をして澄んだ青色の瞳をして黒縁の眼鏡をしていました、とても静かな雰囲気をもった女の子、歩き方はどこかのお姫様みたいです。
「七瀬、今日は休みなのにどうして更衣室にいるんだ?」
「忘れ物」
七瀬、そう言われた女の子は可憐な声で答えました、随分と口数の少ない人です、でもとっても綺麗な人です。
「その娘は?」
「あぁ、前に言ってただろ? 新入りだ」
うわわっ、こっち見ました、眼鏡をくいっと上げてじぃと見られます、そんなに見ないで下さい照れてしまいます。
「おーい胡桃、自己紹介」
「はっ!」
長門さんに言われ気付きます、いけない、ぼーっとしてちゃ駄目です、職場の先輩にはきちんと挨拶しないといけません!
「えと桜塚胡桃です、よろしくお願いします」
七瀬さんの所へ行って深々と頭を下げて自己紹介します、頭をあげるとまた眼鏡をくいっと上げて私を見てきました、うっ顔が赤くなってしまいます。
「霜月七瀬……よろしくね」
あっ、手を差して来ました、なので直ぐにそれに応えます。
うわぁ、凄く綺麗な手です、指先細いし羨ましい、それに胸も私よりも少しありますね、うっ羨ましい。
「やらかい」
「ふえっ!? あっありがとう。ございます!」
うわぁ超にぎにぎしてきます、超恥ずかしいです、と言うかまだ手を離してくれませんね、別に良いんですけどね。
「どうだ七瀬、新入りは?」
「仲良くなれそう」
そっそう言ってくれると嬉しいです! えと名前は霜月七瀬……でしたよね? 私が就職して初めての先輩ですか……私、こんな綺麗な人と上手くやっていけるんでしょうか? いえ、上手くやっていけるんです! 弱気なっちゃ駄目です! よぉしっ、頑張りますよっ。
立派なビルなのにお店は普通のコンビニ、なるほどこれがギャップ萌えですね? いや萌えはしませんけど。
「先程説明ように私の店はコンビニだ」
「名前も"こんびに"でしたよね?」
「そうだ」
まだ薄ぐらい店内を見渡す私、何か違う場所を探しているのですが、どこをどう見ても普通のコンビニとは変わりありませんでした。
あっでも店内は暗いですね、まさか閉まってるんでしょうか? いやいやコンビニは年中無休です、休みの筈がありません、ですけど気になってしまいました、なので聞いてみましょう。
「あの天塚さん?」
「あぁ今更だが1つ良いか?」
ちょっと気になった事があるので聞こうとしたら天塚さんは苦笑いしてしまいました、何かあったんでしょう?
「はい、なんですか?」
「天塚さんは止めてくれ、私の事は長門で良い、あっ勤務中はちゃんと店長と呼んでくれよ?」
「えっあっはい! 分かりました天つ、じゃなくて長門さん!」
うむ、それで良い、そう言われ店内を歩きます。
「一通り店の中を案内しておこう」
「はい!」
お店の案内、なんかどきどきしてきました。
「と言っても売り場は見ての通りだから……そうだな、ウォークインに行こうか」
「ウォークイン……はい分かりました」
はい来ましたウォークイン! コンビニのアルバイトが初めての人が聞くと「は?」と言ってしまう言葉です。
簡単に言いますとドリンク売り場の後ろの事ですね、ドリンクはそこから補充するんです! 寒いので早く補充しないと風邪ひいちゃう所です、あとたまにですが……お客さんと目と目が合っちゃって「うぎゃ!」っと怖がられちゃう場所でもあります。
「ここがウォークインだ」
「前にいたコンビニとだいたい同じですね……」
少し薄暗い所に沢山のドリンク、これを棚に補充していくんです。
間違えて容れちゃわないように気を付けないといけません。
「さて次は……休憩室に行こうか」
「はい!」
休憩室、コンビニによって場所が違いますけど……ここのは何処にあるんでしょうか? そう思って長門さんに連れられ来た場所は入り口近くの10人位が座れるイートインスペース、その奥に扉があった、そのプレートにはstaffroomと書かれていました。
あぁ、因みにこの休憩室の内装はカウンター席が5つ向かい合わせの形で配置されたソファが2つ、そんな内装です。
「さぁ、入るが良い」
「おっお邪魔しまーす」
緊張しながら長門さんの次に部屋に入ります、うわぁ……ここは前のと違いますね、白と黒の内装です。
長門さんは白黒が好きなんですかね? ジェット機の中もそう言う内装だった気がします。
「まぁ、見ての通りロッカーとかテーブルとかが置いてある普通の休憩室だ、給湯器やオーブン、冷蔵庫は自由に使うと良い」
「はっはい!」
長門さんの言う通りですが、それは置かれている物に対して言えます、ふつーのコンビニの休憩室はこんなに高級感に溢れていません。
「あぁそれとあそこの扉あるだろ?」
長門さんはロッカーの近くにある扉を指差します。
「あれですか?」
「そう、あれだ……あそこは更衣室だ」
更衣室ですか、流石に更衣室はふつーですよね?
「あそこでこの店の制服と着替えるんだ」
「そうなんですか……」
コンビニにはそのコンビニの制服があります、青白の縦縞だったり緑青白を使った制服だったり色々あるんです。
「因みにこのコンビニの制服は白だ、中心に黒線でキツネをあしらっている」
「きっキツネですか」
白でキツネの刺繍、なんか着るの恥ずかしいですね、とか思ってたら長門さんが服の中から紙を取り出しました。
「因みにキツネの刺繍と言うのはこれだ」
どうやら見せてくれるみたいですね、どれどれ、ふむふむ、ほぉ……キツネの刺繍はただ黒の糸で狐の顔を刺繍した物でした。
もっと可愛いのを想像してたんですけど、違いましたね、ある意味安心しました。
「あぁ因みに使ってる素材はカシミアだ」
「ほへぇ、カシミアですか」
カシミアって何でしょう? なんか高級感あふれる名前ですね、まっ気のせいでしょう、きっとふつーの素材に違いありません。
「さて後は……ふむ、特になにもないな」
考える仕草をとった長門さんですが、どうやらお店の案内をしきったみたいです。
「じゃ、胡桃の部屋を」
長門さんが何かを話そうとした、その時です。
ガチャリーー
更衣室の扉が開きました、中からは空の様に青い三つ編みポニーテールの女の子が現れました。
その女の子は少し大きな目をして澄んだ青色の瞳をして黒縁の眼鏡をしていました、とても静かな雰囲気をもった女の子、歩き方はどこかのお姫様みたいです。
「七瀬、今日は休みなのにどうして更衣室にいるんだ?」
「忘れ物」
七瀬、そう言われた女の子は可憐な声で答えました、随分と口数の少ない人です、でもとっても綺麗な人です。
「その娘は?」
「あぁ、前に言ってただろ? 新入りだ」
うわわっ、こっち見ました、眼鏡をくいっと上げてじぃと見られます、そんなに見ないで下さい照れてしまいます。
「おーい胡桃、自己紹介」
「はっ!」
長門さんに言われ気付きます、いけない、ぼーっとしてちゃ駄目です、職場の先輩にはきちんと挨拶しないといけません!
「えと桜塚胡桃です、よろしくお願いします」
七瀬さんの所へ行って深々と頭を下げて自己紹介します、頭をあげるとまた眼鏡をくいっと上げて私を見てきました、うっ顔が赤くなってしまいます。
「霜月七瀬……よろしくね」
あっ、手を差して来ました、なので直ぐにそれに応えます。
うわぁ、凄く綺麗な手です、指先細いし羨ましい、それに胸も私よりも少しありますね、うっ羨ましい。
「やらかい」
「ふえっ!? あっありがとう。ございます!」
うわぁ超にぎにぎしてきます、超恥ずかしいです、と言うかまだ手を離してくれませんね、別に良いんですけどね。
「どうだ七瀬、新入りは?」
「仲良くなれそう」
そっそう言ってくれると嬉しいです! えと名前は霜月七瀬……でしたよね? 私が就職して初めての先輩ですか……私、こんな綺麗な人と上手くやっていけるんでしょうか? いえ、上手くやっていけるんです! 弱気なっちゃ駄目です! よぉしっ、頑張りますよっ。
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