『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

8話 『威嚇』&『手持ちの品評会』。



 8話 『威嚇』&『手持ちの品評会』。




「ミシャンド/ラ様は、レイモンドを買い取ったCEOの令嬢として。私たちは、『ミシャンド/ラ様の護衛』兼『レイモンドが保有する武力の一つ』として、こたびの仮面武道会に参加いたします」


 トーン共和国で毎年行われている仮面武道会とは、
 一言で言ってしまえば、『威嚇のやり合い』である。


 トーンの議員と各国の王族を筆頭に、大企業のトップなどの有力者なども多く参加する。
 フーマーからも、『使徒の誰かが最低でも一人』は参加する。
 ちなみに、王族や使徒の参加といっても、彼らが直接『武道会』に出場するワケではない。


 簡単に言えば、彼らの『手持ち』の御披露目会。
 ある意味ポ○モンバトル。
 どこの誰が、どれほどの戦力を有しているのか。
 その格付け品評会ともいうべきイベントが、この仮面武道会。
 ミシャの手持ちは、バロールとジャミ。
 いわば、今ミッションにおけるミシャの役所は、世界が注目している新進気鋭のポケ○ンマスター。


 仮面の着用を義務化しているのは、『顔を表に出せない手持ちも参加させてこそ』の品評会だからである。
 忍や、暗殺者はもちろん、普通に指名手配されている犯罪者なども、『武力として使えるなら使う』という者は多く、その辺の武力保有率も踏まえた上で、『誰にどれだけの力があるのか』を、少しだけ視覚化しようというのが、この大会の目的。
 もちろん、手の内を全て見せるような愚行は犯さないが、『力はあるていど見せておいた方が警戒されて安全になる』ため、みな、『それなり』には晒してくる。


 『この大会では見せない切札』があるのは承知。
 その上で、どれだけの事ができるのか。
 『そこ』から『真の実力の幅』をはかる程度の事は、
 上位者になってくると、余裕ではないが、出来なくもない。


「われわれレイモンドの参加を知ったフーマーは、三人の『使徒』を、この大会に送り込んできたようです。例年、フーマーは、『様子見ていどに、ランクの低い使徒一人を送るだけ』というのが通例らしいのですが、今回は、最上位の使徒も含めた三人での参加を表明」


「良い感じに警戒されているわね……ぁあ、話を止める必要はないわ、続けなさい」


「はっ。我々の目的は、フーマー・トーン・ミルス・セアの上層部に、レイモンドの『実力』と『悪』を少しだけ開示し、各国の不安をあおること。そして、フーマーに対して、正式に『その管理下・庇護化から外れ独立する旨』を示すことです。この仮面武道会を境に、また、世界の混沌は加速するでしょう」


「でしょうね」


 ニコっと微笑むミシャ。
 ジャミは、止まらずに続ける。


「バロールと私の仕事は、『そこそこ圧倒的な力』で勝ちあがること。ミシャンド/ラ様には、VIP席にて、我々の『調節された圧倒的力』を目の当たりにした上層部連中の感情をコントロールしていただきたく存じます」


「ミッション了解。……ふふ、それにしても、おそろしく簡単な仕事ね」


「はい。しかし、それゆえに、失敗が許されません。この程度のミッションもこなせないようでは、ゼノリカを名乗る資格はありません」


 そこで、ゆっくりと馬車が止まった。


 ジャミが、スっと立ちあがり、


「それでは、参加登録をいたしにまいりましょう」


 馬車の扉をあけ、ミシャを先導するジャミとバロール。


 受付会場となっている屋敷に入ると、全方位から刺すような視線を感じた。
 三人は、通信の魔法を使って、口を開くことなく会話をする。


(……遠視に透視にと、ずいぶん質の低い監視魔法を使われているようね。25……いえ、26人ほどかしら)


 ミシャがそう言ったのを聞いて、バロールが、


(少々、鬱陶しいですね。シャットアウトしますか?)


(放っておきなさい。警戒させるのも仕事の範疇だわ)


(御意)









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