『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

7話 アダムと三至。



 7話 アダムと三至。




 ――センエースに出会わなくとも、ゾメガ・平・ミシャの三名ならば、いずれ神になれただろう。
 いや、もっと言えば、センエースに抑えつけられていなければ、もっと早い段階で、三名とも、神になれた。
 だが、センエースに出会えなければ、三名とも、間違いなく、『ただの神』か『行けても超神まで』で終わっていただろう。


 明確な魂の繋がりと、芯にある恩愛。
 全てが奇跡的にかみ合ったことで、三名の超天才は、本来ならば超えられなかった壁をゆうゆうと超えていく。










 ――平熱マンの熱き視線の先で、


(ゾメガさんが先に仕掛けるか……)


 ゾメガがミシャの支配領域に切り込んでいく。
 ゾメガは、バリアに裂いていたリソースを薄くして、
 ミシャが張っている『死霊の壁』を突破しようとしている。


(スペシャルの効果で、ミシャさんの死壁は、ほぼ無敵と言っていい……突破するためには……不利積みを覚悟で乗せるしかない。……ここまでくると、もはやジャンケン……ボクならば……)


 自分ならばどう対処するかと考えながら、ドップリ集中状態で観測していると、そこで、




「……ん?」




 背後に気配を感じた。


 しっかりと背後を取られていながら、しかし、わずかもゾクリとはしなかった。
 凪を背負った気分。
 敵意・殺意の類はゼロ。
 当然。
 ここは、ゼノリカの最深部。
 ゼノリカに敵意を持つ者が辿りつけるわけがない。






「……おやおや、どうなさいました、アダムさん」






 『平』は、ゆっくりと振り返りながら、そう声をかけた。
 背後をとられたことで、若干『ビクっ』とはしたが『それを悟られるのはみっともない』と思い、必要以上に、どっしりとした対応になってしまう。


 そんな平の『色々』になどまったく興味がないアダムは、
 その美しく凛々しい視線を、ゾメガとミシャの闘いに固定させたまま言う。


「主上様の命により、貴様らの様子を確認しにきた」


「それは、それは、お疲れ様です」


 言いながら、平は、一瞬で、アダムを隅々まで観測する。


(……以前に会った時より……深みが増している……ただでさえ強大だった波動の質が……より荘厳に……澄んでいて、研ぎ澄まされていて……最適化されている? ……見えないから、ハッキリとは分からないが……もしかして、解放された今のボクたちよりも強い?)


 ゾメガ・平・ミシャの三名は、『解放』されたことで、極端に存在値が上がった。
 三至の意識的純性質は、当然、『また俺、何かやっちゃいました?』系ではない。
 キチンと、『世界のバランス』を理解している。
 膨れ上がった『己の全て』を理解し、受け止めている。


 だが、目の前にいるアダムからは、これほどの『ありえない領域に至った自分達』よりも『純度の高い深み』を感じる。


 ハッキリとは見えないので、よくわからないが――というか『これだけまったく見えない時点でほぼ確定』なのだが、目の前にいるこの特殊超次生命アダムは、ほぼ確実に、今の自分達よりも――


「私クラスになれば、だいたいのことが、ちょっと見ればすぐに分かるし、実は、先ほどの貴様とゾメガの闘いも観戦している」


 平熱マンがアダムを量っている途中で、その思考をぶったぎるように、
 アダムが、とうとうと、


「……貴様らが、以前と比べて、どの程度、向上しているか、私はもう、すでに、あらかた理解している。が、貴様ら自身が、今の自分達をどう感じているかも知っておきたい。それらの前提を丁寧に踏まえた上で答えろ」


そこで、一拍おいてから、アダム問う。


「――どんな調子だ?」


「そう……ですねぇ」


 そこで、平は、少しだけ考える。
 アホな発言は許されない。
 超上位者としてではなく、一介の部下としての発言――この緊張感は久しぶり。


「解放された直後ですし、これまでの蓄積があるので、ここまでは、かなりのハイペースで『器となる存在値』を底上げする事が出来ました。ただ――」





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